新横浜・菊名・大倉山・新羽など港北区南部の地域情報サイト
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「水害」への対策を考える冊子が刊行されました。横浜市港北区役所(大豆戸町、栗田るみ区長)は、昨年(2019年)10月12日に関東地方を襲った「台風19号」(令和元年東日本台風)への対応経験を活かした冊子「水害時の避難行動を考えよう」を先月(2020年)8月に発行、区内での頒布を開始しました。

横浜市港北区役所が発行した「水害時の避難行動を考えよう」冊子。水害に負けないようにと「耐水性」の用紙に印刷された。区のサイト上からもPDFファイルでダウンロード可

横浜市港北区役所が発行した「水害時の避難行動を考えよう」冊子。水害に負けないようにと「耐水性」の用紙に印刷された。区のサイト上からもPDFファイルでダウンロード可

「水に負けない」耐水性の用紙を使用したこの冊子は、A5版28ページというボリューム。防災を担当する総務課の職員が、デザイン・印刷を除く企画・編集をゼロから行ったといいます。

昨年の台風19号襲来時には、区内に17カ所の避難所を設置、1735人もの区民や区外在住の帰宅困難者が避難したといい、「30秒ごとに電話が鳴りっぱなしという状況でした」と、冊子の制作を行った同課の福元成美さん

避難した人のうち約4割ほどは、実際には「避難する必要がなかった」と分析、福元さんとともに冊子を制作した危機管理・地域防災担当係長の中村航(わたる)さんは、「新型コロナウイルス感染症の影響もあり、密を避けるためにも、適切な避難行動を取ってもらえたら」と、台風の影響のみならず、新型コロナ対策としても避難行動を考えるきっかけにしてもらいたいと語ります。

「水害時の指定緊急避難場所」の濃い黄色の案内看板は、区内に来年度末(2021年度末=2022年3月末まで)に掲出予定(港北区サイト内からダウンロードできる「水害時の避難行動を考えよう」冊子より)

「水害時の指定緊急避難場所」の濃い黄色の案内看板は、区内に来年度末(2021年度末=2022年3月末まで)に掲出予定(港北区サイト内からダウンロードできる「水害時の避難行動を考えよう」冊子より)

冊子の企画は昨年12月からスタート、鶴見川がかつて「暴れ川」と呼ばれていた歴史や、全国的に大きな被害をもたらしている近年の水害の被害状況「洪水」のみならず「土砂災害」や、マンホールなどから水があふれてしまう「内水氾濫(ないすいはんらん)」の危険性についても記述。

自宅などの水害リスクを、「洪水」「土砂災害」それぞれのハザードマップを入手し確認する方法や、警戒レベルごとの避難情報、地震発生時の「地域防災拠点(指定避難所)」とは異なる考え方で設置される「水害時の指定緊急避難場所」についてや、避難時の持ち物移動やその危険性、横浜市防災情報Eメールや港北区ツイッター、港北区防災情報アプリなどを活用した情報収集方法についても細かく分類・案内しています。

「マイタイムライン作成シート」ではペットとの避難についても触れている(港北区サイト内からダウンロードできる「水害時の避難行動を考えよう」冊子より)

「マイタイムライン作成シート」ではペットとの避難についても触れている(港北区サイト内からダウンロードできる「水害時の避難行動を考えよう」冊子より)

特に、避難所の場所については、「昨年の電話対応で最も多い質問でした」と福元さん。

「水害時の指定緊急避難場所」の濃い黄色の案内看板は、区内に来年度末(2021年度末=2022年3月末まで)に掲出予定、表示板には、水害発生時に雨量に応じ避難可能かどうかの「〇(避難可能)」か「×(避難不可)」も表示されているとのこと。

「地震発生時とは異なり、水位の予測で避難所として開設できない場合もあります。お近くの避難場所がハザードマップ上でどういった状態にあるかを事前に確認してもらい、いざという時に備えてもらえたら」と、同課課長の竹下幸紀さんも、冊子の活用を広く呼び掛けています。

冊子の制作を担当した港北区総務課の福元さん(左)と中村さん

冊子の制作を担当した港北区総務課の福元さん(左)と中村さん

コロナ禍における「密集」回避のため、「縁故避難」ともいわれる知人・友人・親戚宅への避難や、外部のホテルなどの宿泊施設を活用した避難なども広く検討してもらいたいといい、「いざという時の“マイタイムライン作成シート”のページに、避難所や緊急連絡先なども書き込み、様々なケースを想定しながら対策を立て、アクションを起こしてもらえたら」と竹下さん。

発行部数は現時点では約3千部(増刷も検討中とのこと)となっており、区サイトからのPDF版ダウンロードや閲覧も可能となっています。

ダウンロード数が1万7千件を突破した「港北区防災情報アプリ」の活用も呼び掛けている

ダウンロード数が1万7千件を突破した「港北区防災情報アプリ」の活用も呼び掛けている

冊子は、区役所や区内の行政サービスコーナー(新横浜駅・日吉駅)、各地区センターで配布される予定で、「特に転出入が多い港北区では、情報が行きわたらない人も多くいると考えられます。いざという時のためにも、ぜひお近くの地域エリアに住まい通う皆さんにご周知ください」(竹下さん)と、全国各地で頻発している豪雨災害の被害を、ここ港北区でも回避するための対策強化を呼び掛けています。

【関連記事】

想定外の災害にどう備える?小机駅前で「防災と健康」学べる連続講座(2020年8月25日)※中村さんが港北区役所の防災担当として登壇予定。市内学校や自治会などからの講師としての講演・レクチャーの依頼も受け付けている

港北区内に17カ所の「避難所」、洪水想定区域の居住者らに避難準備を発令(2019年10月12日)※台風19号による避難所開設の記事

ネットが切れても使える港北区独自の「防災アプリ」、細かな地図や防災ガイド(2018年3月16日)※ダウンロード数は1万7千件を突破。内容の見直しや刷新も随時行われているという

<新横浜公園>台風19号で鶴見川から流れ込んだ水は過去3番目の量に(2019年10月21日)※冊子では、鶴見川多目的遊水地についても最後のコラム内で触れている

【参考リンク】

港北区水害時の避難行動を考えよう(港北区役所総務課)※冊子やハザードマップのダウンロード(PDF)可