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法人サポーター会員による提供記事です】アピタ内クリニックの看護師が「心不全療養指導士」資格を取得。増え続ける「心不全」患者に対応しています。

看護師の伊能さんは「心不全療養指導士」試験で得た知識をフルに活かしたアドバイスや指導を行っている

看護師の伊能さんは「心不全療養指導士」試験で得た知識をフルに活かしたアドバイスや指導を行っている

東急新横浜線「新綱島駅」や綱島駅から徒歩11分、東急バス92系統「日吉駅行き」でも両駅方面からアクセスが可能な「アピタテラス横浜綱島」(綱島東4)内の「ハートメディカルクリニックGeN横浜綱島」(医療法人社団慧心メディカル、源河朝広院長)では、今年(2023年)2023年4月1日より糖尿病専門・内分泌内科医の常勤による専門外来を新設。

同4月1日に、看護師伊能(いのう)絵里沙さん「心不全療養指導士」(一般社団法人日本循環器学会、東京都千代田区)の資格を新たに取得しています。

糖尿病領域での診療をサポートする「糖尿病療養指導士」資格を持つ看護師・後藤李沙さんとともに、循環器疾患における専門的な診療サポートに力を入れています。

胸部レントゲンや心電図、心エコーや動脈硬化を調べる「ABI検査」を初診、また年1回実施することでの病状把握に努めているという

胸部レントゲンや心電図、心エコーや動脈硬化を調べる「ABI検査」を初診、また年1回実施することでの病状把握に努めているという

日本循環器学会と、一般社団法人日本心不全学会(同文京区)が2016(平成28)年に発表した定義によると、「心不全とは、心臓が悪いために、息切れやむくみがおこり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気」を指すといいます。

日本における心疾患患者は増加の一途をたどっており、現在、心不全患者は日本において約120万人いるとされています。

団塊の世代が75歳以上となる2025年には心不全患者はさらに増え続け、「2035年までには少なくとも約132万人まで増えてしまうとも言われています。多くの病院が“心不全患者”であふれてしまうのではないかという『心不全パンデミック』が危惧されているほどとなっています」と伊能さん。

4月1日から糖尿病専門・内分泌内科医の常勤による専門外来を新設。完全予約制の診療を行っている

4月1日から糖尿病専門・内分泌内科医の常勤による専門外来を新設。完全予約制の診療を行っている

伊能さんは、2018(平成30年)9月から同院での勤務をスタートしますが、2021年度から「心不全療養指導士」の認定制度がスタートしたことを受け、資格試験に挑戦。

医師だけでなく、看護師や薬剤師、高齢者施設の従事者といった幅広い地域の人々に「心不全」について知ってもらうための資格になっているといい、「源河院長の勧めもあり、仕事をしながら約1年間学び、昨年12月に受験、無事に(この資格制度の)3期生として合格することができました。心不全の患者さんの対応には多くの職種の連携が求められていると感じます」と、地域社会全体で「心不全」を減らしていくための取り組みや連携が大切だと語ります。

心不全には4つのステージ、「早めの受診」で急激な悪化の防止を

心不全にはAからDまでの4つのステージがあるとされており、「『ステージA』『ステージB』“隠れ心不全”ともいわれる、リスクが高い状態となります」と伊能さん。

これらのステージは「一方通行」となり、逆戻りはできないため、心不全が発症する前の段階での“日常生活の管理”と“適切な指導”の必要性を感じているといいます。

心不全とそのリスクの進展ステージ(『急性・慢性心不全診療ガイドライン』2017年改訂版~日本循環器学会・日本心不全学会)

心不全とそのリスクの進展ステージ(『急性・慢性心不全診療ガイドライン』2017年改訂版~日本循環器学会・日本心不全学会)

「急性心不全」が発生してしまった「ステージC」、心不全を繰り返すようになり慢性化する「慢性心不全」から、治療がより難しくなる「ステージD」に至る前の段階が大切になるとのこと。

それでも、「いきなり『ステージB』、そして『ステージC』に至ってしまうケースもあります」と、健康診断で異常を指摘されても受診ををしないことなどが原因となり、突然症状が悪化するケースもしばしばあると指摘します。

特に「ステージC」に急に至ってしまうケースも見られるといい、「多くの患者は急性増悪を発症し、再入院と死亡につながることも。全身状態が低下し、入退院を繰り返す内に徐々に坂道を下り最終的には死に至ってしまいます」と、日頃からの通院・治療の大切さを呼び掛けます。

「リスク」に備えるための定期検査も実施

一人ひとりの来院患者に「伴走」していきたいと語る伊能さん

一人ひとりの来院患者に「伴走」していきたいと語る伊能さん

同院では、胸部レントゲン心電図心エコーによる検査、また動脈硬化を調べる「ABI検査」を初診時、また年1回実施し、定期的なチェックを行っています。

心不全の進展ステージに応じた適切な治療・支援を行うことにより、病期を進行させない、または遅らせるための予防の視点によるサポートを実施中です。

動悸(どうき)や息切れ、夜間の呼吸困難や痛み、むくみ(浮腫)といった症状のほか、高血圧や糖尿病、狭心症など、心不全のリスクのある疾患に該当する場合は日々注意が必要とのこと。

「相鉄・東急新横浜線」開業の影響もあるのか、「専門性」を求めてのより遠方からの通院が増えているという

「相鉄・東急新横浜線」開業の影響もあるのか、「専門性」を求めてのより遠方からの通院が増えているという

検査結果に基づき、定期的な通院が必要になる場合は、原因となるものを予防・コントロールして、体重をはかったり、塩分に気を付けてもらったりするなど、自身で行うモニタリングについても指導を行ています。

「ステージC」や「ステージD」の入院が必要なレベルになってしまうと、身体がむくみ、急に体重が増え、夜、横になって寝ている際にも急に呼吸が苦しくなって飛び起きてしまうようなケースもあるとのこと。

急に症状が出てしまった際のアドバイスも行っているといい、「心不全で退院された場合でも、再入院を防ぐための“伴走”をしっかりと行っていきたい」と語る伊能さん。

過去に病状が悪化し退院した患者も含め、一人ひとりの来院患者の状況を把握することで、適切な治療や指導を継続的に行っていく考えです。

)この記事は「新横浜新聞~しんよこ新聞」「横浜日吉新聞」の共通記事です

)記事の掲載内容については、直接「ハートメディカルクリニックGeN横浜綱島」にお問い合わせください

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【参考リンク】

ハートメディカルクリニックGeN横浜綱島のサイト(医療法人社団 慧心メディカル)

心不全療養指導士(一般社団法人日本循環器学会)

法人サポーター会員:ハートメディカルクリニックGeN横浜綱島~医療法人社団 慧心メディカル 提供)