若い学生や女性を狙う巧みなスカウトや声かけ、悪質な手口の勧誘や強要にはくれぐれも注意を――神奈川県警察本部(中区)と港北警察署(大豆戸町)は、昨日(2019年)4月15日午後、AV出演強要やJKビジネス被害の防止を目的とした「繁華街・歓楽街における新入学生を対象としたJKビジネス・スカウト等の注意喚起活動」を、新横浜駅前の城南信用金庫新横浜支店前(新横浜2)と、JR新横浜駅構内の2カ所で行いました。
今回の犯罪防止キャンペーン活動は、内閣府男女共同参画局による「AV出演強要・『JKビジネス』等被害防止月間」を受けて同警察本部が企画したもので、神奈川県内では横浜駅や大和、相模原などの繁華街や歓楽街に続き実施。来月(5月)まで計7カ所での開催を予定しているものです。
宮内新横浜線(セントラルアベニュー)沿いにある、同金庫新横浜支店前で行われたキャンペーンでは、同金庫の店頭に、内閣府作成の被害防止を呼び掛けるポスターを掲示。
地元・港北防犯指導員会の高橋光也会長ら、同会のメンバー約10人も参加し、同金庫の職員や警察署員らとともに、詐欺防止を呼び掛けるチラシやグッズ約200セットを配布、犯罪被害の防止を呼びかけました。
今回の企画の中心を担う、県警生活安全部の永田勇樹さんは、「特に地方から出てきて一人暮らしを始める学生など、鍵をついかけ忘れたところで犯罪者に狙われてしまう事件なども起きています。新横浜のここ繁華街でも、学生の方が多く見られるため、悪質なスカウトや客引き、JKビジネスなどの勧誘などからも身を守ってもらえれば」と、若い女性の被害を少しでも減らしたいと、キャンペーンを実施する理由を説明します。
また、青少年の犯罪防止を担当している、港北警察署生活安全課の木内康之さんは、「港北区内でも、いわゆるJKビジネスや、児童買春、児童ポルノなどの犯罪被害が多く発生しています。振り込め詐欺などに青少年が加害者側として巻き込まれてしまうケースも見られます」と、若者だからこそ気を付けてほしい犯罪の危険性について言及します。
キャンペーンに協力した同信用金庫の森義範支店長は、「今日(偶数月の15日)は年金の支給日ということもあり、(キャンペーン実施には)良いタイミングであると考えています。詐欺の疑いのある振り込み事例を警察に報告するなど、日ごろから防犯についての協力を積極的に行っていますが、各金融機関の皆さんにとっても、(キャンペーンの実施が)よい事例となれば」と、これからも地域の金融機関としての責務として、防犯活動に積極的に協力する意向を示します。
ネット社会になり、より青少年や個人のつながりが見えにくくもなっている世相の中で、特に「女性」や「若年層」がターゲットとなり、犯罪被害に巻き込まれる風潮が見られる時代。
地域社会が率先して「見えにくい」犯罪でも撲滅するという気概こそが、一つひとつの犯罪を防ぐ確かな第一歩になるといえそうです。
【関連記事】
・新横浜の信金で防犯キャンペーン、詐欺防止訴える新任支店長の想い(2018年12月18日)
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【参考リンク】
・若年層を対象とした性的な暴力の啓発 (内閣府男女共同参画局)
・ 4月はAV出演強要・「JKビジネス」等被害防止月間です!!(同)
・JKビジネス等の有害役務提供営業の規制(神奈川県)