警戒を緩められる状況にはない――。先月(2021年)4月20日から横浜市や川崎市、相模原市など神奈川県内の多くの自治体に適用されている「まん延防止措置(正式名称:新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置)」について、神奈川県は来月6月20日(日)まで再延長することを決めました。【2021年5月29日0:43記事公開】
まん延防止措置が発出された当初は今月5月11日までの22日間だったのが、その後に31日(月)まで延びており、再び延長される形となります。
首都圏では東京都の「緊急事態宣言」が同様に延長されることが決まっており、生活圏が重なる神奈川県や埼玉県、千葉県でもあわせて、まん延防止措置が延ばされたものです。
神奈川県内では適用されている横浜市や川崎市、相模原などの各市民に対する要請内容は、これまでと大きく変わらず、以下のような内容となります。
- マスクをしていても、複数で同じ場所に長時間いたことで感染した例もみられるため、できるだけ短時間、特に換気徹底を
- 外出や県境を跨ぐ移動は、生活に必要な場合を除いて、引き続き自粛を
- 感染防止対策取組書の掲示がない店の利用や、時短要請をしている時間以降に、飲食店を利用することは絶対に避けること。外食する際は、昼夜を問わず、短時間にしていただき、マスク飲食の徹底を
- 路上などでの飲酒、いわゆる「路上飲み」や、家族以外とのホームパーティーなどは、絶対に止めること
- 発熱などの症状が見られる場合は、職場への出勤、学校への登校やクラブ活動などへの参加は止めること
また、事業者(企業)に対する要請も大きくは変わっていません。
- 飲食店は、20時までの時短営業と、酒類・カラオケ設備の終日提供停止
- 1000平米を超える大規模な集客施設は、20時までの営業時間の短縮
- 劇場、映画館、イベントなどは上限5000人(歓声・声援などが想定される場合は会場の収容率50%以内)
- 在宅勤務の徹底を図るとともに、従業員に対する会食の自粛や不要不急の外出自粛などの周知を行うこと
以上が要請内容で、少なくとも来月6月20日(日)まで続くことになります。
横浜や川崎などの91店に「通知」を送付
一方、神奈川県では、酒類の提供停止や20時までの営業短縮といった要請を受け入れない飲食店などに「多くの客が訪れている実態がある」(黒岩祐治知事メッセージ)として、「感染拡大防止に加え、要請に応じていただいている店と公平性を保つために、県は特措法に基づく命令等を行っていきます」(同)と表明。
すでに県は、要請を受け入れない91店に対して、弁明を促す通知を5月19日に送付。このほど7日間が経過したことから、まずは横浜市内の5店舗と川崎市内の2店に対し、要請に応じるよう法律(特別措置法)に基づく「命令」を出したといいます。今後、対象店舗は順次増えていくとのことです。
【関連記事】
・<自粛の夏>8/22(日)まで「まん延防止」延長、マスク飲食店のみ酒類提供(横浜日吉新聞、2021年7月9日、四度目の延長となった)※リンク追記
・<横浜・川崎>7/11(日)まで「まん延防止」延長、酒類提供は1組90分以内(横浜日吉新聞、2021年6月18日)※リンク追記
・5月中は続く横浜・川崎の「まん延防止」、営業時間や酒類提供を制限(横浜日吉新聞、2021年5月8日)
・5/11(火)まで横浜・川崎に「まん延防止措置」、緊急事態と何が違うのか?(横浜日吉新聞、2021年4月19日、“まん延防止措置”の詳しい解説)
【参考リンク】
・知事メッセージ(令和3年5月28日)(神奈川県、要請内容など)