区内の有志が、新型コロナウイルス感染症対策としての外出自粛と詐欺防止を呼び掛けます。
横浜市港北区内で防犯活動を行う有志数名が、港北区役所(栗田るみ区長)や港北防犯協会(川島武俊会長)とタッグを組み、同協会が保有している青色回転灯を装備した防犯パトロール車、通称「青パト」を使用しての新型コロナウイルス感染防止策としての「外出自粛」などのアナウンス、また、緊急経済対策での10万円給付に便乗した特殊詐欺への注意を呼び掛けています。
このアイデアは、先月後半の市内の感染者数が激増し、累計で300人を突破(2020年4月24日)した頃、一部のスーパーマーケットやホームセンターなどの商業施設、公園、河川敷などでも「密集」、「密接」といわれる状況が見られていたことから、これを問題視していた港北区が、有志から持ち込まれていたこの取り組みに協力、区職員によりアナウンス録音を実施したといいます。
緊急事態宣言の下、基準日(2020年4月27日)に住民基本台帳に記録されている者全員に給付が決まった「特別定額給付金」にまつわる詐欺被害も懸念されていることから、詐欺防止を呼び掛けるメッセージもあわせ収録、先週5月1日から港北区内を走行、録音されたアナウンスを流すことで、それぞれの“対策”についての呼び掛けを行っています。
同防犯協会の事務局が置かれている港北警察署生活安全課長の原英伸さんは、「国や市、区の職員や金融機関の職員などが、振込先の口座や個人情報を聞くこと、キャッシュカードの暗証番号を聞くことやカードを預かり、手数料を取るということは絶対にありません。被害に遭わないために、絶対に個人情報や暗証番号を教えたり、カードを渡したりしないようにご注意ください」と、青パトでのアナウンス呼び掛けの実施に感謝し、地域での防犯呼び掛けをより強化してもらいたいと語ります。
今回、有志の一人としても活動を行う一般財団法人港北交通安全協会の代表理事で、神奈川県議会議員の嶋村公(ただし)さんは、「テレビやインターネットでは毎日報道されている新型コロナウイルス感染症の危険性や、詐欺被害のリスクについても、行政や民間の人々が協力し、直接に呼び掛けようとしていることを知ってもらえたら」と、特に情報が届きにくい高齢者世代に向けても、活動についてまずは知ってもらいたいとの想いを熱く語ります。
港北警察署(大豆戸町)から運行をスタートした青パトは、この日は港北区北部の日吉周辺を巡回。
横浜市内の新型コロナウイルス感染者数もきのう(5月3日)累計で400人を超え、緊急事態宣言が5月6日(水・祝)以降も継続される可能性が強まっていることもあり、各地域での外出自粛や詐欺防止の呼び掛けがさらに重要性を増していきそうです。
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・横浜市の「新型コロナ」感染者は400人突破、目立つ集団感染(5/3記事公開)(横浜日吉新聞、2020年5月3日)※林市長自ら動画サイトで外出自粛を求めるメッセージを発信している
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【参考リンク】
・新型コロナウイルス感染症に関する情報について(横浜市)
・特別定額給付金について(同)
・横浜市港北警察署公式サイト ※トップページから「特別定額給付金」詐欺の防止を呼び掛けるポスター(PDFファイルなど)のダウンロードも可能