新横浜・菊名・大倉山・新羽など港北区南部の地域情報サイト

自動で“乗り放題”となる仕組みはこれから普及していくでしょうか。

横浜市交通局は「クレジットカード」のタッチ決済で乗車した場合、どれだけ乗っても1日あたり最大で740円とするサービスをきょう(2025年)3月12日(水)から始めます。パスモ(PASMO)やスイカ(Suica)といった交通系ICカードは対象外です。

きょう2025年3月12日からクレジットカードのタッチ決済でブルーラインやグリーンラインを利用すると、いくら乗っても740円以上は引かれなくなる(写真はイメージ)

こうした仕組みは“キャップ制”とも呼ばれ、運賃の上限額を決めることで1日乗車券の代わりにもなるため、観光客などの利用者は、運賃額を気にせず使いやすくなるメリットがあります。

海外では世界最古の地下鉄といわれる英国のロンドン地下鉄が「デイリーキャップ(Daily caps)」という名でICカードやクレジットカードでの利用時に1日の上限額を設定しているほか、日本では2022年7月から福岡市地下鉄がクレジットカードでのタッチ決済時に1日の上限額を640円とするサービスを始めています。

横浜市交通局のサービスも福岡市と同様に、クレジットカードのタッチ決済での地下鉄乗車時を対象とし、ブルーラインとグリーンラインに乗車した場合、いくら乗っても最大で740円以上は引かない仕組み。「市営地下鉄1日乗車券」の販売額(740円)と同額となっています。

利用額が740円に満たない場合は実際の運賃額のみが引かれ、いくら乗っても740円以上は請求されない仕組み(市交通局のニュースリリースより)

クレジットカードのタッチ決済では、利用額が740円以下の場合は実際にかかった運賃額だけが引かれる形となっているため、一定の回数を乗らないと損をすることもありうる1日乗車券やフリー切符にはない利点です。

市営バスの利用時や、交通系ICカードでの地下鉄利用時は対象外。また、クレジットカード対応改札機を利用する必要があり、現時点ではクレジットカードブランドのうち「マスターカード(Mastercard)」には対応していないとのことです。

首都圏では初となる“キャップ制”の導入で今後は他の鉄道会社や、ICカードの利用時などにも広まっていくことはあるのでしょうか。

【関連記事】

<ブルーライン各駅>クレジットカードで“タッチ決済”、訪日客にも対応(2024年12月2日、横浜市営地下鉄でのクレジットカード決済は最近始まったばかり)

【参考リンク】

「市営地下鉄のタッチ決済がさらにお得に!どれだけ乗っても1日最大740円となる新サービスを開始します」(横浜市交通局、2025年3月12日から開始)

日本クレジットカード協会「タッチ決済について」(「コンタクトレス」などとも呼ばれる非接触型の決済について)