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JR横浜線の新横浜駅ホームから見える岸根高校体操部の活躍を知らせる横断幕

JR横浜線の新横浜駅ホームから見える岸根高校体操部の活躍を知らせる横断幕(2016年7月28日)

JR横浜線・新横浜駅のホームから篠原口を見て、「皆さんの応援により、県立岸根高等学校体操部のインターハイ出場が決まりました」という横断幕に気付いた人はいますでしょうか。掲出したのは、篠原口から歩いて15分ほどの場所にある岸根高校のPTAと同窓会です。同校は体操の強豪校として知られており、現在ブラジルで行われているリオデジャネイロ五輪では、卒業生に金メダリストが誕生することになりました。

今週(2016年8月)8日にリオ五輪の体操男子団体戦で金メダルを獲得した日本チーム。エースの内村航平選手とともに活躍して注目を浴びたのが19歳で五輪初出場の白井健三選手(日本体育大学2年生)です。

日本体操協会の公式サイトでも男子団体で金メダルを獲得したことを大きく伝えている、右から2人目が白井選手

日本体操協会の公式サイトでも男子団体で金メダルを獲得したことを大きく伝えている、右から2人目が白井選手

鶴見区で体操クラブを運営する両親に育てられた白井選手は、中学生の頃から全日本選手権で2位となるなど体操界では注目の存在。進学先として選んだのが鶴見区内からの通学生も多く、体操がさかんな岸根高校でした。在学中はもちろん体操部に所属し、2年生時で出場した体操世界選手権で優勝を果たしたことで一躍脚光を浴び、今回の金メダルにつなげています。

岸根高校の体操部は、もともとインターハイ(全国高等学校総合体育大会)の常連校として知られていましたが、近年は上位入賞を目指して強化の取り組みも行ってきたとのこと。2013年の資料によると、体操部には3名の顧問を配置するだけでなく、体操の専門的な技術指導のできるテクニカルコーチを招いて指導の強化を図っています。

さらには、地元の幼稚園児や小学生低学年向けの「体操教室」を行うなど、地域貢献も積極的に行ってきたといいます。篠原口で見られる横断幕も地域密着の高校ならではといえそうです。

体操といえば岸根高校――。新横浜の周辺や港北区内では、そんな声がますます広がることになるかもしれません。

生徒の2割が港北区、城郷や樽町、大綱中出身者が目立つ

岸根高校の公式サイト

岸根高校の公式サイト

岸根高校(岸根町)は1983(昭和58)年4月に創立した比較的新しい公立校です。地下鉄ブルーラインの岸根駅(徒歩約10分)が最寄りですが、新横浜駅・篠原口からも徒歩約15分の距離。市進受験情報ナビによると2016年の偏差値は51とのことです。

体操部のほか17の運動部があり、男子バレー部や卓球部なども活躍。県立高校ではめずらしいアメリカンフットボール部も設置されています。文化部9部と同好会も2会あります。

岸根高校の校舎には白井選手の活躍を祝う垂れ幕も(2016年8月)

岸根高校の校舎には白井選手の活躍を祝う垂れ幕も(2016年8月)

公式サイトによると、2016年度の生徒950名のうち、港北区内の中学校出身者が193名(約20%)でトップ。なかでも小机町にある城郷中が42名で最大ですが、樽町(樽町4、29名)や大綱(大倉山3、28名)、新田(新吉田東5、26名)、日吉台(日吉本町4、20名)など、区内に9つあるすべての中学校から生徒が集まっています

港北区以外では、末吉や寺尾などの鶴見区内中学校から143名、東山田や中川など都筑区内は140名、六角橋や神奈川、松本など神奈川区内から133名、中山や東鴨居など緑区内が105名と続いており、周辺区部からの通学生も多いのが特徴です。このほか、保土ヶ谷と新横浜駅を結ぶバス路線(神奈川中央)があるためか、保土ヶ谷中(保土ヶ谷区)の出身者も32名います。

なお、8月19日(金)まで平日は毎日10時から同校で学校説明会が行われているほか、2016年は10月19日(水)と21日(金)には「学校へ行こう週間」として授業と部活動が公開されます。

【参考リンク】

県立岸根高等学校のホームページ

鶴見ジュニア体操クラブ(白井健三選手の両親が運営)

プレジデントオンラインによる白井健三選手の記事(2013年10月25日、高校生時のインタビュー、「体操部のみんなでお昼ごはんを食べている時が一番楽しいです」と話す)