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「コロナ禍」を乗り越えて、どのように地域がつながるのか――城郷小机地区に2人の新会長が誕生、来年の「城址まつり」復活への“新たな夢”に向けて街が動き出します。

5月31日(火)夜の城郷地区「連町会」は、JR小机駅にも近い小机愛宕町内会の拠点「愛宕会館」でおこなわれた

5月31日(火)夜の城郷地区「連町会」は、JR小机駅にも近い小机愛宕町内会の拠点「愛宕会館」でおこなわれた

横浜市港北区小机町、鳥山町、岸根町の3町をエリアとし9つの町内会・自治会によって組織されている「城郷(しろさと)地区連合町内会」(牧義一会長=小机土井町内会会長)は、おおむね月1回の頻度で開催される「連町会」を、先月(2022年)5月31日(火)夜に開催。

小机町に位置する7つの自治会・町内会と、鳥山町の全域をエリアとする「鳥山町自治会」、岸根町全域がエリアの「岸根町町内会」の会長らが集い、地域での情報共有をおこないました。

今年度(2022年度)からの新会長に就任したのは2人

新会長に就任した「小机宿根町内会」の畑木さん(左)、「小机矢之根町内会」の長谷川さん

新会長に就任した「小机宿根町内会」の畑木さん(左)、「小机矢之根町内会」の長谷川さん

小机町のうち、金剛寺周辺から小机城址の登り口付近までの「宿根地区」をエリアとする「小机宿根町内会」の畑木吉正(はたきよしまさ)さんと、小机大橋の周辺の「矢之根地区」をエリアとする「小机矢之根町内会」の長谷川隆(たかし)さんが、新たな地域のリーダーとしての活動をスタートしています。

畑木さんが地域活動をおこなようになったきっかけは、ボランティア団体「城郷地区お助け隊」での活動。

月1回のペースで地域の情報共有をおこなっている

月1回のペースで地域の情報共有をおこなっている

一昨年前(2020年)から城郷小机地区で始まった「キャンドルナイト」や、桜のペーパーフラワーを展示した「桜サクプロジェクト」、折り鶴を展示した「城郷Ole(おーれ)プロジェクト」などの活動により、地域でのつながりがより深まったと説明します。

「矢之根町内会」長谷川隆(たかし)さんは、“生まれた頃から小机町に在住。

新たに着任したばかりの横浜市城郷小机地域ケアプラザ・地域活動交流コーディネーターの白井千景さん(右)が宮原多佳子所長とともにあいさつをおこなっていた

新たに着任したばかりの横浜市城郷小机地域ケアプラザ・地域活動交流コーディネーターの白井千景さん(右)が宮原多佳子所長とともにあいさつをおこなっていた

優しい人が多い、JR横浜線沿線の“田舎(いなか)町”といった風情がいいところですね」と、新横浜公園の鶴見川側を多くを含む、自然が多くみられるエリアらしさ、また人々のあたたかさについても、地域への愛情たっぷりに表現していました。

同連合町内会では、各自治会・町内会のそれぞれの会館や拠点に赴(おもむ)き「連町会」を開催しているといい、「会場を持ち回りにすることで、それぞれの地区を知るという効果もあります」と、牧会長は、各自治会・町内会が交流を深めていくことの大切さについても言及していました。

港北区役所に着任したばかりの生活衛生課・松木諭和(ゆか)課長と総務部区会計室の浅石達也課長補佐(右)。浅石さんは学生時代、横浜市営地下鉄ブルーラインがなかった頃に近郊まで通っていたと当時を懐かしみあいさつをおこなっていた

港北区役所に着任したばかりの生活衛生課・松木諭和(ゆか)課長と総務部区会計室の浅石達也課長補佐(右)。浅石さんは学生時代、横浜市営地下鉄ブルーラインがなかった頃に近郊まで通っていたと当時を懐かしみあいさつをおこなっていた

新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、港北区三大まつりの一つとして知られている「小机城址まつり」(同実行委員会・連合町内会主催)が、2020年以降3年連続で中止となるなど、大きな打撃を受けてきた自治会・町内会の地域活動。

例年、時間をかけて準備をおこなっています」と牧会長が語るように、城址まつりの準備には前年度の早い段階からの期間が必要となっており、新しい会長も含む9人を中心に、来年度の開催に向けて舵(かじ)を取る方向となっています。

また、“コロナに負けない”地域活動として担い手の裾野や認知度を広げた、城郷地区お助け隊も参画する「しろさと絆プロジェクト実行委員会」も地域で活躍。

城郷地区連合町内会の牧会長(右)は、「城址まつりの準備にはかなり長い時間がかかる。来年春の開催に向けて少しずつ動きたい」としている

城郷地区連合町内会の牧会長(右)は、「城址まつりの準備にはかなり長い時間がかかる。来年春の開催に向けて少しずつ動きたい」としている

小机城址の歴史を伝える「小机城のあるまちを愛する会(城まち会)」(木村光義代表)が城郷地区の地域まちづくり活動に躍動感を与えている点にも、周辺エリアからの熱き視線が注がれています。

ただ、同連合町内会加入の自治会・町内会の多くにはホームページが存在していないこともあり、情報発信は「紙」が主体。

プロジェクト単体のサイトやSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)では発信がおこなえているだけに、連合町内会単位でのサイトが存在しないことは、地域の財産を後世に伝えていく上では「もったいない」ことといえそうです。

岸根町内会(三田敏幸会長)が制作・運用の中枢を担う岸根町の公式サイト「岸根町うぇぶ」(岸根WEB運営委員会)の運営モデルも、新型コロナ禍においても大きな力を発揮しており、若年層の担い手の確保や街全体の“地域力”を高めていくためにも、地域ぐるみでのIT活用を本格的に検討する段階に来ているといえそうです。

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<レポート>小机城址の世界にタイムトリップ、高校生制作のアニメ作品が初公開(2022年3月14日)※今年度は城まち会による「秋の陣イベント」を計画中とのこと

【参考リンク】

城郷地区連合町内会の紹介(港北区連合町内会)

しろさと絆プロジェクト(同実行委員会)

小机城のあるまちを愛する会Facebookページ

岸根町公式サイト「岸根町うぇぶ」(岸根WEB運営委員会)