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春に増えるといわれる火災への注意を「コロナに負けない」キャンペーン手法で呼び掛けます。

「コロナ禍に負けない」春の火災予防運動が港北区でスタート。港北火災予防協会の協力で製作した横断幕を区総合庁舎に初掲示。吉田署長(最左)も激励に訪れた(2月26日)

「コロナ禍に負けない」春の火災予防運動が港北区でスタート。港北火災予防協会の協力で製作した横断幕を区総合庁舎に初掲示。吉田署長(最左)も激励に訪れた(2月26日)

横浜市港北消防署(吉田崇署長)は、きのう(2021年)3月1日(月)から7日(日)まで、全国一斉に行われる「春の火災予防運動」を区内で実施。

特に横浜市では、緊急事態宣言の発出や、市内での火災の発生状況を踏まえ、今年に限り3月中旬(3月20日頃)まで行う予定とのこと。

区内で死者も発生した住宅での防火対策や乾燥時、強風時の火災発生、放火などの火災防止対策や、電気製品やストーブなどの暖房機器などによる火災発生防止、多く人が集まる場所での火災予防指導の徹底や、山林、野原(草地)などでの火事などの予防対策の推進を呼び掛けています。

「新聞」風に目を引くチラシも火災予防協会の協力により約2万枚作成、一部新聞に折り込んだ。「住宅火災では、こんろ、たばこが出火原因で多くなっています」と吉田署長

「新聞」風に目を引くチラシも火災予防協会の協力により約2万枚作成、一部新聞に折り込んだ。「住宅火災では、こんろ、たばこが出火原因で多くなっています」と吉田署長

例年は、大型施設でのイベントや駅前でのティッシュ配布といった「直接区民に対しての呼び掛けを行ってきましたが、新型コロナウイルス感染症対策で、それらの活動を行うことができなくなってしまいました」と吉田署長。

そのため、「防車両での巡回広報や、消防団の器具置き場でのポスター掲示港北区ツイッターでのクイズ、アンケートの実施の呼び掛けや、区内にある集客施設での館内放送、レシートなどによる広報、駅舎内での電光掲示板やポスター、チラシでのアピールもお願いし行っているところです」と、これまでになかった「コロナに負けない」新たな手段を次々と投入し、新たな情報伝達にチャレンジしているとのこと。

市内では、先月末(2月25日まで)で5人が火災により死亡していますが、うち3人が港北区で発生した火災によるもの。区内での火災発生件数も12件と、中区の15件に次いで多くなっており、特に建物火災が多くなっているといいます。

「横浜市港北区役所」ツイッター(写真・リンク)では、5日間にわたり火災予防のメッセージやクイズ、アンケートなどをツイート予定

「横浜市港北区役所」ツイッター(写真・リンク)では、5日間にわたり火災予防のメッセージやクイズ、アンケートなどをツイート予定

また、1月中には区内の下田町綱島西鳥山町で死者やけが人をともなう住宅火災が発生したほか、先週2月24日にも綱島西エリアの集合住宅で火災が発生、20代の住人が搬送され重傷とのこと。

これらの事態を受け、港北火災予防協会(事務局:同消防署内、吉山昌秀会長)の協力で初めて製作したという幅4メートル、縦1メートルの大きさの2つの横断幕を、2月26日と3月1日に同消防署や区役所も入る港北区総合庁舎(大豆戸町)のエントランスから綱島街道側の中庭に掲出しています。

この横断幕にも描かれた「住宅用火災警報器」については、特に火災に気づきにくい高齢世帯や、2006(平成18)年の設置義務化の前に建てられた住宅への設置、定期的な点検設置後10年以上経過した住宅の(火災警報器の)交換の必要性についても広く伝え、訴えていきたいとのこと。

最新の消防車デザインを用いたという2枚目の横断幕は3月1日に掲出された(港北消防署提供)

最新の消防車デザインを用いたという2枚目の横断幕は3月1日に掲出された(港北消防署提供)

自分、そして大切な家族の命や財産を守るために設置、また定期的な点検も実施してもられば」(吉田署長)と、その設置や点検の必要性を強く呼び掛けています。

春時期は空気が乾燥、強風の日々も多くみられるとのこと、「新型コロナ禍」で外出しにくくなっている高齢世帯も増えていることから、さらなる火災予防についての呼びかけを地域ぐるみ、またIT情報ツールも活用した方法で行うことが必要となりそうです。

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<港北消防>区内で死者発生の火災、東急バス車内掲示やチラシで注意呼びかけ(2021年2月15日)

下田町・綱島西で死者が発生する「火災」相次ぐ、火の扱いに警戒呼びかけ(横浜日吉新聞、2021年1月27日)

【参考リンク】

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