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立体的な等身大キャラクターが館内を案内してくれるという電子看板「インフォロイド(inforoid)」が新横浜の街から生まれました。3丁目のアリーナタワーに本社を置く株式会社イージェーワークス(佐伯誠社長)と、同町内の横浜アリーナ横浜デジタルアーツ専門学校(学校法人岩崎学園)の三者が産学共同で生み出されたというユニークな案内システムは、今月(2018年5月)19日から横浜アリーナ2階の西ロビーに試作機の設置が始まっています。

「トイレはどこ」と声で質問すると、等身大のキャラクターが答えてくれる「インフォロイド」、機器の高さは2.1メートルほどある(イージェーワークスのニュースリリースより)

この「インフォロイド」は、デジタルサイネージと呼ばれる電子看板のなかでも、等身大のキャラクターが登場し、会話によって施設内や周辺情報の案内を行うという新しい形の案内電子看板。たとえば、人が「トイレはどこ」と声で質問すると、キャラクターが「トイレはここです」などと館内図を示して案内してくれる仕組みとなっています。

人工知能(AI)部分などの開発はイージェーワークスが行い、キャラクターデザインは横浜デジタルアーツの学生による公募で決め、完成したインフォロイドの試作機を横浜アリーナで活用する――という新横浜3丁目の三者が連携して開発や普及に取り組んでいるのが特徴です。

横浜デジタルアーツの学生がデザインしたキャラクター「蟻十(ありとう)あんず」は、「ヨコアリくんの幼馴染の妹」など細かな設定も(横浜アリーナのニュースリリースより)

人工知能は、使えば使うほどデータが集まるため、“賢くなる”と言われています。インフォロイドも横浜アリーナ来場者の生の声をデータとして蓄積することで情報ニーズを分析し、案内の精度向上につなげたい考え。また、横浜デジタルアーツ専門学校の学生にとっては、今回の開発を通じ、キャラクターデザイン3D化システムなどの実務を学ぶ機会になったといいます。

開発元のイージェーワークスは、同じく新横浜3丁目に本社を置くピーシーデポ(PCデポ)コーポレーションの子会社で、新横浜との関係が深い企業。同社では「横浜地域の商業施設と情報連携を図り、コンテンツの充実と、会話情報データを参考にして、横浜デジタルアーツの学生の方々と協力してキャラクターの成長を進めてまいります」といい、「ここで得たニーズやノウハウに基づき、商業施設向けサービス提供を進めて行く予定」とのことです。

新横浜から生まれたユニークなインフォロイドは、この先、日本や世界へ普及していくでしょうか。

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新横浜に通う学生がW杯・五輪対策バッチをデザイン、「オール港北」結束に一役(2018年2月28日、バッチ(記章)をデザインしたのは横浜デジタルアーツ専門学校の学生)

【参考リンク】

イージェーワークス、横浜エリア産学共同開発で、AIキャラクター立体サイネージ「インフォロイド」のサービス提供を開始(株式会社イージェーワークス)

AI立体サイネージの産学共同開発での連携について(横浜アリーナ)