かつて読んだ懐かしさあふれる、また子どもたちが親しむ「教科書の物語」の世界を、プロフェッショナルによる朗読とギターの響きで楽しんでみませんか。
朗読を通じた社会貢献を目指す活動を行うNPO法人声物園(せいぶつえん、港南区港南台)は、今月(2025)年5月25日(日)14時から15時45分まで(開場時間13時30分)、「教科書の物語を楽しむ朗読会」を神奈川区民文化センター「かなっくホール」(神奈川区東神奈川)で開催します。
「朗読の力で人と人の心をつなぎたい。相手の気持ちに寄り添える心を作りたい。言葉を聴く力を育てたい」との理念を掲げ、2020年7月に設立し5周年を迎えるという「声物園」。
朗読家が自分の団体を持つなど、それぞれ朗読公演を行ってきたといいますが、「社会貢献活動を行うことを目的としてNPOを設立するに至りました」と理事長の吉川雅子さん。
今回のイベントでは、「子どもたちに向けて、教科書に掲載されている物語を朗読劇で楽しむ機会を提供します。ギターの生演奏と出演者の声の表現で、想像する楽しさ、物語を聴く楽しさを体験してもらえれば」と、イベントの開催に向けてクラウドファンディングや寄付の呼び掛けも実施。
「普段、ホールなどに足を運ばない人にも気軽に来てもらえれば」との想い、また公益性が高いイベントとして、「無料」での開催に踏み切ったと、今回のイベント開催に向けての意気込みを語ります。
イベントの企画は昨年(2024年)11月の高校の授業で「走れメロス」(太宰治作)の朗読劇を披露したことだといい、「高校生の生徒たちが、『もっと聞いてみたい』、『心が動いた』などと感想を寄せてくれたことで、とても大きな反響を呼んだことを体感。かなっくホールを確保できたことも、実施に至った大きな要因です」と、その“感動”を、より多くの人々にも伝えたいという強いを抱き、イベント開催に向けての準備を行ってきたとのこと。
吉川さんは、「動画なども多くある中、身の回りに物語に触れるコンテンツは多くありますが、絵を見ながらの読み聞かせとは違う、生の声での物語表現を体感し、物語を読んだり聴いたりすることに興味を持ってもらいたいと思います」と、当日の多くの来場を呼び掛けています。
なお、当日は、「港北ふるさとテレビ局」(伊藤幸晴代表)などの制作番組にもナレーターとして多く活躍している広瀬未来(みく)さんをはじめ、10人の朗読出演者のほか、作曲・編曲・ギタリストの石山理(おさむ)さんがギター演奏者として登壇する予定です。
「スイミー」(レオ・レオニ作、谷川俊太郎訳)や、「ちいちゃんのかげおくり」(あまんきみこ作)、「モチモチの木」(斎藤隆介作)や「ごんぎつね」(新美南吉作)、「オオカミのともだち」(きむらゆういち)のほか、「走れメロス」も披露する予定とのこと。
当日の入場はインターネットの予約フォームからの事前予約制となっており、定員に達し次第、受付を終了するとのことです。
「朗読の力で人と人の心をつなぎたい。相手の気持ちに寄り添える心を作りたい。言葉を聴く力を育てたいとの願いから、NPO法人を設立しました。人の声のぬくもりを大切にして、感じ続けて欲しいと願っています」と、吉川さんは、子どもから大人まで、多世代の人々に、今回のイベントへの参加、また同NPO法人の活動への理解や協力を呼び掛けていく考えです。
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【参考リンク】
・教科書の物語を楽しむ朗読会5月25日 予約受け付け中 (NPO法人声物園)※イベント詳細、予約サイトへのリンク有