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【東横線100周年フォーラムレポート(6)】先月(2025年)8月19日に慶應義塾大学日吉キャンパス内協生館で行われた「東急東横線100周年フォーラム~沿線5駅の“未来を語る”」(一般社団法人地域インターネット新聞社主催)について、今回はパネルディスカッションで新たに登壇した2氏のプレゼンテーション(自己紹介)を中心に紹介します。

フォーラムでは、東急の社史担当者による歴史概説と、専門家3氏による港北区内5駅の歴史解説に続き、パネルディスカッションを開始。ここで登壇した高木学園理事長・英理女子学院(菊名7)校長の高木暁子さんと、松栄建設株式会社(菊名1)・妙蓮寺ニコニコ会副会長の酒井洋輔さんの発言を中心にまとめました。

菊名・妙蓮寺に対する思いと期待

<司会(広瀬未来)>

後半は、このように配置を変更いたしまして、パネルディスカッションとなります。

前半ではそれぞれの駅の歴史について伺いましたが、後半のパネルディスカッションでは、今回のイベントの大きな目的である「未来」について考えていきたいと思います。

新たな登壇者としまして、菊名駅・高木暁子さん(高木学園理事長・英理女子学院校長)、妙蓮寺駅・酒井洋輔さん(松栄建設株式会社・妙蓮寺ニコニコ会副会長)が加わります。

高木さんと酒井さん、自己紹介をお願いいたします

利便性の先に欲しい変化と文化

高木学園理事長・英理女子学院校長 高木暁子さん

みなさまこんにちは、菊名で生まれ育ち、そして現在も菊名で仕事をさせていただいております学校法人高木学園の高木暁子と申します、どうぞよろしくお願いいたします。

菊名ということで、私と菊名の関わりについて、少し自己紹介させていただきます。

先ほども地名が出ていましたが、私は港北区富士塚(菊名駅または妙蓮寺駅が最寄りとなる住宅地)で生まれ育ちました。

その後、こちらの慶應大学に通っていましたので、菊名から日吉まで東横線に乗って通学しておりました。それから企業勤めをしたのですが、現在は菊名にある高校と幼稚園を持つ学校法人の高木学園で仕事をしています。

途中一部は抜けている期間もありますが、ずっと菊名と関わり続ける、そんな人生をおくってきました。

私が今経営している英理女子学院高等学校は、長い間、高木学園女子高等学校(※)という名称でおりましたが、2019(平成31)年4月から校名を変えました。

高木学園女子高校時代の校舎、左側の白い校舎に“tg”マークも見える(2019年2月)

)今から120年前の1905(明治38)年に私塾「高木女塾」として開設され、1908(明治41)年に「神奈川裁縫女学校」として開校後、1928(昭和3)年には「高木高等女学校」に改称。戦後は神奈川区台町から菊名7丁目の現在地へ移転し、1951(昭和26)年から「高木女子商業高等学校」、1993(平成5)年に「高木学園女子高等学校」となった。創設者・高木君(きみ)氏の苗字が入っている期間が長かったが、2019年4月に現在の英理女子学院高等学校に変わっている

高校に附属の高木学園幼稚園がありまして、附属幼稚園も含め、園児たちも街の駅や企業さん、団体さんなどとさまざまな関わりを持たせていただいており、街の色んな人たちとの交流があります。

そんな私が菊名の街に対してどのような思いを持っているのかですが、先ほどもお話がありましたが、やはり「乗り換え駅として非常に便利な駅だ」ということは皆さんご認識があるかと思います。

ですが、私が思いますのは、そのイメージ以外はあまりないのです。実はこの50年くらい菊名駅の様子を知っておりますが、変わらないよね、という印象が非常に強いと思っております。

一方、菊名にお住まいの方は非常に民度が高く、せっかくいい方々がいらっしゃって、地の利も良いし、利便性も高い駅なのにもったいない、もっと何かできるんじゃないか、という率直な思いとしてございます。

菊名駅を使われている方はご覧になっているかと思いますが、東急の駅前にあった東急ストアさん(菊名店)が改装中(2025年1月~)で、来年の秋にリニューアルオープンすると言われております。

この時に、東急ストアさんが新しくなるタイミングで、街のいろいろなインフラもリニューアルができればいいなと、そして街としての魅力がもっと高まっていけばいいなと感じています。

菊名は、皆さんのお話のなかにもありましたが、交通の便が良く機能性が高いと思いますが、それにプラスして、もう少し文化的な側面も加わっていけばいいなと感じており、これから可能性のたくさんある街だなと思っています。私も菊名と非常に縁の深い人間ですので、何かしらの形でそこに貢献できればと思っています。

以上、簡単な自己紹介と菊名についての思いを語らせていただきました。ありがとうございました。

住みたい人が増える街を目指す

松栄建設株式会社・妙蓮寺ニコニコ会副会長 酒井洋輔さん

簡単な自己紹介と会社紹介をさせていただきます。弊社は「くらしとすまいの松栄」(松栄建設株式会社、菊名1丁目)という会社で、主な事業は不動産と建築と、あとは「まちづくり」をやっています。

私は三代目なんですけど、会社は今年で創業65周年(1960年創業)です。酒井洋輔と申しまして、生まれも育ちも妙蓮寺です。元スケーター、元CGデザイナーとちょっと変わった経歴の人間です。

