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宅地・商業地とも大倉山3丁目で高い上昇率を見せ、新横浜駅前の地価も堅調です。

今年(2025年)1月1日現在の地価を国が調査した「公示地価」の詳細が3月19日に神奈川県政策局から公表され、港北区では宅地44地点の平均上昇率が4.0%(前年3.6%)、商業地13地点では同5.9%(同5.3%)となりました。

港北区内の「住宅地」「商業地」「工業地」の2025(令和7)年公示地価一覧。※印の地点は「基準地価」(毎年7月1日時点の地価調査)と同一地点(県資料を加工)

宅地は、区の平均上昇率を超えていた地点は北部エリアが多くを占めるなか、区内でもっとも高い8.9%の上昇率を付けた宅地3地点のうち1つに「大倉山3丁目37」が入りました。

大倉山駅から徒歩約6分、大綱中学校(大倉山3)に近い同地は区内を代表する良好な住宅地の一つとして、2018(平成30)年に調査地点となって以降はたびたび登場していますが、今回の上昇率は過去最高

大倉山3丁目は他の2地点とともに港北区内の最高上昇率となった(2025年3月)

「大倉山アドレスは従来から人気が高く、住宅需要は旺盛だが、現下、供給が不足している」(鑑定評価書)といい、大倉山駅から徒歩約17分と若干距離のある太尾堤緑道に近い「大倉山7丁目4」でも5.1%(前年4.6%)の上昇となりました。

また、大倉山駅から徒歩約9分の大豆戸堀上公園近くの高台にある「師岡町字南谷戸339」や、同駅徒歩12分の大曽根八幡神社に近い「大曽根2丁目6」も区の平均を超える上昇率となっています。

港北区の平均上昇率(4.0%)以上だった住宅地(16地点)は次の通りです。

港北区の平均上昇率(4.0%)以上だった宅地

)価格は1平方メートルあたり。住所の枝番省略、横のカッコ内(港北●)は標準地番号

  • 大倉山3丁目37(港北9):52万6000円(前年48万3000円)8.9%(前年6.2%)鑑定評価書
  • 日吉3丁目11(港北26):41万7000円(前年38万3000円)8.9%(前年5.8%)鑑定評価書
  • 綱島東1丁目16(港北39):45万2000円(41万5000円)8.9%(前年8.6%)鑑定評価書
  • 綱島東4丁目6(港北8):49万3000円(45万3000円)8.8%(前年8.6%)鑑定評価書
  • 綱島西5丁目5(港北22):38万5000円(35万4000円)8.8%(前年8.6%)鑑定評価書
  • 新吉田東6丁目40(港北3):33万8000円(31万3000円)8.0%(前年8.0%)鑑定評価書
  • 綱島西1丁目16(港北33):49万2000円(45万8000円)7.4%(前年5.0%)鑑定評価書
  • 箕輪町3丁目23(港北6):35万1000円(32万9000円)6.7%(前年4.8%)鑑定評価書
  • 新吉田東5丁目20(港北31):32万6000円(30万6000円)6.5%(前年5.9%)鑑定評価書
  • 日吉本町3丁目36(港北19):36万2000円(34万2000円)5.8%(前年5.8%)鑑定評価書
  • 大倉山7丁目4(港北2):31万2000円(29万7000円)5.1%(前年4.6%)鑑定評価書
  • 日吉6丁目3(港北1):32万8000円(31万3000円)4.8%(前年4.2%)鑑定評価書
  • 師岡町字南谷戸339(港北17):31万0000円(29万6000円)4.7%(前年3.9%)鑑定評価書
  • 大曽根2丁目6(港北34):35万4000円(33万8000円)4.7%(前年4.0%)鑑定評価書
  • 高田東3丁目15(港北16):33万4000円(32万0000円)4.4%(前年2.6%)鑑定評価書
  • 新吉田東8丁目13(港北27):28万7000円(27万6000円)4.0%(前年3.4%)鑑定評価書

商業地でも「マンション用地」需要

港北区の商業地は全13地点の平均が5.9%の上昇となり、綱島と日吉の駅前で前年を大きく上回る上昇を見せる一方、新横浜駅前のオフィスビルでは、セントラルアベニュー(宮内新横浜線)沿いの「新横浜3丁目7」(リーフスクエア新横浜ビル)が11.4%(前年10.0%)、アリーナ通り沿いの「新横浜2丁目3」(KDX新横浜ビル)は9.8%(前年9.8%)の上昇率でした。

新横浜3丁目7番地のセントラルアベニュー(宮内新横浜線)付近では新たなビル(右側)も完成しつつある(2025年1月)

大倉山では、大綱中学校前バス停近くの民間ビル「大倉山3丁目43」が7.0%(前年4.9%)の上昇を見せました。

大綱中学校前バス停付近の商業地はマンション用地としての需要も見込まれ高い上昇率となった(2025年3月)

エルム通りの先にある同地点については、「繁華性はやや低い」(鑑定評価書)という一方で「商業用途のほかマンション用地としての需要も見込まれることから、地価は上昇基調である」(同)という背景が上昇につながったようです。

港北区の平均上昇率(5.9%)以上だった商業地(6地点)は次の通りです。

港北区の平均上昇率(5.9%)以上だった商業地

)価格は1平方メートルあたり。住所の枝番省略、住所横のカッコ内(港北●-●)は標準地番号

  • 綱島西1丁目1(港北5-2)※西口駅前:120万0000円(107万0000円)12.2%(前年4.3%)鑑定評価書
  • 新横浜3丁目7(港北5-5)※地下鉄8番出入口前:245万0000円(220万0000円)11.4%(前年10.0%)鑑定評価書
  • 日吉本町1丁目2(港北5-1)※中央通り:140万0000円(127万0000円)10.2%(前年5.5%)鑑定評価書
  • 新横浜2丁目3(港北5-6)※アリーナ通り:135万0000円(123万0000円)9.8%(前年9.8%)鑑定評価書
  • 大倉山3丁目43(港北5-13)※大綱中学校前バス停近く:45万7000円(42万7000円)7.0%(前年4.9%)鑑定評価書
  • 高田東4丁目2(港北5-8)※高田住宅前バス停近く:37万3000円(35万2000円)6.0%(前年5.4%)鑑定評価書

【関連記事】

・【前年記事】<2024年公示地価>新横浜駅前の商業地は上昇継続、港北区の宅地は3.6%上げる(2024年3月28日)

<2024年基準地価>港北区の平均上昇率は宅地4.5%、商業地で7.0%に(2024年9月19日、毎年7月時点の調査)

<2025年公示地価>日吉3や綱島駅の周辺で高い上昇率、バス圏の新吉田東も(横浜日吉新聞、2025年3月22日、北部エリアの記事)

【参考リンク】

港北区周辺の地価検索(国土交通省、表示された地図を拡大して各地点の情報を探すことができる)

令和7年地価調査結果について(神奈川県政策局))資料の公開日は2025年3月18日(水)としているが、全地点の詳細を載せた「資料2 公示価格一覧」は翌19日に公開した