売上は好調なのに撤退することになったといいます。昨年(2020年)9月に大豆戸交差点近くの菊名6丁目へ「崎陽軒菊名店」が進出し、新型コロナ禍での新たな郊外展開として注目を集めましたが、わずか半年後の先月(2021年)3月30日にひっそりと店を閉じています。何があったのでしょうか。
駅弁の「シウマイ弁当」から始まった崎陽軒は、横浜市内をはじめとした駅構内や駅前の商業施設を中心に販売店を展開していますが、新型コロナウイルス禍による行楽や外出の自粛が広まったことで販売が苦戦。
郊外での販売強化を行う第一歩として、急きょ出店したのが綱島街道沿いにあった中古車店の跡地を活用し、昨年9月18日にオープンした菊名店でした。
同店の周辺には住宅街が広がっているうえ、交通の要衝である大豆戸交差点近くで駐車場を完備した同店は、老舗チェーンの新たな展開としてメディアからも広く注目を集めていましたが、わずか半年後の今年3月30日に閉店しています。
崎陽軒によると「菊名店は売上を伸ばしていたのですが、(借りていた)店舗の契約条件が合わず、退店することになった」(広報)といい、「港北区や鶴見区の周辺は、3000円以上の購入時は配達料無しでお届けしていますので、引き続きお電話などでご注文頂けましたら」(同)。
同店の近所に住む住民は、「崎陽軒は創業家が菊名と縁が深く、工場も都筑区(港北区小机から至近の)川向町にあり、特に親しみを持って使っていたので閉店は残念。菊名店は客が目立っていたのに、目標とする売上に届いていなかったのだろうか」と話していました。
【関連記事】
・大豆戸交差点近くに「崎陽軒」、綱島街道沿いに菊名店をオープン(2020年9月19日、開店時の記事)
・綱島西口に「崎陽軒」が再進出、住宅街需要を狙い一定の店舗スペース確保(横浜日吉新聞、2021年6月24日、その後に区内で出店)※リンク追記
【参考リンク】
・崎陽軒の商品注文ページ(神奈川エリア、港北区や鶴見区などでは3000円以上の注文で配達料がかからない)