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港北区内を走る市バスで黒字は3路線のみでした。

横浜市交通局は市営バスの2024(令和6)年度(2024年4月~2025年3月)における全142路線路線別収支をこのほど公表し、黒字は33路線(23.2%)で前年(33路線・22.8%)とほぼ変わらない結果となり、港北区内を走る路線で黒字は前年と同じ3路線でした。

2024(令和6)年度(2024年4月~2025年3月)の市営バス142路線における収支状況、黒字は前年同様に33路線にとどまった(市交通局の発表資料より)

100円を稼ぐために必要な経費を示す「営業係数」は、市内全体の平均は109.9となり、前年の110.5から若干の改善が見られます。

港北区内では、環状2号線を経由する「104系統」(新横浜駅前~鶴見駅西口)の営業係数が「84.5」ともっとも低く、市内に33ある黒字路線のなかで13番目の低さでした。

新横浜駅に到着した「104系統」のバス(イメージ、2024年)

また、鶴見区内や樽町周辺の乗客が目立つ「13系統」(鶴見駅前~綱島駅/鶴見駅前~綱島街道~新横浜駅前)は「98.3」、市営バスの全路線中で最多の乗車人員となっている「41系統」(鶴見駅西口~川向町折返場など)は「99.2」と鶴見駅発着の3路線で黒字を確保しています。

港北区内を走る路線の2024年度における収支一覧、黒字を確保できたのは「104系統」「13系統」「41系統」の3路線(市交通局の公表資料をもとに作成)

他の路線はすべて赤字という形になりましたが、「6系統」(新横浜駅前~太尾新道~梶山)は、2024年10月のダイヤ改正で3便を減らしたためか支出の減少などにより営業係数に改善が見られました。

一方、「96系統」(新横浜駅前~川向南耕地~新羽駅)の再編にともない増便となった「300系統」(新横浜駅前~新開橋~仲町台駅)では、営業係数が悪化しています。

市交通局では地下鉄が利用者増で黒字額が増える一方、バスは新型コロナ禍後の回復が鈍いうえ、修繕費や車両更新など経費の増加で苦戦が続いています。

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<横浜市交通局>地下鉄の利用増で利益拡大、バスは収入・費用とも増え赤字続く(2025年8月29日)

【参考リンク】

横浜市交通局「バス路線別収支」(最新は2024[令和6]年度)