2011年3月11日の東日本大震災で東京電力福島第一原子力発電所の事故が起きたことにともない、放射線量の高い廃棄物が発生し、大綱小学校(大倉山4)や新吉田小学校(新吉田東6)、篠原小学校(篠原東3)などの敷地内に一時保管されていた問題で、横浜市教育委員会は3校の廃棄物を今月(2017年3月)27日に運び出すと発表しました。
原発事故によって局所的に放射線量が高くなる「マイクロスポット」が大綱小と新吉田小で確認されたため、高い放射線量の土や石、枯れ葉といった「堆積(たいせき)物」を横浜市が除去。国の処分方針が決まらないなかで、市が学校敷地内にて一時保管することを決め、6年が経過しています。
なお、篠原小については、廃棄物が保管されていたことについて、市がこれまでに公表した資料では確認ができませんでした。
新吉田小ではポンプ室、大綱小はプール循環機室にそれぞれ廃棄物約324キロを厳重に保管しているとされ、定期的に周辺の放射線量が測定されるなど安全性には配慮されていたものの、保護者らからは撤去を求める声が強まっていました。
このほど、鶴見区にある北部汚泥資源化センターの敷地内に保管庫が完成したことから、学校敷地内から撤去されることになったものです。
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・日吉の小中学校・保育所に“保管”の放射能濃度が高い廃棄物、年度内に撤去へ(横浜日吉新聞、2016年8月31日)
・日吉も人ごとではない、小中学校内で放射能濃度が高い廃棄物が保管されたままの理由(横浜日吉新聞、2016年6月22日、これまでの経緯と詳細)
【参考リンク】
・学校の保管土壌 移送日程一覧(PDF、篠原小・大綱小・新吉田小など、横浜市教育委員会)