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2023年も残り少なくなった12月、横浜市内でアデノウイルスによる咽頭結膜熱(いんとうけつまくねつ=プール熱)とインフルエンザが流行中です。

横浜市は今月(2023年)12月7日に「咽頭結膜熱」の流行警報を発令するとともに、9月15日に流行が始まったインフルエンザについても、再び患者報告数が上昇傾向となっています。

咽頭結膜熱(いんとうけつまくねつ)は「プール熱」と言われることもあって夏場の発生が目立つが、今年は6~7月に増えていったん減った後、9月以降は右肩上がりで上昇している(横浜市衛生研究所2023年12月4日発行「感染症に気をつけよう!(2023年12月号)」より)

咽頭結膜熱はかつてプールをきっかけに流行するケースが多かったことから「プール熱」とも呼ばれ、「アデノウイルス」への感染によって発熱(38~39度)のどの痛み結膜炎などを発症する子どもに多い感染症。

アデノウイルスの感染力は非常に強いと言われ、患者のせきやくしゃみ(飛沫)を吸い込んだり、手についたウイルスが目や口に入ったりすることで感染し、アルコール消毒も効きにくいとされています。

横浜市内では11月27日から12月3日までの7日間に定点あたりの患者報告数が市全体で「3.03」となり、流行警報を発令する基準である「3.0人」を上回りました。市内で警報基準値を上回ったのは集計を開始した1999(平成11)年以降で初めてだといいます。

咽頭結膜熱の発生は横浜市だけでなく、川崎市や厚木市などでも多く神奈川県内全体で警報が発令され、全国的にも高い傾向にある(神奈川県健康医療局2023年12月7日「咽頭結膜熱の警報を発令します」より)

翌週の12月4日から10日までの7日間は、横浜市内で定点あたりの患者報告数が「2.37」と少し減りましたが、解除基準の「1.00」となるまでは流行警報の発令が続きます。

横浜市内での「インフルエンザ」の定点あたりの患者報告数、9月以降ずっと例年より高い傾向にあり、いったん減った後に再び上昇の兆しを見せている(2023年12月14日発行「横浜市インフルエンザ流行情報」13号より)

一方、9月15日に今シーズンの流行拡大が早々に始まったインフルエンザは、9月25日から10月1日までの週には市の注意報発令基準(1定点医療機関当たり1週間の患者報告数10.00人)を突破したため、流行注意報を発令。

直近の12月4日から10日までの週は定点あたりの患者報告数が「21.42」となっており、流行注意報の発令が続いています。

石鹸によるこまめな手洗いうがい、インフルエンザワクチンの接種といった対策を強化してこの年末年始を乗り切りたいところです。

)この記事は「新横浜新聞~しんよこ新聞」「横浜日吉新聞」の共通記事です

【関連記事】

<2023年9月>横浜市内で「インフル」拡大、増加中の新型コロナと同時流行を懸念(2023年9月15日)

【参考リンク】

横浜市感染症情報センター(インフルエンザや咽頭結膜熱など最新の情報)

咽頭結膜熱の流行警報を発令します(横浜市医療局、2023年12月7日)

咽頭結膜熱について(厚生労働省、咽頭結膜熱とはどのような病気か、対策など)