この春から「神奈川県迷惑防止条例」での客引き、誘引、客待ちの規制が強化されることが決定。新横浜での夜間パトロールで事業者や従業員に新たな“禁止事項”の周知徹底を呼び掛けます。
新横浜1~3丁目をエリアとする新横浜町内会の防犯部は、きのう(2025年)2月20日夜、毎月1回行っているという「防犯パトロール」を同2丁目の繁華街を中心に実施。
神奈川県警察本部と港北警察署、横浜市市民局や港北区地域振興課の防犯担当者が活動に加わり、条例改正による規制や禁止事項の強化の呼び掛けを行いました。
昨年(2024年)12月、神奈川県議会の第3回定例会本会議において、「神奈川県迷惑行為防止条例の一部を改正する条例」が可決され、公布されています。
今年(2025年)5月1日から施行されるこの改正条例(第9条)では、「不当な客引き行為等の禁止等」として、誘引・客待ち行為に対する規制を強化。
「キャバクラどうですか」といった通行人に声を掛けるといった「誘引」が禁止となり、「客になりそうな人が来たら声をかけよう」といった複数人でたむろするといった「客待ち」も禁止となり、警察官が中止命令を行うことができるとしています。
また、「売春類似行為目的による客引き等の規制対象の拡大」では、客引きや客待ち行為に加え、「遊びませんか」といった声かけを行うなどの「誘引行為」を規制対象に追加。
行為者の性別に関係なく規制対象となり、罰則も設定されています。
さらに、「居酒屋やカラオケ店等の客引き等の規制」では、酒類提供飲食店(居酒屋やスナックなど)とカラオケ店による「路上」などでの客引き、誘引、そして客待ちが行為が規制対象として加わっています。
「飲み放題やっています」といった声掛けも対象となることから、特に店舗の運営者が条例の改正をまずは認識・理解し、周知徹底を図ることが必要となりそうです。
来街者が安心して通行できる“規制強化”の徹底を
この日は、「神奈川県迷惑行為防止条例」が変わることを伝える案内チラシを、実際に「客引き」のために路上にいた飲食店関係者らに配布し注意喚起をまずは実施。
道路法と道路交通法に違反する、日常的に置かれた看板の撤去についても店舗運営者らに指導していました。
港北警察署によると、新横浜の繁華街における客引きや誘引などに対しての苦情が一定数寄せられている現状があるといいます。
2027年3月から9月まで旧上瀬谷通信施設(旭区・瀬谷区)で開催予定の「GREEN×EXPO2027(グリーンエキスポ)」(国際園芸博覧会)における、新幹線駅、また羽田空港などからの「玄関口」ともなることもあり、これまで以上に来街者が安心・安全に歩くことができる繁華街の通行環境が求められることになりそうです。
(※)この記事は「新横浜新聞~しんよこ新聞」「横浜日吉新聞」の共通記事です
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【参考リンク】
・神奈川県迷惑行為防止条例の一部を改正する条例の概要について(神奈川県警察本部生活保安課)
・【制度概要】地域の防犯力向上緊急補助金(防犯緊急補助金)(横浜市市民局地域防犯支援課)※「地域の防犯力向上」のための緊急対策事業について。地域ぐるみでの防犯対策が求められている