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創立50周年を迎える太尾小学校台湾からの小学生が来校。音楽を通じた交流で、未来に通じる大きな夢を分かち合います。

大倉山駅から徒歩約16分。太尾新道沿いにある横浜市立太尾小学校(大倉山7)に、先週(2025年)1月22日(水)、台湾から来日した台北市立石牌(スーペイ)小学校弦楽団(弦楽オーケストラ)に所属する児童や保護者、教職員ら約120人が到着。

今年(2025年)も太尾小に台湾から台北市立石牌小学校の弦楽団(弦楽オーケストラ)が来訪。合同演奏を楽しんだ(1月22日)

今年(2025年)も太尾小に台湾から台北市立石牌小学校の弦楽団(弦楽オーケストラ)が来訪。合同演奏を楽しんだ(1月22日)

体育館での演奏リハーサルや顔合わせを経て、太尾小学校マーチングバンドに所属する児童約70人による「名探偵コナン」と、大会でも演奏したという「風が運んだ夢~メリーポピンズの世界へようこそ(Music from Mary Poppins)」のドリル演奏・パフォーマンスを見学しました。

太尾小学校マーチングバンドは、先月(2024年)12月14日にさいたまスーパーアリーナ行われた「第51回マーチングバンド全国大会」(一般社団法人日本マーチングバンド協会)で金賞を受賞。

まずは校庭で太尾小学校マーチングバンドがドリル演奏・パフォーマンスを披露した

まずは校庭で太尾小学校マーチングバンドがドリル演奏・パフォーマンスを披露した

平野千恵副校長がイベントの開会と台湾・台北市から石牌小学校弦楽団(弦楽オーケストラ)が来校したこをとアナウンスしていた

平野千恵副校長がイベントの開会と台湾・台北市から石牌小学校弦楽団(弦楽オーケストラ)が来校したこをとアナウンスしていた

この日は学校の教諭たちや保護者ボランティアが運営を支えていたとのこと。晴れ渡る穏やかな天候に恵まれた

この日は学校の教諭たちや保護者ボランティアが運営を支えていたとのこと。晴れ渡る穏やかな天候に恵まれた

12月18日に横浜BUNTAI(中区不老町)で行われた「2024マーチング祭」(NPO法人マーチング祭)でも、Jr.マーチングバンド部門の決勝・小学校大編成部門で1位の栄冠に輝いていました。

石牌小学校弦楽オーケストラでバイオリンパートの5年生・江彦霆(チャンイエンティン)さんは、「すごい演奏でした。勢いがあり、覇気があった」と、演奏・パフォーマンスを見た感想を語ります。

今回もコーディネートを担当した中原和幸さん、通訳の馬羽燕桐(マーウエントウ)さんも同行しての演奏会が開かれた

今回もコーディネートを担当した中原和幸さん、通訳の馬羽燕桐(マーウエントウ)さんも同行しての演奏会が開かれた

指揮は黄思瑋(コウシイ)さんが担当

指揮は黄思瑋(コウシイ)さんが担当

横浜市教育委員会の都合(とごう)道貴さんや港北区役所の担当者、地域からは学校運営協議会副会長で第5代PTA会長を務めた田嶋成記(まさのり)さんも招待されていた

横浜市教育委員会の都合(とごう)道貴さんや港北区役所の担当者、地域からは学校運営協議会副会長で第5代PTA会長を務めた田嶋成記(まさのり)さんも招待されていた

続いて、体育館に移動して後、交流を深める「合同練習」を実施。

石牌小学校の詹益正(センエキショウ)校長、太尾小学校の館雅之校長があいさつを行った後、いよいよ本番となる「合同演奏会」がスタートしました。

石牌小学校の詹益正(センエキショウ)校長から太尾小学校の館雅之校長へこの日の「合同演奏会」を記念したペナントが手渡された

石牌小学校の詹益正(センエキショウ)校長から太尾小学校の館雅之校長へこの日の「合同演奏会」を記念したペナントが手渡された

「動画を送り合って」練習を重ねてきたという「名探偵コナン」と「ドラえもん」の2曲を奏でた後、石牌小学校弦楽団が台湾の伝統文化を知ってもらいたいと台湾民謡やブリテン・シュスタコービッチ作曲のクラシック曲、また「千と千尋の神隠し」といった日本アニメの楽曲なども交えた演奏を披露します。

1922年の開校以来100年超の歴史を持つ、台北市で最大の児童数約2600人が通学するマンモス校だという石牌小学校。

子どもたちもプレゼント交換で笑顔に。太尾小学校からは地元・大倉山の大倉山青柳の菓子もプレゼントされた

子どもたちもプレゼント交換で笑顔に。太尾小学校からは地元・大倉山の大倉山青柳の菓子もプレゼントされた

弦楽団は台北市や全国レベルの音楽コンクールでも数々の受賞歴を持ち、現在も約140人が所属、今回来日した42人選抜メンバーだといい、これまでも「沖縄音楽国際フェスティバル」(2014年)や「東京ディズニーランド」(2016年)に招かれ演奏を行うといった国際交流活動を熱心に行ってきたといいます。