うちの企業理念は「ケの日の幸せをつくる」ということで、“ケの日”とは何かというと「ハレとケ」というお祭り(晴れ)と日常(褻=け)みたいな意味です。

そういう言葉で言うと、妙蓮寺は圧倒的に日常の街、くらしの街ということで、ケの日、つまり日常の幸せをつくる会社ということで活動を行っております。

弊社のビジネスモデルは農業を参考にしています。種をまいて育てて収穫して、また種もみを植える、という循環を参考にしておりまして、街に置き換えると、不動産建築であげた利益を、うちの会社の費用で施設をつくるというものです。

それによって住みたい人が増えて、街が活性化し、弊社の事業も永続的に成長していくということにつながる活動を行っています。実際にそれが非常に上手くいっていて、先ほどの東急さんのお話で慶應大学を誘致して街が発展したとありましたが、そうしたことが今、妙蓮寺の駅で起きています。

どんなことをやってきたのかと言いますと、本当はこのスライドの倍以上ありますが、時間がないということで端折っています。

スライドの左上から、最初に「おばあちゃんがご飯を作ってくれる」というシェアハウス(仲手原の「シェアネスト東横」=2013年~2022年)をつくりました。

次が古民家カフェ(妙蓮寺駅近くの「HUG.CAFE(ハグ・カフェ)」=2015年~2017年、現「古民家HUG(ハグ)」)で、これは自分のボーナスの代わりに古民家カフェをつくったという感じです。

次は街の本屋さんが経営難になっていたので、支援プロジェクト(2019年「まちの本屋リノベーションプロジェクト」、妙蓮寺駅近くの「石堂書店」再生など)を立ち上げ、うちの費用でコワーキングスペース(石堂書店2階「まちのしごとば 本屋の二階」)をつくったりしました。

次に地域メディア(「菊名池古民家放送局」=2019年~2024年、現「ケの日のこのまち」)をオープンして、今度は古民家をコワーキング(古民家HUG)にもしています。

コロナ禍で飲食店さんが困っていたので、キッチンカースペース(横浜銀行近くの「ケのまちマーケット=旧妙蓮寺MARKET」、2021年~)もつくりました。また、街の中間人口を増やしたかったので、テレワーク用のオフィス(駅至近の「SOLO MYORENJI(ソロ妙蓮寺)」、2022年~)も開設しています。

あとは(松見町4丁目の「妙蓮寺ファーム」、2022年~)をつくったり、妙蓮寺の来街者用にマップ(「妙蓮寺マップ」、2022年)を制作したり、シェアキッチン(仲手原のシェアキッチン&個室型ワークルーム「SOIL(ソイル)」、2023年~)もつくりましたが、かなり予約が入っています。

今度は完全無肥料・無農薬の“菌ちゃん農法”で(「妙蓮寺古民家ファーム」、2024年~)をみんなでつくっています。2024年には地域メディアをアップデートしました(「菊名池古民家放送局」を「ケの日のこのまち」へ)

色んなことをやっていて、だいぶ端折ってもこれくらいあります。

街に誘致したお店もありまして、ご紹介しますと、スライドの左上が「本屋・生活綴方(つづりかた)」と言って、中岡さんという方(妙蓮寺に拠点を置く出版社「三輪舎」の中岡祐介代表)が立ち上げた本屋さん(石堂書店の向かい、2020年~)なんですが、今ここがわざわざ九州や北海道からお客さんが来るお店になっています。

真ん中が元バスガイドさんがやっている立ち飲み屋さん(池畔商店街のスタンドバー「SIBLINGS(シブリングス)」、2023年~)です。

右上はデザイナーさんを街に誘致し(デザイナー・藤田雅臣さんが代表をつとめる「tegusu(テグス)」、2024年~)、今この方たちと一緒に街のリブランディングをさせてもらっています。

街にケーキ屋さんが少なくなってきたので、新しく誘致もしました(菊名池公園近くの「洋菓子sinonoka(シノノカ)」、2020年~)

あと、スライド左下の「TERA COFFEE and ROASTER(テラコーヒー妙蓮寺店)」(2021年~)は郵便局跡(移転前の横浜妙蓮寺郵便局旧庁舎)に誘致しました。

このように街を盛り上げ、それによって住みたい人が増えて、うちの事業も永続していく、というようなことをさせていただいています。ありがとうございます。

<司会(広瀬未来)>

ありがとうございました。これから5名のパネリストでパネルディスカッションを進めてまいります。

「<東横線100周年レポ(7)>港北区内5駅の未来像と課題、5氏の思いを披露」につづく

)この記事は「新横浜新聞~しんよこ新聞」「横浜日吉新聞」の共通記事です

【関連記事】

<東横線100周年レポ(5)>大倉山・菊名・妙蓮寺の長い歴史に育まれた個性(2025年9月24日)

【東横線100周年フォーラム~登壇者】菊名駅・ 高木暁子さん(高木学園理事長・英理女子学院校長)(2025年7月29日)

【東横線100周年フォーラム~登壇者】妙蓮寺駅・酒井洋輔さん(松栄建設株式会社・妙蓮寺ニコニコ会副会長)(2025年8月1日)

「東横線100周年フォーラムレポート」の記事一覧(全8回)(全レポート)

【参考リンク】

「東急東横線100周年フォーラム~沿線5駅の“未来を語る”」特設サイト(当日の動画も公開)