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港北区内初の“ゾーン30プラス”を導入、時速30キロ以下での運転や通学時間帯での車両通行禁止の徹底を呼び掛けます。

国(国土交通省)警察庁は、2021年8月から、生活道路の交通安全施策“ゾーン30プラス”の導入を開始し、“人優先”だという通行空間の整備を進める取り組みを行っています。

大豆戸小学校(大豆戸町)の正門前(北側)に設置された「スムーズ横断歩道」。車は減速、子どもの姿が遠くから視認しやすいというメリットがあるという(2026年4月)

大豆戸小学校(大豆戸町)の正門前(北側)に設置された「スムーズ横断歩道」。車は減速、子どもの姿が遠くから視認しやすいというメリットがあるという(2026年4月)

警察と、横浜市など自治体の道路管理者が共同で、地域の交通事故発生状況や、地域の関係者などからの要望などを踏まえて“ゾーン30プラス”の整備計画を策定。

港北区では、2025年度(2026年3月末まで)に、大豆戸小学校(大豆戸町)と大綱小学校(大倉山4)、日吉駅西周辺(日吉本町1・日吉2)や日吉台小学校(日吉本町1)の周辺を初めて“ゾーン30プラス”エリアに設定、交差点のカラー化や路面標示の新設・補修、自転車の左側通行を啓発するための「自転車ピクトグラム」の設置を行っています。

大綱小学校(右)も含むエリアを“ゾーン30プラス”に指定。自転車の左側通行を啓発するための「自転車ピクトグラム」も新たに描かれていた

大綱小学校(右)も含むエリアを“ゾーン30プラス”に指定。自転車の左側通行を啓発するための「自転車ピクトグラム」も新たに描かれていた

これまで、交通安全対策の多くは、「線」としての道路や、「点」としての交差点の問題の解消などに主眼をおいて対策を行ってきましたが、「ゾーン(区域)」で行う対策により、幹線道路などで囲まれた住居地域全体に交通規制や安全対策を実施。その地域の人が、“クルマからおびやかされることなく”安心して生活できる区域をつくることを目的とし行われてきました。

“ゾーン30プラス”とは、生活道路における人優先の安全・安心な通行空間の整備の更なる推進を図るため、最高速度30キロ毎時の区域規制と、狭さくやスラロームといった、「物理的デバイス」の“適切な組み合わせ”により、交通安全の向上を図ろうとする区域のことをいい、警察と道路管理者が連携して全国的に整備を進めているとのこと。

港北警察署(大豆戸町)前でも、「大型等終日、大型等以外の車両(小特・軽車両を除く)7時から9時まで」車両通行止めを掲出するも、守らないケースも。左手奥に大豆戸小学校、その先に大綱小学校がある

港北警察署(大豆戸町)前でも、「大型等終日、大型等以外の車両(小特・軽車両を除く)7時から9時まで」車両通行止めを掲出するも、守らないケースも。左手奥に大豆戸小学校、その先に大綱小学校がある

特に、大豆戸小学校の2カ所の校門の前と横浜市港北スポーツセンター前(同)など4カ所に、「スムーズ横断歩道」と呼ばれる、車両の運転者に減速と横断歩行者優先の遵守を促す、ハンプ(バンプ)」と呼ばれる路面の盛り上げ部分(段差)と横断歩道を組み合わせた“立体的な構造物”を設置。

日吉駅前では、昨年(2025年)12月に実施された、駅前ロータリーから放射状に伸びる「普通部通り」「日吉中央通り」「浜銀通り」「サンロード」での約70メートル超にわたっての一方通行化にあわせ、“ゾーン30プラス”に指定されたことを伝えるための塗装や、「自転車ピクトグラム」の設置を今年(2026年)の3月末までに終えています。

日吉駅前「普通部通り」などを含むエリアを“ゾーン30プラス”に指定。日吉駅から日吉台小学校に至る通りは平日の朝7時から9時まで「車両通行禁止」となっていることも標識のみでなく道路に白文字で記している。大豆戸町・大倉山付近と同様に区内初となる「自転車ピクトグラム」も描かれた(2026年4月)

日吉駅前「普通部通り」などを含むエリアを“ゾーン30プラス”に指定。日吉駅から日吉台小学校に至る通りは平日の朝7時から9時まで「車両通行禁止」となっていることも標識のみでなく道路に白文字で記している。大豆戸町・大倉山付近と同様に区内初となる「自転車ピクトグラム」も描かれた(2026年4月)

多くの市道の道路管理者でもある横浜市では、交通事故データETC2.0(従来のETCの進化版でより高度なデータ通信を可能としたもの)で収集した車両速度などのビッグデータを活用し、ハード・ソフト両面で子どもの通学路での交通安全対策事業に重点的に取り組んでいるとのこと。

大綱小学校(大倉山4)への通学路では、大倉山駅前のエルム通り側から環状2号線の新菊名橋へ抜けることができる生活道路(市道大倉山185号線など、大倉山3丁目)で、2017(平成29)年10月から道路上にハンプを設け、幅員を狭めることでの時速30キロの速度制限超過対策を実施していました。

塗装費用もかかるため全ての場所に“ゾーン30プラス”の表示を行わえるわけではないが、「なるべく目立つところに展開したい」と松井道路係長は語る

塗装費用もかかるため全ての場所に“ゾーン30プラス”の表示を行わえるわけではないが、「なるべく目立つところに展開したい」と松井道路係長は語る

日吉地区では、日吉5・6・7丁目の境に位置する交差点で、一昨年(2024年)10月、自転車に乗った小学生が右折してきた大型車両にはねられて死亡する事故が発生しており、「交通事故」を防ぎたいとする警察や市の意向もあって、優先して“ゾーン30プラス”の導入につながったとされています。

今回、大豆戸小学校前に「スムーズ横断歩道」が設置されたことについて、同校の八城政徳校長は、「朝の通学時間帯に車両通行禁止の時間帯があるものの、入ってきてしまう車もある。(スムーズ横断歩道の設置は)減速を促し注意喚起を行うためにも良いこと」と話します。

日吉台小学校の前にも「自転車ピクトグラム」が描かれ、自転車の通行位置を子どもたちにも伝える。「スムーズ横断歩道」の設置を行うには段差の危険があることから道路上での告知も伴うため“どこでも”設置できるわけではないことが窺(うかが)える

日吉台小学校の前にも「自転車ピクトグラム」が描かれ、自転車の通行位置を子どもたちにも伝える。「スムーズ横断歩道」の設置を行うには段差の危険があることから道路上での告知も伴うため“どこでも”設置できるわけではないことが窺(うかが)える

設置を担当した港北土木事務所(大倉山7)の松井良太道路係長も、「横断歩道が高くなることで、車の運転手からは、遠い位置からでも背が低い子どもの視認性が高まるとの効果が確認されています」と指摘します。

交通事故を防ぎ、一人でも多くの「命」を守るためにも、減速しての車の運転はもちろん、子どもたちや通行者自身が、“ゾーン30プラス”を意識し、より安心・安全に道路を通行するための啓発活動を継続して行っていく必要がありそうです。

)この記事は「新横浜新聞~しんよこ新聞」「横浜日吉新聞」の共通記事です

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【参考リンク】

生活道路の交通安全対策ポータル(国土交通省)

ゾーン30、ゾーン30プラスについて(神奈川県警察)

子どもの通学路交通安全対策事業(横浜市交通政策局道路政策課)