太尾小学校マーチングバンドの児童からは、「楽曲を完璧に仕上げていたので、石牌小学校の皆さんの弦楽器の音色を楽しめた」という声や、「管楽器では出せない音色ですごく上手だった」という、6年生の大井田麻羽(あさは)さん桶川桃那(ももな)さん大和田悠莉(ゆうり)さんの感想も。

それぞれがイベントの成功を実感したかの高揚感に包まれているかのようでした。

最後に記念撮影。前回の五常小学校との交流は台北市の小学校関係者で大きな話題になったという。今回の石牌小学校との交流もお互いの地域や子どもたちの未来につながる記憶となり続けることに期待したい

最後に記念撮影。前回の五常小学校との交流は台北市の小学校関係者で大きな話題になったという。今回の石牌小学校との交流もお互いの地域や子どもたちの未来につながる記憶となり続けることに期待したい

最後に、プレゼント交換記念撮影を経て、交流会を終えた両国の子どもたちは、国を超えての美しい音楽を奏でることでの信頼関係を築いたかの時間を過ごしたといえそうです。

創立50周年「記念イヤー」がスタート

1976(昭和51)年1月に横浜市立大綱小学校の「太尾分校」として、また同年4月に「太尾小学校」として開校して以降、来年(2026年)1月に創立50周年を迎えることから、いよいよ同小学校の「記念イヤー」が始まります。

昨年春に「準備委員会」が立ち上がり、地域に在住する歴代PTA会長現役PTAのメンバーなどが、学校と「創立50周年記念」事業についての協議を重ねてきたといいます。

児童の“自発的な運営”により太尾小学校創立50周年記念キャラクターが「フラッピー」に決定した

児童の“自発的な運営”により太尾小学校創立50周年記念キャラクターが「フラッピー」に決定した

今年1月に正式発足した「創立50周年記念実行委員会」の代表には、学校運営協議会会長で大倉山地区連合自治会会長(太尾親和町会会長)の竹﨑理浩さんが就任。

「子どもたちが自発的に考え、道を切り拓く『学びのオーナーシップ精神』を大切にする学校の方針もあり、(子どもたちが)自ら考え、取り組む50周年を目指すことができれば」と、すでに児童のアイデア・投票により決定した記念キャラクターの存在を挙げ、これからの取り組みにも期待感を抱いているといいます。

「歴史を紡ぎ 共に育む 未来の種」と掲げた特別企画「太尾ふるさとサロン~知る・語る・つながる」の案内チラシ(太尾小学校提供)

「歴史を紡ぎ 共に育む 未来の種」と掲げた特別企画「太尾ふるさとサロン~知る・語る・つながる」の案内チラシ(太尾小学校提供)

学校側のアイデアから誕生した企画もあるといい、「歴史を紡ぎ 共に育む 未来の種」と掲げた特別企画「太尾ふるさとサロン~知る・語る・つながる」の案内も、委員会での承認を経て、地域内外での配布をスタート。

3月8日(土)の「太尾小に集まろう」企画や、6月14日開催「太尾(大倉山)をもっと知ろう」講演会、11月9日(日)の「学校を語ろう」イベント(映画鑑賞と対話)、来年(2026年)2月11日(水・祝)の校医による「記念コンサート」まで、50周年を彩るイベントがぎっしりと盛り込まれています。

3月8日(土)に開催される創立50周年特別企画の第1回「太尾小に集まろう」企画では太尾小学校マーチングバンドの演技鑑賞と「懐かしの校舎へどうぞ」企画が行われる予定(同校提供)

3月8日(土)に開催される創立50周年特別企画の第1回「太尾小に集まろう」企画では太尾小学校マーチングバンドの演技鑑賞と「懐かしの校舎へどうぞ」企画が行われる予定(同校提供)

「太尾小に集まろう」イベントでは、マーチングバンドの演技を披露する定期演奏会とのコラボレーション企画として、「ホームカミングデー」企画として実施する予定とのこと。

12月に実施予定だという「記念式典」までの日々、またその前後も含めた、太尾小学校での「記念イヤー」は、大きな盛り上がりと感動に包まれる日々となることが期待できそうです。

)この記事は「新横浜新聞~しんよこ新聞」「横浜日吉新聞」の共通記事です

【関連記事】

・【前年開催】「地域とともに」歩み響く音楽を、太尾小マーチングバンドが“集大成”の演奏会(2024年3月7日)

・【前年開催】日本と世界が「音楽」でつながる、太尾小マーチングが台湾の小学生と“合同演奏会”(2024年2月1日)

大倉山の地域ぐるみで応援、全国優勝の太尾小マーチングバンドは「初心者」歓迎(2022年1月24日)

【参考リンク】

横浜市立太尾小学校のサイト

【1月24日(金)台湾・台北市立石牌小学校弦オーケストラ コンサート】(河口湖音楽と森の美術館)