【地域インターネット新聞社による主催イベント案内】日吉に住まう流通ジャーナリスト・マーケティングアナリストから見た「相鉄・東急直通線」沿線の未来は、どのように描かれているのでしょうか。
一般社団法人地域インターネット新聞社(箕輪町2、橋本志真子代表理事)が今夏(2022年)8月19日(金)14時から16時20分まで(13時30分開場、終了時刻とともに予定)開催する公開イベント「相鉄東急直通線フォーラム~開業後の“未来を語る”」。
慶應義塾大学日吉キャンパス協生館内「藤原洋記念ホール」(日吉4、東急東横線・目黒線 横浜地下鉄グリーンライン日吉駅徒歩約1分)で開催するこのイベントには、日吉駅、新綱島駅、新横浜駅や羽沢横浜国大駅の各エリアに住まい通う方々や、東急株式会社・相鉄グループ、そして沿線の2つの大学(慶應義塾大学・横浜国立大学)の2人の教授にご登壇をいただく予定です。
今回のイベントを皆様にとりましてより身近に感じていただき、地域エリアを知る機会としてもご認知いただきたく、各登壇者に事前のインタビューを実施し掲載していく予定です。
初回は、トップバッターとして登壇予定の、日吉在住の流通ジャーナリスト・マーケティングアナリストとして活躍中の渡辺広明さんに、これまでの半生や日吉の街への想いなどを聞きました。
(※) タイトルの「ST線」は、「相鉄・東急直通線」の通称として使用しました。
浜松出身の渡辺さんが上京、「ローソン」と出会うまで
静岡県浜松市で幼少期から高校時代までを過ごした渡辺広明さん。
「勉強も、スポーツも、ほどほどという少年時代を過ごしましたが、地元で熱狂的なファンも多かった中日ドラゴンズについては、誰よりも知っていると自負していました」と、大好きなプロ野球、そして“地元”のチームを愛する思いが、地元・浜松の地で育まれていたと当時を懐かしみます。
とにかく「よく読んでいた」というのがスポーツ新聞。
まだインターネットもない時代。「今も、新聞や雑誌の連載など、メディア執筆の仕事をおこなえているのも、当時とにかくスポーツ新聞を読んでいたからなのかもしれません」と、渡辺さんは笑顔で語ります。
また徳川家康ゆかりの地元・浜松で歴史の風を感じたこともあり、「歴史も好きでした」と語る渡辺さん。
「早く地元を離れてみたいという気持ちがありました」と、東洋大学法学部経営法学科(現在の企業法学科)を受験し合格。
大学進学を機に、初めて地元・浜松を離れ、東京で暮らすことになったといいます。
東京の大学で4年間を過ごすなか、就職活動に臨んだ際は、幸い、複数社から内定を得られたといいますが、その時の人生の選択は――かつて広告代理店に勤めていたという亡き父・英明さんに言われた言葉が心に残ったという渡辺さん。
「『就職したら、辞めるな。仕事だけはちゃんとやれ』と。『新しい業界で学閥がないローソンなら、力を発揮できるんじゃないか』と、ローソンへの入社も後押ししてくれたんです」と、父の激励もあり、コンビニエンスストア大手の株式会社ローソンへの入社を決意したと当時を振り返ります。
「激務」だったローソン、日吉に住み、独立へ
当時のコンビニ業界は「働き方が半端ない。24時間営業の会社(店舗)らしく、夜勤や夜勤明けなど、とにかく大変な日々でした」と、今とは異なる、業界そのものが“ベンチャー企業”だった頃の記憶を思い起こす渡辺さん。
まずは3年半もの期間、店長職として勤務した後、店舗を巡回するスーパーバイザーとして静岡県の中部地方に着任し、店舗を巡回。
その後15年間、商品部で関東地方や途中3年間は北海道札幌にも着任するなど、全国各地における商品開発についても見識を深めるに至ります。
北海道に着任する前に結婚をした渡辺さんですが、「会社の家賃補助の制度の中で、東京都内の葛西(江戸川区)と日吉、どちらに住もうか、と検討した際に、ふるさと浜松にも近いし、慶應義塾大学もあるので、日吉を選択しました」と、約20年ほど前に日吉に移住した経緯について語ります。
日吉台小「おやじの会」立ち上げや慶應での登壇も
「仕事ばっかりしていました」と日吉に移住後も感じたという渡辺さん。
「これではいけない」と、趣味のランニングの会や中日ファンが集う「ドラゴンズ会」を都内でスタート。
