誰もが立ち寄りたくなり、未来を感じる「毎日の場所」づくりを目指します。
菊名4丁目と6丁目の一部をエリアとする「菊名駅東口地区まちづくり協議会」(鈴木正会長)は昨年(2024年)11月、「みんなでつくる菊名のまち構想2025」と名付けた構想案(草案)を完成させ、このほど公表しました。
今月(2025年)1月17日と19日に東急ストア菊名店前(菊名7、東横線菊名駅改札前)で構想案のパネルや画像、模型の展示会を実施したもので、来月2月28日(金)と3月2日(日)にも同じ場所で12時から19時まで展示会が開かれる予定です。
同まちづくり協議会は、菊名駅東口が、将来にわたって賑わいのある安全なまちとなることを目指し、地権者など約80会員で構成。
2017(平成29)年に立ち上がった「菊名駅東口まちづくり研究会」を前身とし、2022年7月には「菊名駅東口地区まちづくり協議会」として横浜市の地域まちづくりグループとして登録。駅東口の再整備の方向性についての検討を行い、今回の構想案完成に至ったといいます。
構想案の作成にあたっては、同駅前が地域の中心として、戦前から賑わいを形成してきた一方、地形的な制約のある狭い範囲に綱島街道と鉄道の2路線が集中し、交通環境に課題が多い地域であることを踏まえたとしています。
将来を見据え、これからも地域の拠点であり続けるために、次世代のためのまちづくりを進めていくとし、コンセプトを菊の英語名称「Mum(マム)・chrysanthemum(クリサンセマム)」と「母親」の英訳「Mum(マム)」から名付けたという「Mum’s Town(マムズタウン)KIKUNA(菊名)」を目指すと掲げます。
駅前の再整備により、菊名4丁目交差点の改良や、旧綱島街道の付け替えや拡幅による歩行者空間の確保、綱島街道の拡幅や駅前での小規模ロータリーや広場の設置もイメージしています。
構想案では、誰もが立ち寄りたくなる、未来を感じる「毎日の場所」づくりとして、駅前に川崎鶴見臨港バスのバス停やタクシー、一般車などが乗り入れできる交通広場機能の確保や、横浜市営バスの鶴見方面バス停を現在より駅に近づけるプランを提示。
また、改札から綱島街道までをデッキや新たに建設する高層ビルなど建物内通路でつなぎ、同じ高さにすることでの移動の利便性をはかること、自転車の通行レーンを確保し駐輪場台数を南北に分散して配置するなどの拡充を行うなど、自転車の安全で快適な利用環境を作ることも盛り込まれています。
今後のスケジュールとしては、地域の合意形成や構想の取りまとめを行った上、来年度(2025年4月~2026年3月)の初頭には構想を市などに提案、地元や行政との協議を進めるなどして、より本格的な事業検討を実施。市の都市計画の変更を経て事業の実施に至る予定とのことです。
展示会では、立体的に作られた模型を取り外すことにより、新たに作られる予定の建物内通路を示すことで、「菊名記念病院(菊名4)にも(フラットに)減りたどりつきやすくなる」といったイメージを共有。
“まだ正式なものではない”「草案」という前提での、初公開された構想案に多くの人々が興味を示していました。
なお、同協議会では、協議会の活動に関することや駅東口周辺の課題、まちづくりに関する要望などについてのアンケートを、展示会当日やインターネット上でも受け付けているとのことです。
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・<菊名東口>駅前環境は「不満」が多数、再開発を視野にアンケート調査(2021年12月23日)※前身の「菊名駅東口まちづくり研究会」が実施していた
・狭くて歩きづらい「菊名駅東口」、相鉄直通線と高速出入口が再開発を促すか(2019年5月20日)
【参考リンク】
・菊名駅東口地区まちづくり協議会のサイト(地権者など約80会員で構成)
・まちづくりニュース(菊名駅東口地区まちづくり協議会、「展示会」についての案内も)