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燃料費や物価の高騰が続くなかで2025年も値上げが決まりました。

神奈川県健康医療局は、県内に112軒(うち横浜市内50軒、川崎市内30軒=2024年4月時点)ある「銭湯」の大人料金と中人料金(6歳以上12歳未満)について、来月(2025年)3月1日(土)から20円引き上げる予定であると告示しました。

2025年3月1日(土)からの料金改定を知らせる神奈川県健康医療局のページ。銭湯は日常生活に必要な施設として、「物価統制令」により現在も入浴料金は都道府県(知事)が上限額を決めることになっており、神奈川県では大学教授や県議、地域団体、銭湯関係者ら16人による「公衆浴場入浴料金等協議会」での議論を経て決定されている

これにより大人は550円、中人は220円となり、大人料金はもっとも高い東京都に並び、中人料金では全都道府県でもっとも高い額となります。小人(6歳未満)は100円で据え置かれました。

2014(平成26)年4月の消費増税に対応して以来の改定となった中人料金は、大人料金との差が広がりすぎていることから値上げを決めたといいます。

神奈川県内の銭湯では昨年(2024年)2月に大人料金を30円引き上げたばかりでしたが、2023年6月を基準とした場合、昨年(2024年)7月時点で原油は22.5%、天然ガスは10.5%の上昇を見せるなど、燃料費の高騰が銭湯の経営を圧迫し続けている状況が続きます。

神奈川県内でも銭湯は毎年減っている(イメージ、PhotoACより)

また、2023年度(2023年4月~2024年3月)だけで8軒の銭湯(横浜市内2、川崎市内5、大和市内1)が後継者難(4軒)や建物老朽化(2軒)などを理由に廃業しており、県内の銭湯数も減り続ける一方です。横浜市内で見ても都筑と青葉をはじめ、緑、旭、港南、戸塚、栄の7区には銭湯が1軒もない状態です。

今回の値上げを機に銭湯の経営が改善することが望まれます。

港北区内の「銭湯」5軒

  • 旭湯(日吉2):日吉駅から徒歩6~7分
  • 日吉湯(日吉本町4):日吉本町駅から徒歩3~4分
  • 富士乃湯(綱島西3):ラジウム鉱泉もあり、綱島駅西口から徒歩9~10分
  • 太平館(大曽根1):「綱島温泉」をほうふつとさせる大曽根商店街の天然ラジウム温泉。大倉山駅から徒歩10~11分、綱島駅東口から徒歩13~14分
  • 福美湯(菊名6):菊名駅東口から徒歩4~5分、港北図書館に近い綱島街道至近

【関連記事】

・【前回値上げ時の記事】港北区内でも閉店相次ぐ「銭湯」、530円に値上げで経営は好転するか(横浜日吉新聞、2024年1月15日)

【参考リンク】

神奈川県「公衆浴場入浴料金統制額の改定について」(現行大人530円→550円など、2025年3月1日実施)

神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合(県内の銭湯検索も可能)