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2年ぶりに横浜市内の小学校に通う1万1037人の児童が協力した「こども『いきいき』生き物調査」が行われました。2021年は「ツバメの巣」や「スズメ」「カブト虫」など9種の生き物の目撃情報が公開され、港北区内ではツバメの巣を確認した率が市内平均と比べて若干高い結果となっていました。

児童に配布された2021年の調査票(市環境科学研究所の調査報告書より)

この調査は市内の小学校に調査票を配布し、過去1年間に学校や家の近くで見たり、鳴き声を聞いたりした生き物に「○印」を付けてもらうという形で、横浜市環境創造局の環境科学研究所が2013(平成25)年から毎年夏に実施。

2020年は春先から発生した新型コロナウイルス禍で行われておらず、今年(2021年)は2年ぶりの調査となりました。

今回は「ツバメの巣」「スズメ」「カブトムシ」「コウモリ」 「ススキ(植物)」 「アオスジアゲハ(蝶)」「ヘビのなかま」「カメのなかま」「ホタルのなかま」という9種類について尋ねる内容で、市内167小学校の5年生を中心とした児童1万1037人から回答を集めました。

市内18区別に見た回答数と確認率(市環境科学研究所の調査報告書を一部加工)

港北区内では全26小学校のうち、大綱小(149人)や菊名小(143人)、師岡小(135人)、港北小(120人)、日吉南小(111人)など21校の児童1763人が回答し、以下のような確認率となっています。

<港北区内21小学校の1763人による確認率>

  • ツバメの巣:71%(市全体67%)
  • スズメ:93%(市全体92%)
  • カブトムシ:59%(市全体56%)
  • コウモリ:39%(市全体36%)
  • ススキ(植物):69%(市全体69%)
  • アオスジアゲハ(蝶):63%(市全体64%)
  • ヘビのなかま:30%(市全体31%)
  • カメのなかま:36%(市全体35%)
  • ホタルのなかま:23%(市全体27%)

港北区内の駅構内につくられた「ツバメの巣」(2020年6月)

港北区で特徴的だったのは「ツバメの巣」を目撃したと答えた確認率が71%と比較的高かったことですが、5年前の2016年調査では83%となっており、毎年徐々に減少しています。

春から初夏の風物詩のように鉄道駅構内などにつくられる巣も、今後は少なくなっていく可能性もありそうです。

【関連記事】

<横浜市調査>篠原小学校の児童に目立った「タイワンリス」の目撃情報(2020年1月28日)

<横浜市調査>下田小や駒林小学区に多い「タヌキ」や「ハクビシン」の目撃情報(横浜日吉新聞、2019年2月8日)

【参考リンク】

こども「いきいき」生き物調査の結果一覧(横浜市環境科学研究所)

コロナ禍で生き物との関わりにも影響 小学生1万人超の調査で明らかに~こども「いきいき」生き物調査2021 調査結果のお知らせ(横浜市環境科学研究所、2021年12月21日)