新横浜・菊名・大倉山・新羽など港北区南部の地域情報サイト

新横浜中心部の道を草花やイベントで彩っていくための新たな取り組みが始まりました。

今年(2022年)4月、市内では2カ所目となる「道路協力団体」として新横浜町内会(金子清隆会長)が認定され、同町内会内に「新横浜ストリートマネジメント委員会」を立ち上げて活動を本格化させつつあります。

「道路協力団体」は2016(平成28)年から法律に位置付けられ、全国で団体を募集している(国土交通省の特設ページより)

道路協力団体は、道路の維持管理や活用を地域団体が主導する新しい仕組みとして、2016(平成28)年から法律に位置付けられました。

横浜市内では、2018(平成30)年8月に横浜駅西口の周辺企業や商店などで結成した「横浜西口エリアマネジメント」が道路協力団体に認定されており、駅前道路の美化や物販イベントの開催といった活動を展開しています。

新横浜の中心部に設置された吊り下げ式の空中花壇「グリーンポール」(新横浜ストリートマネジメント委員会提供)

市内2例目となったのが新横浜町内会で、同町内会は1999(平成11)年に「第10回緑のデザイン賞(現「緑の環境デザイン賞」)」を受賞するなど、新横浜で20年以上にわたって街の美化活動を展開。2004(平成16)年からは市の「ハマロード・サポーター」として身近な道路の清掃も行い、2018(平成30)年には「ガーデンシティ新横浜プロジェクト」を立ち上げ、緑化を進めます。

これらの活動を通じ、中心部の歩道に「グリーンポール」と呼ばれる吊り下げ式の“空中花壇”を設置したり、路面に花壇を増やしたりするとともに、2019年にはビル所有者の協力を得て壁面緑化「グリーンファサード」に挑戦した実績も持ちます。

2019年からはビル所有者や地元企業の協力で壁面緑化「グリーンファサード」も実施中

今回の道路協力団体は、従来の活動をさらに進化させる制度として期待されており、公道上でのイベントやカフェ出店といった催しを開くための許可が得られやすくなったり、財源確保の手段として道路上に広告を設置したりといったことが可能になるといいます。

新横浜の若手・中堅経営者らが始動

同町内会内では、新横浜で事業を展開する若手・中堅経営者の会員を中心とした「新横浜ストリートマネジメント委員会」を今年4月に立ち上げ、道路協力団体としての活動を開始。

グリーンポールは、日産スタジアムが決勝戦の舞台となった2002年のサッカー「FIFAワールドカップ」や2019年の「ラグビーワールドカップ」時の“道案内”の役割も果たした

中心部で行っている緑化の取り組みを進化させるための仕組みづくりとして、アリーナ通りや新横浜中央通り、F・マリノス通り、スタジアム通りなどに設置されているグリーンポール(空中花壇用の柱)68基に広告スペースを設ける計画です。

この広告スペースを地元企業などに販売することで、“花と緑のまちづくり”をさらに進化させる費用に充てる考えで、並行して公道を活用する形のイベントも検討していきたいといいます。

広告掲出により定期的にかかる花壇の保守・整備費用に充てていく考え(2022年12月、F・マリノス通り)

今から5年3カ月後の2027年3月には、瀬谷区で「横浜国際園芸博覧会」が予定されており、これは1990(平成2)年に大阪で開かれた「花の万博(国際花と緑の博覧会)」以来の大規模な国際博覧会。

来年3月に「相鉄・東急直通線(新横浜線)」が開業する新横浜は、国内外から同博覧会へ訪れる来場者の拠点となることが想定されています。

新横浜ストリートマネジメント委員会では、横浜で初となる国際園芸博覧会の開催や、その後も見据えながら持続可能な花と緑のまちづくりを進める仕組みを築いていく構えです。

【関連記事】

新横浜の花と緑が輝く、ガーデンネックレス初開催や桜ライトアップ実験も(2021年4月14日)

オフィス街の新横浜を「花と緑の街」に、W杯や五輪控え企業も緑化活動を支援(2019年5月9日)

【参考リンク】

横浜市の「道路協力団体」(横浜西口と新横浜の2カ所で認定)

横浜市環境創造局「地域緑化計画・活動状況(新横浜二丁目地区)」(2018年から始めた「ガーデンシティ新横浜プロジェクト」について)

2027横浜国際園芸博覧会(EXPO2027)(2027年3月19日~9月26日、瀬谷区で開催予定、新横浜駅が国内各地からのアクセス拠点になるとみられている)