【グルメレポート第11回:2017年2月27日「新横浜編4」】2017年のJリーグが開幕し、日産スタジアムへ訪れる人の数が多くなる季節になりました。横浜F・マリノスの試合や大型イベントの開催時にはスタンドへ向かう通路内に飲食店が多数オープンするため、ランチなどを食べる場所には困りませんが、中小の催しの際やイベントのない日のスタジアムは、とたんに“食事場所空白地帯”となってしまいます。そんな時におすすめしたいのが周辺でほぼ毎日オープンしている5つの飲食店。普段はあまり気がつかない意外な場所にもレストランがあります。
新横浜駅から歩いて日産スタジアムへ行くとたどり着くのが「東ゲート」。マリノスの公式ショップ「TRICOLORE ONE(トリコロールワン)」が入る円形の建物内にあるレストランが「sMiLe table(スマイルテーブル)」です。
昨年(2016年)6月にオープンしたばかりの同店は、マリノスがメニューを監修するレストランで、いわばチームのオフィシャルレストランともいえる存在。グッズショップを通り抜けないと入れないという構造もファンにはたまりません。
日替わりの「本日のおかずとごはんのセット」(税込900円)をはじめ、神奈川県産の相模豚を使った「カツカレー」(同1200円)、「たっぷり野菜とお肉の蒸し料理セット」(同1200円)など、メニュー自体はそれほど多くないですが、栄養バランスと美味しさを備えた食事が楽しめ、サラダバーやドリンクバーも付いてきます。カウンター席から鶴見川を眺めながら、ゆっくりランチを味わうにはお薦めで、定休の火曜日以外はほぼ毎日オープンしています。
(※)2019年5月10日追記:レストラン「スマイルテーブル」は2019年3月から土日や試合開催日などのみの営業となりました。関連記事はこちら
もう一つ、日産スタジアム内にはほぼ毎日開いている飲食店として、バックスタンド下部分に置かれたプール施設「日産ウォーターパーク」の横に「フードコートうさぎ」があります。
こちらはゆっくり食事を楽しむというより、ホットドッグ類(税込300円~400円)やカレー(同600円)、そば・うどん類(同380円~550円)などを手軽に食べるために設けられたフードコートで、大型施設内にしては、比較的廉価な価格設定でメニューも多いのが特徴。日産ウォーターパークや、体力測定ができる「スポーツ医科学センター」を訪れた際にはありがたい食事スポットです。
そして、ほとんど気づかない存在が、新横浜駅から日産スタジアムを訪れる際に一度は目にしているはずの施設。2施設内に3つのレストランが営業しています。
巨大な「横浜労災病院」内には2つの飲食場所
新横浜の街を抜けて鳥山川を渡ると、まず目に飛び込んでくるのが巨大な「横浜労災病院」。病院内には2つのレストランが設けられており、誰でも利用することが可能です。
病院の正面玄関を入ってすぐ右手に「ドトールコーヒーショップ横浜労災病院店」が営業しており、その横には「レストラントリエドール」があります。
メニューは「ざるそば」(税込570円)をはじめ、「山菜そば」や「きつねうどん」(各税込600円)、「しょうゆラーメン」(同700円)、親子丼(同750円)、カツ重(同900円)、「生姜焼き定食」(同900円)、「和風ハンバーグ定食」(同900円)など、メニューは街中にあるレストランとそれほど変わりはなく、病院周辺は食事スポットのないエリアだけにありがたい存在。昼間は混んでいることもよくあります。
それでも、病院内レストランらしく「ヘルシー御膳」(税込1000円)や「薬膳カレー」(同900円)といったメニューも設けられおり、訪れる価値はありそう。なお、日祝日は定休です。
もう一つの病院内レストランが、1階の奥にあるカフェテリアと銘打たれた「エスカァル」。基本的には職員食堂なので入るのにためらってしまいますが、出入口には一般も利用可能であると掲示されています。
社員食堂や学食などと同様に、プレートを手に料理を受け取り、食べ終わったら食器を片付けるというシステムの同店。24時間休みなく働く医師や看護師、病院スタッフを支える“病院食堂”だけに、すぐに提供できて、なおかつ味もしっかりし、飽きのこない食事を提供している様子です。
3種類ある日替わりの定食をはじめ、魚の定食(税込620円)や「ひじき入りハンバーグ」(同620円)、「ポークピカタ」(同640円)など、ほとんどのメニューが500~600円台というのも職員食堂ならでは。もちろん味も量もしっかりしているのは嬉しいところです。朝7時30分から10時まではモーニングメニュー、11時から19時までが食事メニューを提供し、年中無休で営業しています。
なお、病院内の1階にはコンビニ的な売店や軽食の自動販売機もあり、日産スタジアム周辺で買い物に困った時にも頼りになりそうです。
障害者スポーツ施設内の価値あるレストラン
もう一つの意外なレストランは、日産スタジアムへ向かうゲート橋の左手に見える「横浜市総合リハビリテーションセンター」や「横浜市総合保健医療センター」など一連の公共医療施設エリア内にあります。
同エリアのもっとも奥まった位置にある障害者スポーツ文化センター「横浜ラポール」は、体育館やプールなどを備え、車いすラグビーチームの「横濱義塾」が本拠地とするなど、障害者スポーツの一大施設として知られます。
同センターの2階にはレストラン「ふれあいショップ・キュービック」があり、土日も含めほぼ毎日営業中。地元・新横浜の女性らが立ち上げた協同組合「キュービック」が2007年4月に始めた店舗で、提供している食事メニューも豊富です。
日替わり定食(税込700円)をはじめ、カレー(サラダ付き、同650円)やオムライス(同680円)、ざるそば(同500円)、焼きそば(同500円)、各種スパゲッティ(サラダ付き、同680円)、とんかつ定食(同780円)、天ぷら定食(同880円)など、880円以上のメニューは見当たらず、公共施設内ならではの良心的な価格となっています。
実際に食すと価格以上の価値を感じられる食事メニューが多く、車いすでも楽に入れるようにゆったり座席が配置された店内は、喫茶店(コーヒーは250円、ケーキセットが550円)として利用するにも最適です。
(※)2019年5月10日追記:ラポール横浜とともに建つ、新横浜駅寄りの「横浜市総合リハビリテーションセンター」の1階正面と、日産スタジアム側の「横浜市総合保健医療センター」2階にもそれぞれレストランがあり、主に平日昼間に営業中
以上、日産スタジアム周辺を訪れる際に使える5つの食事スポットをご紹介しました。地元の港北区民なら、「いざ」という時のために覚えておいて損はないはずです。
- 新横浜&周辺エリアのグルメレポートは記者が個人的に訪れているなかで、「ここは!」というお店についての情報を紹介するとともに、個人としての所感を述べていく連載です。バックナンバーはこちら。なお、日吉・綱島・高田エリアの記事は「横浜日吉新聞」をご覧ください。
【参考リンク】
・日産スタジアム東ゲート「sMiLe table(スマイルテーブル)」
・横浜労災病院内のレストラン「トリエドール」(食べログ、※日祝定休)
・横浜労災病院内のレストラン「エスカァル(職員食堂)」(食べログ)
・横浜労災病院の施設紹介(レストランの場所など)