新横浜・菊名・大倉山・新羽など港北区南部の地域情報サイト

大倉山の自治会町内会が新体制で新年度の「地域まちづくり」に臨みます。

大倉山地区の地域まちづくり拠点となっている大倉山4丁目の「太尾防犯拠点センター」

大倉山地区の地域まちづくり拠点となっている大倉山4丁目の「太尾防犯拠点センター」

大倉山1丁目から7丁目で活動する自治会・町内会で組織されている「大倉山地区連合町会」は、今年度(2022年度)から大倉山1丁目全域をエリアとする市之坪町会の小沢義雄会長が新たに連合町会長に就任。

マンション自治会を除く10つの自治会・町内会のうち、4つの会で新会長が誕生。毎月開催されている「連合町会」の会合(会長会)が先月(2022年)5月25日(水)夕刻から太尾防犯拠点センター(大倉山4)でおこなわれ、新体制での「地域まちづくり」活動をスタートしています。

港北区連合町内会の会合「区連会」に初出席した小沢義雄会長(港北区役所、5月20日)

港北区連合町内会の会合「区連会」に初出席した小沢義雄会長(港北区役所、5月20日)

連合町会の小沢義雄新会長は、定年退職を機に地域福祉増進のための幅広い活動をおこなう民生委員になったことが地域活動の世界に入るきっかけだったといいます。

17年間民生委員を務め、町内会長としては6年間活躍。大倉山地区社会福祉協議会の会長にも2020年から就任し、大倉山の地域まちづくりをけん引する立場としても広く地域内外から知られています。

横浜市立大綱小学校(大倉山4)の放課後キッズクラブの設立に際し、地域での子育てや見守りをおこなうことを目的としたNPO法人大綱アフタースクールクラブ(大倉山1)を立ち上げ、理事長に就任。

大綱小学校(大倉山4)の放課後キッズクラブの立ち上げや運営にも小沢さんは尽力してきた

大綱小学校(大倉山4)の放課後キッズクラブの立ち上げや運営にも小沢さんは尽力してきた

港北区や鶴見区などで障害者施設を運営するNPO法人げんきの理事長としても地域活動をおこなっています。

大倉山地区で自治会町内会や社会福祉協議会、区役所・公共施設や防犯・社会福祉関連施設や商店街、地域のNPO法人などからなる「大倉山夢まちづくり実行委員会」でも、2010(平成22)年の発足当時から小沢さんは中心的役割を担ってきたこともあり、これからの大倉山の地域まちづくりをより加速させる立場としての活躍にさらなる注目が集まりそうです。

4つの自治会・町内会に新会長、地域の活性化なるか

5月25日に「太尾防犯拠点センター」でおこなわれた大倉山地区連合町会の「会長会」

5月25日に「太尾防犯拠点センター」でおこなわれた大倉山地区連合町会の「会長会」

そのほか、大倉山2・3丁目のうち東急東横線西側のエルム通りの両側に広がる一帯をエリアとする「太尾中町会」では、漆原誠さん、同2丁目と5丁目の太尾神社や歓成院の周辺一帯をエリアする「太尾宮前町会」では清水信孝さんが新会長に就任。

同3丁目のうち東横線から大綱中学校にいたる一帯をエリアとする「大倉山明和会」では秋本和敏さん、そして同5丁目のうち、太尾新道に沿った一帯をエリアとする「太尾町白樺会」では米村元宏(はるひろ)さんがそれぞれ新会長として新たな地域まちづくりに挑みます。

連合町会副会長は太尾親和町会の竹﨑理浩会長(右から2人目)、太尾西町会の滝久雄会長(右)。港北区役所から吉田勇一こども家庭支援課長(左)も地区担当として出席していた

連合町会副会長は太尾親和町会の竹﨑理浩会長(右から2人目)、太尾西町会の滝久雄会長(右)。港北区役所から吉田勇一こども家庭支援課長(左)も地区担当として出席していた

