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法人サポーター会員による提供記事です】新横浜を“スタートアップ”の街に――。社長が26歳、創業から3年弱という若いIT企業が新横浜1丁目で飛躍を目指しています。スマートフォン向けのアプリ開発を行う合同会社きぼうソフトは、「働き方改革」の面でも最先端といえる考え方で開発者を採用。人手不足感の強いIT開発者を惹きつける同社の現在を社長の香月貴義(かつきたかよし)さんに聞きました。

合同会社きぼうソフトの香月貴義さん

2015年9月に創業した同社には、社長の香月さんを含め正社員は5人いますが、新横浜1丁目の事務所に顔を出すメンバーは3人以上になったことがありません。「残りのメンバーは山形県と福島県に住んでいまして、私もまだ一度も会ったことがないんですよ」と、さらりと言います。

国が主導する形で、在宅勤務や事務所以外で働く「リモートワーク」といった“働き方改革”が叫ばれ、出社しない働き方も認められつつあります。ただ、一度も会うことなく正社員として採用を決め、日常業務を行っているという同社のようなケースは稀といえそう。

「確かに会ったことはないのですが、インターネットのテレビ電話やSNS、チャットなどで常にコミュニケーションを図っているので、特に支障はないですよ。採用もSNSを通じて行いました」と明かします。こうした先進的ともいえる採用方法や働き方を志向するのは、26歳ながら15年以上の業界経験を積んできたという社長のキャリアが背景にあります。

10歳で開発者、中学卒業と同時に「プロ」の道

相模原市出身の香月さんは、10歳のころにはすでにWebサイトを作るためのプログラム言語を複数マスターし、自在に操れるようになっていたといいます。

きぼうソフトはiOS向けのアプリ開発を核に、日本生まれのプログラム言語「Ruby on Rails(ルビーオンレイルズ)」も得意とする(きぼうソフトの公式サイトより)

中学校を卒業後は、自身の技術に磨きをかけるため、東京の通信制高校に通いながら、当時地元で知られたITベンチャー企業の門を叩きました。

その場所は“日本のインターネットの父”と呼ばれる村井純教授ら、日本のインターネット界を牽引してきた識者が揃う慶應義塾大学の湘南藤沢キャンパス(SFC)。同大卒業生らが「日本一ではなく日本発世界一を目指す」として立ち上げ、当時話題となったITベンチャー企業、株式会社パンカク(藤沢市)で勤務することになった香月さん。いわば中学校卒業とともに“プロの道”へ入ったことになります。

現在の本社は新横浜1丁目の環状2号線沿いにあるビル内に置く

注目を浴びていた企業の最前線で開発者をつとめることにより、実力があれば業界で認められることを知り、都内で別のIT企業の勤務を経て、21歳の若さで独立。米アップルの「iPhone(アイフォン)」が日本へ上陸し、スマートフォン向けアプリの需要が高まりつつあるなかで、香月さんのもとには多くの企業から開発の仕事が舞い込みます。

その後、経済産業省の補助金を得られたこともあり、2015年に法人化し、徐々に開発者のメンバーを増やし、仕事の幅を広げてきました。「実際に会わなくても、SNSなどを通じてやり取りすれば、開発者のスキル(技術)はある程度分かるので不安はない。実は私が就職した際もSNSを通じてでした」。

自らが開発者として10代から道を切り拓いてきた経験があるからこそ、自信を持った採用であることがわかります。

自らも住民である新横浜「スタートアップの街に」

きぼうソフトは、SNS「Mastodon(マストドン)」のスポンサーとして、画像投稿サービスの「pixiv(ピクシブ)」などとともに日本での普及を後押しする

現在も、時に断らざるを得ないほどの仕事が舞い込んでいるという同社。企業向けを中心としたスマートフォン向けアプリ開発だけでなく、Twitterに対抗するとも言われている「Mastodon(マストドン)」というSNSの主力スポンサーとして、日本での普及を後押しする活動も展開。仮想通貨の取引所を作る構想もあり、BtoB(企業間取引)だけでなく、BtoC(一般向け)のサービスまで現在は5人のメンバーを中心に業務をこなしています。

起業時は横浜中心部に置いていた本社を2016年に新横浜へ移し、自らも町内に移り住んで“職住近接”を実現した香月さん。「お客さまのほとんどは東京都心部の企業ですが、新横浜は東海道新幹線も使えるので都内へはすぐに行けますし、この先には相鉄・東急直通線も開通するので不便と思ったことはまったくないですね。住む場所としても便利で住みやすい」と満足している様子。

一方で、新横浜に本社や拠点を置く企業との接点がほとんどないのは残念だといい、「たとえば、IT開発者のコミュニティ的な役割を果たしているシェアオフィス的な施設はどうしても都内や横浜中心部にしかなく、著名企業の本社も多い新横浜に一つくらいはあってもいい気がします」と話します。

新横浜1丁目の「アイシスプラザIII(3)」はスタートアップにとって使いやすいと語る香月さん

同社が入居する新横浜1丁目の環状2号線沿いにある「アイシスプラザIII(3)」は、コンパクトで手頃な賃料の部屋も多く、同社のように起業間もない“スタートアップ”には適した間取りのオフィスとなっています。

「私たちのような若いITベンチャーにとってここ(アイシスプラザ3)は広さ的にも最適な環境です。私が宣伝するのも変ですが、まだ空いていますので、引っ越してきませんか? たくさん入居者が集まり、ここを拠点に新横浜がスタートアップの街になればいいな、と思っています」と香月さんは力を込めました。

新横浜を本社に選んだスタートアップの経営者の立場に加え、自らも新横浜の住民として、街の未来を思い描きながら、「私たちの会社もこれから拡大していきたいと考えています」と今後の成長を誓います。

【参考リンク】

合同会社きぼうソフトの公式サイト(新横浜1丁目)

分散型SNS「Mastodon(マストドン)」のインスタンス「Kibousoft Now」

法人サポーター会員:合同会社きぼうソフト提供)

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