岩手県釜石市から「震災の語り部」も招き、よりリアルに、いつ起こるか分からない災害への備えの強化を呼び掛けます。
新横浜駅から徒歩約12分、岸根交差点やニトリ新横浜店にも近い環状2号線沿いにある奈良建設株式会社(新横浜1)4階の会場で、きょう(2024年)8月30日(金)13時から16時30分まで(12時30分受付開始)、「第7回防災イベント~『100年後の安心をめざして』過去の災害で得た教訓と課題」が開かれます。
奈良建設と、同社の子会社で防災・防犯用品や仮設トイレを中心に事業を手掛ける株式会社セットアップ横浜(同)が主催し行われるもので、新型コロナ禍による中断はあったものの、昨年(2023年)から4年ぶりに復活。
昨年は関東大震災から100年だったこと、また今年の1月1日に「能登半島地震」(最大震度7、マグニチュード7.6)が発生、1月5日と6日に現地に赴いたという、セットアップ横浜の営業部長で防災トイレアドバイザーの山田紀雄さんは、「当日見聞きしたことの教訓もお伝えすることができれば」と多くの参加を呼び掛けます。
現地では、仮設トイレは設置されていたものの、すぐに(使用後に汚物で)いっぱいになってしまう、簡易トイレに粗悪品が見られるといった状況もありました」と、災害時トイレの対策はよりしっかりと行う必要性があると語ります。
今回は港北区総務課の森崎健さんによる「港北区の災害リスクと防災対策」、海上自衛隊八戸航空基地での東日本大震災支援活動の経験を持つ荻原洋聡さんによる「防災・応災・減災セミナー」講演を実施。
岩手県釜石市立釜石東中学校(釜石市鵜住居町)2年生時に東日本大震災で津波から逃げ切った、いわゆる「釜石の出来事」に関わった経験を持つという、「いのちをつなぐ未来館」(同)語り部の川崎杏樹さんによる講演も予定されており、被災経験をいかに「未来の防災につなげるか」という視点でも大きな注目が集まりそうです。
「能登半島地震におけるトイレ事情」についても、NPO法人日本トイレ研究所(東京都港区)の加藤篤代表理事からの説明があるとのことで、大きく報道されている「トイレ問題」に備えるためにも一聴の価値がありそうです。
なお、当日の参加は無料。「地震のみならず、今頻発している“風水害”にも日々備える必要が高まっています。新横浜のみならず、港北区近郊の地域の防災担当者、防災に関心がある方など、ぜひお越しください」(山田さん)と、多くの来場を呼び掛けています。
(※)この記事は「新横浜新聞~しんよこ新聞」「横浜日吉新聞」の共通記事です
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・<釜石レポート>新横浜の大型試合では見られない「ラグビーW杯」の風景(2019年9月30日)※釜石東中学校の震災当日の避難や移転新築後の写真、「いのちをつなぐ未来館」の展示についても掲載
・<能登半島地震>被災地の状況伝える、綱島駅前の薬剤師が救援活動で訪問記(横浜日吉新聞、2024年2月15日)※横浜市薬剤師会による災害支援活動。被災地最大の問題はトイレなど「衛生環境」だったとのこと
【参考リンク】
・会場(奈良建設株式会社)へのアクセス(株式会社セットアップ横浜)
・津波伝承施設「いのちをつなぐ未来館」運営~未来のいのちを守るため、私たちは、震災について語り続ける。(株式会社かまいしDMC)※語り部の川崎杏樹さんがインタビューで登場