全国最優秀を成し遂げた中学校の合唱部が「地元に凱旋」。引退した3年生部員が見守る中、校歌や港北区ゆかりの歌を披露しました。
先月（2025年）10月26日、富山県富山市のオーバード・ホールで開催された第78回全日本合唱コンクール全国大会（全日本合唱連盟、朝日新聞社主催）の中学生部門で、横浜市立大綱中学校（後藤秀吉校長・大倉山3）の合唱部が、「全国優勝」に該当する金賞と最優秀となる文部科学大臣賞を受賞。
「ふれんど祭（コミハ文化祭）」が開催されている「大綱中学校コミュニティハウス」（10月29日）
今週10月29日の夕刻、同中学校の建物・敷地内に併設され来年（2026年）30周年を迎えるという「大綱中学校コミュニティハウス」（大倉山3）が毎年秋に開催している「ふれんど祭（コミハ文化祭）」に同部や吹奏楽部を招へいし、「発表会」としてのミニ演奏会を開催しました。
この取り組みは昨年（2024年）から初めて実施したもので、今回が2回目。
「ふれんど祭」で大綱中学校の吹奏楽部と合唱部を招いたのはまだ2回目（2年目）となる試みとのこと
開催を知った地元の人々や保護者ら約50人が来場、引退した3年生部員が見守る中、全国最高位の受賞を成し遂げた美しいハーモニーを響かせました。
この日は、1・2年生の部員たちが、全国大会の指揮を行った顧問の藤井大輔教諭の指揮により、大綱中学校の校歌と、港北区の歌「港北の空と丘」の2曲を披露。
“全国優勝”を果たした大綱中学校合唱部が、藤井大輔教諭の指揮で「校歌」と港北区の歌「港北の空と丘」の2曲を披露した
きょう11月1日（土）の11時からと12時からの2回、横浜市大倉山記念館（大倉山2）で開かれている「大倉山秋の芸術祭」（同実行委員会主催）でも、入賞曲の「空をかついで」をプラスした3曲を披露する予定です。
「夢の舞台」での感動を“地域”とも分かち合う
神奈川県大会への出場歴は「多数」、関東大会出場は3回以上、全国大会出場は3回（2024年金賞、2023年銀賞）だという大綱中学校合唱部の、今回の優勝時の部員数は75人。
女子が多めとなっているものの、男女合わせての部員数となっており、現在、2年生は34人、1年生は14人在籍しているといいます。
この日は大綱中学校コミュニティハウス館長の鎌田哲也さんが司会進行を務めた
練習は週5回、「合唱懸命」をスローガンとし日々の活動に励んでいるといい、「今回の最優秀賞は大変光栄に思いました。藤井先生の指導の下、生徒が切磋琢磨し、悩み、考えた日々がここまでつなげたのだと感じることができました」と、藤井教諭とともに顧問を務める瀬尾まどか教諭は、“全国優勝”を成し遂げるまでの日々の歩みを振り返ります。
「これまでの気持ちが溢（あふ）れ出るように、結果発表の瞬間の歓声、感動の涙、手と手を握り喜びを共有し合う姿が見られました。そして、そんな貴重な瞬間に顧問として立ち会うことができて本当に嬉しかったです」と、最優秀賞受賞の瞬間を振り返る瀬尾教諭。
笑顔であいさつをする藤井大輔教諭はまだ横浜市立中学校に着任し4年目、大綱中学校には今春から赴任したばかり
生徒たちを「全国大会」の高みに引き上げたという、春に離任した西川翔（つばさ）教諭に代わり着任したばかりの、児童合唱、高校合唱部、大学グリークラブといったフィールドでの研鑽を積み生徒を指導した藤井教諭に敬意を表しながら、“夢の舞台”で最上級の輝きを得られたことを喜びます。
「いつでも、新入部員は歓迎です」と藤井教諭。
この日は大綱中学校吹奏楽部もパート別など6グループに分かれての演奏を行い大きな拍手を受けていた
大綱中学校の印象については、「幅広い人間性の中、お互いを磨き合える環境です。運動部・文化部限らず、生徒自身が自分らしく部活動の時間を楽しんでいる印象です」と、各部活動の顧問や指導員が力を合わせ、生徒が心理的にも身体的にも安心・安全に活動できるよう努めていると語ります。
地域に対して、瀬尾教諭は、「日頃から、当校の様々な活動を暖かく見守り、支えていただいていることに感謝しています。安心・安全な環境をご提供いただいていることが子どもたちがのびのびと成長できる理由でもあります。今後とも本校の教育や各部活動にご協力いただければ」との想いを披露していました。
学校教育や部活動への、“地域ぐるみ”でのより一層の支援・協力を広く呼び掛けています。
（※）この記事は読者の方からの情報提供がきっかけで記事化しました。ありがとうございます。
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【参考リンク】
・大綱中学校コミュニティハウス公式サイト（一般財団法人こうほく区民施設協会）
