日産スタジアムへ行く際、サッカー観戦客は新横浜を使い、ライブ客は小机駅を利用する傾向が強いことがJR東日本の分析で明らかになりました。ICカード「Suica(スイカ)」の利用者データを統計的に分析することで、臨時列車の増発など混雑緩和に役立てようとするもので、2016年8月10日に同社が公表しました。
JR東日本が分析の対象とした日産スタジアムのイベントは、昨年(2015年)6月11日に行われたサッカー日本代表の「キリンチャレンジカップ2015 イラク代表戦」と、同年8月8日に開かれたシンガーソングライター・福山雅治さんによるライブの2つです。
サッカー日本代表の試合では、試合開始90分前の新横浜駅利用者がもっとも多く、小机駅では開始60分前がピークとなっていました。
一方、福山雅治さんのライブ時は、開演直前の時間帯に小机駅に殺到。新横浜駅の利用者はサッカーの時ほど多くはない結果となりました。
また、日産スタジアムへの来場者がどの方面へ帰宅したのかを追ったデータによると、サッカーではJR横浜線の町田方面への利用客が多く、橋本や八王子など町田以遠まで乗車するケースが目立ったといいます。福山雅治さんのライブ時は、関東近郊の広いエリアに帰宅していたとのことです。
日産スタジアムを訪れる際は、徒歩で14~15分かかるものの便利な新横浜駅を使うか、徒歩7分と近いが移動中は少し寂しい小机駅で降りるかで迷うところです。
サッカー観戦へ訪れる人は、横浜F・マリノスの本拠地でもある日産スタジアム周辺に詳しい人が多いため、新横浜駅から歩く傾向があるのかもしれません。ライブの場合は、遠方から訪れる客も多く不慣れなことから、歩く距離が短い小机駅を使うという仮説も成り立ちそうです。
今回の分析データをもとに、イベント当日は混雑しなさそうな経路を選んでみるのがいいかもしれません。
【参考リンク】
・大規模イベント時の混雑対応改善事例(PDF、2016年8月10日、JR東日本)
・日産スタジアムへのアクセス(綱島や新羽、溝の口、仲町台の各駅からはバスがもっとも便利)