新横浜・菊名・大倉山・新羽など港北区南部の地域情報サイト

相鉄・東急新横浜線の影響が数字にも表れ始めたようです。

JR東日本は今月(2024年)7月19日、2023年度(2023年4月~2024年3月)における各駅の1日平均乗車人員を公表し、横浜線の新横浜駅では前年と比べ7.5%、菊名駅は同6.1%、羽沢横浜国大駅(JR直通線分)は同4.9%のそれぞれ減少となりました。

横浜線の新横浜駅ホーム(資料写真、2023年4月)

2023年3月に相鉄・東急新横浜線の開業で新横浜駅が新たに設けられ、羽沢横浜国大駅では東急線方面へも直通できるようになったことが影響しているとみられます。

横浜線新横浜駅では前年より1日当たりの乗車人員が3862人減り、JR東日本の乗車人員上位100駅のなかでは唯一の減少でした。

東急線の菊名駅改札口から見た横浜線ホーム(左側)。かつては地下道で連絡していたが、2017年12月にJRの新駅舎が完成して以降はいったん橋上の駅改札口にのぼる形となった(資料写真、2024年4月)

菊名駅6952人減って、上位100駅の圏外となり、特に定期券以外の客4528人減と大きくなっていました。東急線から菊名駅で乗り換えて新横浜駅などへアクセスしていた層が東急新横浜線に移った可能性があります。

羽沢横浜国大駅のホーム、JR線方面だけでなく、東急線方面へも直通できるようになった(資料写真、2024年4月)

羽沢横浜国大駅は前年比マイナス786人の微減でしたが、定期券以外の客が500人減と目立っています。

一方、相鉄・東急新横浜線の影響を受けづらかった小机駅は前年と比べ107人の増加となりました。

小机駅は乗車人員が前年と比べ微増となっていた(資料写真、2023年12月)

横浜線・新横浜駅の利用者が減少したことで、周辺住民が長年求めている新改札口の実現が遠のく可能性がある一方、横浜線の混雑が緩和している点では利用者にとってプラスといえそうです。

JR東日本の港北区内3駅羽沢横浜国大駅の2023年度における1日平均乗車人員は次の通り。順位はJR東日本の全駅中における平均乗車人員の多い順。%は前年からの増減率です。

<横浜線・新横浜駅>

  • 2023年度・92位:47,580人(定期外23,988/定期23,592)△7.5%
  • 2022年度・78位:51,442人(定期外26,384/定期25,057)15.0%
  • 2021年度・81位:44,741人(定期外20,854/定期23,887)8.9%
  • 2020年度・82位:41,089人(定期外15,543/定期25,545)△37.1%
  • 2019年度・70位:65,351人(定期外30,250/定期35,101)△0.6%

<横浜線・菊名駅>

  • 2023年度・109位:36,274人(定期外13,618/定期22,655)△6.1%
  • 2022年度・97位:43,226人(定期外18,146/定期25,079)10.4%
  • 2021年度・97位:39,155人(定期外15,250/定期23,904)7.7%
  • 2020年度・97位:36,355人(定期外11,967/定期24,388)△32.4%
  • 2019年度・92位:53,819人(定期外20,253/定期33,565)△0.4%

<横浜線・小机駅>

  • 2023年度・284位:9,034人(定期外3,774/定期5,260)1.2%
  • 2022年度・279位:8,927人(定期外3,750/定期5,177)9.2%
  • 2021年度・278位:8,174人(定期外3,120/定期5,053)5.2%
  • 2020年度・278位:7,773人(定期外2,629/定期5,143)△24.9%
  • 2019年度・282位:10,345人(定期外3,915/定期6,430)△0.4%

<「相鉄・JR直通線」羽沢横浜国大駅>

  • 2023年度・218位:15,242人(定期外5,930/定期9,311)△4.9%
  • 2022年度・205位:16,028人(定期外6,430/定期9,598)17.5%
  • 2021年度・213位:13,637人(定期外5,301/定期8,335)17.6%
  • 2020年度・228位:11,597人(定期外4,172/定期7,425)△8.6%
  • 2019年度・255位:12,681人(定期外6,638/定期6,043)※2019年11月末開業

【関連記事】

・【前年記事】<JR東日本の乗車人員>2022年度は新横浜15%増、羽沢横浜国大17.5%増に(2023年7月10日)

JR横浜線関連の要望に前進も、県などの「促進会議」に鉄道会社が回答(2024年3月31日、新改札口の要望に「相鉄・東急直通線開業に伴いお客さまのご利用状況が変化しております」などと回答)

JR横浜線「小机→新横浜」の混雑率は125%に、ブルーラインも上昇(2023年7月24日、こちらは2022年度の数値だが小机駅と新横浜駅間の混雑が復活しつつある)

【参考リンク】

JR東日本「各駅の乗車人員 2023年度」(2022年7月19日公開)