地元でも何か活動をしなくてはと思い、「日吉台小学校(日吉本町1)の『おやじの会』が立ち上がるところで、創設メンバーとして参画することができました」と、いまもつながる“異業種交流会”にも近いと感じたという地元でのつながりにも感謝しているという渡辺さん。
東南アジアのラオス人民民主共和国や、アフリカ・ガーナ共和国の子どもたちのために学校を作るというNPO法人にも当時参加していたという渡辺さんが、日吉台小学校のつながりから紹介されたのが、慶應義塾大学商学部の牛島利明教授(今回のフォーラムで登壇予定)。
2003(平成15)年からおこなわれていた「ヒヨシエイジ」と名付けられた慶應義塾大学の有志と日吉の住民による地域活性化イベントへの出店を依頼されたといい、「自分が開発した入浴剤などを販売していたら、“授業で学生たちに(商品開発を)教えてください”と牛島先生に声をかけていただきました」と、地元・慶應義塾大学とのつながりの誕生も。
牛島教授が手掛ける、三田(東京都港区)や日吉でおこなわれるゼミにも、以降年1回のペースでマーケティングワークショップの講師として登壇。
2012(平成24)年から2年間は社会人女性をターゲットとする洗顔料の商品開発プロジェクト指導なども担当したといいます。
渡辺さんが描く「相鉄・東急直通線」沿線の未来とは
20年超もの期間、一途に勤め上げたローソンを退職した後、化粧品メーカーや大手美容グループなどで商品開発やマーケティングを担当してきた渡辺さん。
2018(平成30)年には、ふるさと浜松市の魅力を国内外に広く発信することを使命とした親善大使「やらまいか大使」に任命されたほか、翌2019(同31)年春には株式会社やらまいかマーケティングを設立し、フリーランスとして独立するに至ります。
渡辺さんがモットーとしているのが、ふるさと・浜松にも根差した「やらまいか」という言葉と、その精神。
「コンビニ時代の“激務”経験も、今の自分が(フリーとしての立場を)こなすことにつながっていると思っています」と、社会人の原点として研鑽を積んだコンビニ時代、その後の独立に至るまでの日々についても、「やってみよう」、「やってやろうじゃないか」という、浜松を象徴(浜松市のサイト)する言葉にも通じる、渡辺さんらしい「飽くなきチャレンジ精神」を表しているかのように映ります。
そんな渡辺さんが、「相鉄・東急直通線」の開業で、この街へ、また新たにつながる街や地域へ、どのような想いを抱いているのか。
「高校生から受験をおこなうのは自然の流れ。それまでは、できるだけ“地元”で、多くのことを学んでもらいたいですね」と、二児の父として、日吉の生活環境や教育についての願いも抱いているという渡辺さん。
テレビや雑誌、マーケティングや営業現場など、日本の流通業界にはなくてはならない存在として各方面で活躍する渡辺さんの「目」に映る沿線の未来に、どうぞご期待ください。
<登壇者略歴~自己紹介>
渡辺広明(わたなべ ひろあき):静岡県浜松市出身。日吉在住20年。流通ジャーナリスト・マーケティングアナリスト。株式会社ローソンに22年間勤務。メーカー3社を経て2019年株式会社やらまいかマーケティング設立。商品開発・営業・コンサルティングの傍らメディア出演や新聞コラムを連載。趣味はランニング、サウナ愛好家。
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・【告知】「相鉄・東急直通線フォーラム~開業後の“未来を語る”」を開催します(2022年6月14日)
・日吉の流通アナリスト・渡辺さんがキャッシュレス時代を斬る、12/16(月)夜に講演(横浜日吉新聞、2019年12月10日)
・日吉在住“コンビニ博士”の集大成、8/25(金)に流通評論家・渡辺広明さんが著書(横浜日吉新聞、2017年8月19日)
・日吉の流通評論家・渡辺さんに聞く、「これ以上、買物環境は便利にならない時代」(横浜日吉新聞、2016年6月30日)
【参考リンク】
・「相鉄・東急直通線フォーラム~開業後の“未来を語る”」を主催事業として開催します(一般社団法人地域インターネット新聞社)
・「相鉄・東急直通線フォーラム~開業後の“未来を語る”」特設サイト(一般社団法人地域インターネット新聞社)