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小机駅前が近い将来に大きく発展する可能性が出てきました。

小机駅の北口(鶴見川・日産スタジアム側)で、東京ドーム約4個分の広さとなる18.6ヘクタール(18万6000平方メートル)の「市街化調整区域(市街化を抑制する地域)」を「市街化区域」に編入したうえで、新たなまちづくりを検討する動きが加速しています。

地権者による「小机駅北口地区土地区画整理準備組合」は昨年(2024年)7月から公式サイトを公開している

今月(2025年)1月20日から地権者による「小机駅北口地区土地区画整理準備組合」(野口昌也会長)が、まちづくり業務を代行する民間事業者の募集を開始。

同準備組合では、日産スタジアムへの動線を活かした賑わいづくりや、駅前という環境にふさわしい高層住宅の検討生活利便施設の誘致、農地と自然環境の保全など、業務代行者とともにまちづくりの具体化に向けた取り組みを本格化させていく考えです。

まちづくりが検討されている「小机駅北口地区」の位置、小机駅前から小机城址近くまで18万6000平方メートルと広大な範囲におよぶ。日産スタジアム(6万8313平方メートル)で換算すると2.7個分の広さ(2019年6月16日撮影の国土地理院空中写真を新横浜新聞が加工)

小机駅の北口は、新横浜駅寄りの横浜生田線付近までの一画は一戸建てを中心とした住宅地となっていますが、小机城址(鴨居)寄りの一帯農地を中心に駐車場や資材置場なども目立ち、住居も25戸あるといいます。

同準備組合は、土地利用の混在化が進んでいることから、「このまま対策を講じなければ、さらに虫食い的な宅地化が進み、農地の荒廃や地域の景観・治安が悪化する懸念もあります」として、新たなまちづくりの検討に踏み出しました。

北口地区内には港北区内でも貴重になった水田も見られる、写真奥は鶴見川流域センター(資料写真、2023年)

70%以上の地権者が「前向き」

小机駅北口のまちづくりをめぐっては、2019(平成31)年4月に発足した「小机ニュータウン対策協議会」が114人の地権者(2025年1月現在の地権者は116人)を対象に土地利用の意向確認を実施。

人数比で72%(面積比約81%)の地権者が市街化区域への編入に対し前向きに考えていることが分かり、これを受けて2022年7月には新たに横浜市地域まちづくりグループとして「小机駅北口地区まちづくり検討会」を発足させ、市の担当者も交えて「まちづくりの方向性(案)」についての取りまとめを行ってきました。

小机駅北口の駅舎入口、日産スタジアムへの最短ルートとなるため、イベント開催時は混雑する(資料写真、2025年)

まとめられた案に対しては、人数比で75%の地権者から仮同意書の提出があったことから、昨年(2024年)4月には89人の地権者が出席して土地区画整理準備組合の設立総会を開くに至っています。

同準備組合では、今年4月ごろまでに業務代行者を選定した後、まちづくり案を具体化するための取り組みを進め、2027年度中には組合設立認可の取得を目指す方針です。

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・【過去記事】小机駅前「再開発」計画は進捗ないまま2022年3月末まで延長、事態打開なるか(2017年4月6日、南口=横浜上麻生線側の再開発は大きな進展は見られない)

【参考リンク】

小机駅北口地区土地整理準備組合(小机駅北口地区=日産スタジアム側のまちづくりについて)