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新型コロナウイルスの感染爆発により、横浜市の市立小学校・中学校などの夏休みが8月末まで延長されることが決まりました。横浜市教育委員会がきのう(2021年)8月23日(月)に各学校あてに通知したもので、「各学校を通じて保護者へは通知できる」(市教委)などとして、市の公式サイトで市民向けには情報発信を行う考えは無いといいます。

写真はPhoto ACより

横浜市の教育長名による「爆発的な感染拡大に伴う市立学校の段階的な教育活動の再開について」と題した各学校への通知文章によると、学校関係者の新規感染報告は、夏季休業期間だけで昨年(2020)度1年間の感染者数(年間755人)を超え、808人(7月21日~8月19日、児童生徒のみ)に達しているといい、市中を含めて感染爆発の状態にあることから対応を決めたもの。

市教育委員会の同通知文章によると、市立小・中学校などの校長に対し、8月23日時点次のように対応するよう求めています。

横浜市教育委員会が各学校長に通知した主な内容(8月23日)

  • 多くの学校は8月27日(金)の始業(※)を予定しているが、8月31日(火)までは臨時休校とする(※学校によって始業日が異なる)
  • 臨時休校中は「ロイロノート・スクール」(各学校に配備されている学習・連絡ツール)などのオンラインツールや、電話などで児童生徒の健康状態や感染動向を把握する期間とする
  • 臨時休校期間は、放課後事業(放課後キッズクラブなど)を利用する児童生徒の緊急受け入れを午前中および昼食が終わるまで実施するよう運営者に依頼する
  • 感染状況が深刻であるため、9月1日(水)から12日(日)までは、次の通り短縮授業などを実施する

(1)小中学校・義務教育学校は教育活動の時間14時30分までとする。授業の1時間単位を5~10分短縮して喚起の頻度を増やすことを想定しており、各学校の実情に応じて決める

(2)活動の単位は学級単位とし、学年・学校全体での活動は行わない

(3)給食は予定通り9月1日から提供することを前提とするが、食事中は窓・扉を全開にして空調をつけ、より一層の換気を徹底する

(4)部活動は8月23日(月)から9月12日(日)まで停止する(大会参加などを控える場合は週3日など限定的な活動を認める)

次のいずれかの場合は、該当した日から1週間程度、学級閉鎖など臨時休校の措置とする

(1)複数人の感染が判明した場合

(2)1人の感染が判明し、複数人に発熱などの風邪症状がある場合

(3)その他、教育委員会が必要と判断した場合

<教職員向けの通知>

  • 教職員による複数人・長時間の会食や飲酒を伴う懇親会などは引き続き厳に慎むこと
  • 休校期間中や短縮授業期間は、教職員の7割を目標に、学校運営に支障のない範囲で自宅勤務を命じることができるものとする

なお、この市教育委員会からの通知をもとに各学校が判断するため、学校によって対応が異なる場合があります。

横浜市「非公表」、川崎市は市長が動画

横浜市の市立小中学校へは、きのう8月23日(月)にこうした方針が通知され、一部の学校では自校のホームページに臨時休校とする旨を掲載したり、保護者向けのメール連絡網で保護者へ連絡したりしているものの、夏休み期間中ということもあって対応は各校でまちまちの状態

8月24日時点で、横浜市教育委員会の臨時休校を知らせるページは昨年(2020年)春のままで更新されておらず、情報内容は日付などにとどまる(市教育委員会の臨時休業ページ)

市の公式サイト内にある市教育委員会のページには、「新型コロナウイルス感染症対策のための小学校・中学校・高等学校・特別支援学校等の臨時休業について」と題したページへのリンクがトップページに貼られていますが、昨年(2020年)春の緊急事態宣言時に臨時休校した時のままで情報が更新されていません(8月24日現在)。

市教育委員会は、「各学校へ通知しており、学校を通じて保護者へ知らせることができる」として、今回の夏休みの延長について市民向けに情報を公表する予定はないといいます。

横浜市と同じように夏休みの8月末までの延長を決めた川崎市では、8月20日(金)に市の公式サイトで情報を発信するとともに、福田紀彦市長が現状と背景を説明する動画も同時に公開しており、相模原市も同様に市長が自ら発表しています。

川崎市は市長が自ら臨時休校に至った背景などを動画で説明(川崎市「【緊急情報】[市立学校]新型コロナウイルス感染症への対応について」より)

公立小中学校の臨時休校は、児童生徒や保護者はもちろん、通学登下校時のボランティア活動や子ども向けの医院・商店など、街への影響も大きいだけに横浜市教育委員会の積極的な情報発信が望まれます。

(※)この記事は「新横浜新聞~しんよこ新聞」「横浜日吉新聞」の共通記事です

【関連記事】

<県立・横浜市立>コロナ対策で9月は「分散登校」、園児児童には検査キット(2021年8月27日、結局9月12~13日までは分散登校となることが決まった)リンク追記

<小中学校の2020年異動>日吉台西中や新田中、綱島など5小学校で新校長(2020年4月2日、昨年まで市民向けには教員異動の情報を2日遅らせて公開していた)

【参考リンク】

横浜市「学校・教育」のページ(休校に関する情報なし)

新型コロナウイルス感染症対策のための小学校・中学校・高等学校・特別支援学校等の臨時休業について(横浜市教育委員会、昨年2020年春時点のまま更新せず)

川崎市【緊急情報】[市立学校]新型コロナウイルス感染症への対応について(川崎市は市長が自ら発表している)