「中町会」の漆原さんは「中町会では防犯活動に力を入れています。大倉山は平たんな場所が多いこと、区役所をはじめとした公的機関もそろっています」と大倉山の“生活しやすさ”を日々感じながら生活しているといいます。

「宮前町会」で急逝した故・秋本健一さんの後任として会長職に就いた清水さんは、「マンションで自治会町内会を立ち上げるべきかと考えていたときに、秋本前会長が親身になって相談に乗ってくれました」と、故・秋本健一さんへの感謝の意を表します。

「みんなの居場所」として作られた太尾防犯拠点センターは、自治会町内会のみならず商店街や行政、NPO法人などが参加する「大倉山夢まちづくり実行委員会」の活動拠点。組織の枠組みを超えた取り組みは区内でも珍しい先進事例といえる

「みんなの居場所」として作られた太尾防犯拠点センターは、自治会町内会のみならず商店街や行政、NPO法人などが参加する「大倉山夢まちづくり実行委員会」の活動拠点。組織の枠組みを超えた取り組みは区内でも珍しい先進事例といえる

「前会長が防災まちづくりなど作り上げてきた道筋に感謝し少しでも街を盛り上げていきたい」と、“優しい人が多い”というこの街で、コロナ禍で築きにくくなっているコミュニケーションの部分についても、少しでも地域のために尽力したいとの意気込みを語っていました。

「明和会」の秋本和敏さんは、青少年指導員としてのこれまでの活動に触れ、「自分自身が地域活動を楽しむことが大切です。子どもたちがペットボトルロケット大会などで喜ぶ姿が想い出に残っています」と、生まれてからずっと過ごしてきたという大倉山の地で、次世代を担(にな)う子どもたちの「笑顔」を大切にしたいと感じているといいます。

夕方から夜間にかけて話し合いの場が持たれていた

夕方から夜間にかけて話し合いの場が持たれていた

「白樺会」の米村さんは、「昨年度はイベントを1度も開催できませんでした」とコロナ禍を嘆きながらも、戸建て住宅が多く、人と人とのつながり、横のつながりが多いという地域性に触れ、コロナ禍をいかに乗り越えていくか、新しい住民の人々とどのようにつながりを作っていくかという課題に向き合いたいとの想いを語っていました。

大倉山地区は、来年(2023年)3月に開業予定の「相鉄・東急直通線」(東急新横浜線)地下空間を通過するのみで、街単体では開業にともなう直接的な恩恵を得ることは難しく、これまで並び評されることも多かった日吉駅綱島駅周辺地区と比べた場合、特に商業の発展においての先行きには不透明感が漂います。

今年4月・5月開催の「港北オープンガーデン」開催時には大倉山駅前ににぎわいも見られた。来年の相鉄・東急直通線開業に向けての新横浜地区との連携やアクセス向上にも期待したい

今年4月・5月開催の「港北オープンガーデン」開催時には大倉山駅前ににぎわいも見られた。来年の相鉄・東急直通線開業に向けての新横浜地区との連携やアクセス向上にも期待したい

それだけに、鉄道開業により盛り上がる新横浜周辺エリアとの、ハード・ソフト両面での連携交通アクセスや利便性の向上「公的機関」が多く所在するエリアという利点を活かすアイデアや地域まちづくりへのチャレンジも必要となっており、さらなる官民の協業といった新たな施策が生まれることへの期待感もより高まっていくことになりそうです。

【関連記事】

港北区の新会長13人が出そろう、師岡、高田に続き「大倉山地区」は小沢さん(2022年5月23日)

大倉山の「夢まちづくり」映像が完成、10周年迎える活動に込めた想い(2019年3月8日)

新横浜・菊名地区「連合町内会」に3人の新会長、新たな街づくりにチャレンジ(2022年5月30日)

<新羽地区>中之久保と北新羽に「新会長」、利便性増す地域に“新しい風”(2022年4月26日)

【参考リンク】

大倉山地区連合町会の紹介(港北区連合町内会サイト)

大倉山夢まちづくりHP「あいの町大倉山」(大倉山夢まちづくり実行委員会)※小沢新会長がサイトを立ち上げ制作を手掛けている