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羽沢横浜国大の駅前で住宅開発が相次いでいます。

駅近くでは新日本建設株式会社(千葉市美浜区)が93戸分譲マンション「エクセレントシティ羽沢横浜国大」の建設を進めるほか、隣接地や駅前、周辺の駐車場でも共同住宅や一戸建て住宅を建てる計画が告知されています。

駅近くの小高い丘では93戸の分譲マンション(手前)と62戸の賃貸マンション建設が同時に進む(2月17日撮影)

2025年3月時点で明らかになっている計画は次の4つで、いずれも住所は羽沢南2丁目です。

  • 駅近くの賃貸マンション跡で新日本建設が「エクセレントシティ羽沢横浜国大」(93戸分譲)を建設中:2026年2月下旬竣工予定【MAP
  • エクセレントシティの隣接地(事業所跡)で相鉄不動産が「羽沢南2丁目賃貸マンション計画」(62戸)を進行中:2026年5月工事完了予定【MAP
  • 上記2物件近くで不動産事業者が駅近くの月極駐車場(664平方メートル)で「一戸建て」4戸の宅地造成計画(大丸橋前、羽沢大丸ファミリア横):開発事業看板を掲出(未着工)【MAP
  • 土地所有者(個人)が駅前の時間貸し駐車場(816平方メートル)で6階建て「共同住宅(20戸)・店舗」(積水ハウス)の新築計画を告知:2026年11月工事完了予定【MAP

このなかで既に着工しているエクセレントシティ羽沢横浜国大は、駅から200メートルほど離れた築35年ほどの賃貸マンション2棟を解体し、約2760平方メートルの跡地を使った7階建ての分譲マンション計画で、竣工時期は来年(2026年)2月下旬とのこと。

このほど公開された「エクセレントシティ羽沢横浜国大」の公式サイト

このほど公開された公式サイトでは、羽沢横浜国大駅から徒歩4分であることや、渋谷や大手町にも直通できる「14路線とつながる抜群のアクセス」をアピール。

間取りは1LDKから3LDK(専有面積36.38~72.11平方メートル)となり、3月16日時点で価格は未定とし、販売予定時期は「3月上旬」としています。新横浜駅の西口広場前にあるビル「サザンウインズ新横浜」の5階に「ゲストサロン」を開設中です。

エクセレントシティ羽沢横浜国大が建設されている約2760平方メートルの敷地(写真手前)にはかつて2棟の賃貸マンション「フォレストマンション上星川」が建ち、横浜国立大学が学生と教職員向けに「羽沢インターナショナルレジデンス(羽沢IR)」と名付けて2014年から借り上げていた。写真右側奥は駅前の再開発ビル(リビオタワー羽沢横浜国大など)(2月17日撮影)

エクセレントシティの建設現場に隣接し、駅寄りにあった運送会社の事業所跡(1012平方メートル)では、相鉄不動産が「羽沢南2丁目賃貸マンション計画」(62戸)の建設(工事施行は新日本建設)を進めており、現地の建築看板によると2026年5月に工事を完了させるとのことです。

一方、両マンションの近くに位置する平面駐車場では、664平方メートルほどの傾斜状の敷地を使って2階建ての一戸建て4戸を建てるとの開発計画看板を掲出していますが、現時点で工事の様子は見られません。

丘の上と下の2カ所にある平面駐車場を使い4戸の一戸建てを計画中(2月17日撮影)

なお、これらの物件付近では4車線の都市計画道路「羽沢池辺(いこのべ)線」(ページ下部に解説)の高架状の出入口が新設される計画となっており、開通時には自動車交通の利便性がより高まる一方で景観面などで影響を受ける可能性があります。

駅の至近では都市計画道路「羽沢池辺(いこのべ)線」の出入口(ページ下部に完成予想図)を建築するための土地買収が進められており、「建築をあきらめていない」という意思表示か、10年以上前に1つだけ出入口用の橋脚が建てられた。道路計画は半世紀以上前に決められ、その後に鉄道と駅の建設も決まったためか、2つの大型交通インフラ計画は個別に進行し、連携している様子がほとんど見られないのも特徴。写真右手奥がエクセレントシティ羽沢横浜国大などの建設地(2月17日撮影)

駅舎の目の前では、時間貸し駐車場として暫定的に使われている816平方メートルの敷地を使い6階建ての「共同住宅(20戸)・店舗」を今年5月から建て始めるとの建築看板を所有者(個人)が掲出。

駅舎の目の前で駐車場として暫定利用されている土地でも2026年11月の完成に向けて「共同住宅(20戸)・店舗」の建設が今年5月から始められる予定(2月17日撮影)

同地は都市計画法の「神奈川羽沢南二丁目地区」として1階は店舗などとして使われることが決められており、工事完了を予定する来年(2026年)11月30日以降には“駅前店舗”が登場することになりそうです。

都市計画道路「羽沢池辺(いこのべ)線」とは

羽沢池辺線は、羽沢横浜国大駅の至近(羽沢南2丁目)から「ららぽーと横浜」(都筑区池辺町)前で緑産業道路と交差する「新整橋西側交差点」の付近まで、神奈川・緑・都筑の3区にわたる約5キロの区間をほぼ直線で結ぶ4車線の道路計画。

羽沢横浜国大駅の目の前に大規模な出入口(ジャンクション)が設けられる計画となっている、完成予想図の右上奥が駅(横浜市道路局の資料より)

環状2号線から港北ニュータウンや東名高速道路の青葉インターチェンジ方面を結ぶ目的があるとのことで、都市計画決定は今から半世紀以上前の1969(昭和44)年。

このうち、羽沢横浜国大駅から緑区鴨居で菅田(すげた)道路と交差する「東鴨居中学校南側交差点(原通バス停付近)」まで約3.15キロ区間の「羽沢菅田地区(神奈川区・緑区)」については、横浜市道路局が1993(平成5)年度に事業化

都市計画道路「羽沢池辺(いこのべ)線」の計画図、全線が完成すると羽沢横浜国大駅前から「ららぽーと横浜」の目の前まで一直線でつながるが、事業化しているのは菅田(すげた)道路と交差する鴨居駅近くまで。すでに30年以上が経過していて順調に進んでいるとは言い難い(横浜市道路局の資料より

羽沢町や菅田町の丘を切り拓いてまっすぐに通す大規模な道路であることから、大気汚染への不安や緑地の減少などから建設への反対意見もある。

市道路局の事業公式ページによると「令和5(2023)年度末」の見込みとして事業進捗率は45%用地取得率は87%だといい、「令和11(2029)年度」の完成を目指す方針。

【関連記事】

<羽沢横浜国大>駅前にスーパー「ロピア」開店、飲食やカフェ、パン店も出店へ(2025年2月26日)

「羽沢横浜国大駅」の記事一覧(新横浜新聞~しんよこ新聞に掲載された羽沢横浜国大駅に関連する記事、2017年2月から掲載)

【参考リンク】

93戸の新築マンション「エクセレントシティ羽沢横浜国大」の公式サイト(新日本建設、2026年2月下旬竣工予定)

横浜市道路局「羽沢池辺(いこのべ)線(羽沢・菅田地区)」の概要と進捗状況(事業の進捗率は令和5年度=2023年度末見込みで45%とし、令和11年度=2029年度の完成を目指す)