住宅街を走り抜ける車のスピードを落とす効果が見られました。国土交通省横浜国道事務所と横浜市道路局は、大倉山3丁目の生活道路で行った「ハンプ」と呼ばれる段差などを使った交通安全対策によって、通行車両の速度が低下していたとのデータを今月(2019年)11月11日付けで発表しました。
この取り組みは、大倉山駅前のエルム通りから東急東横線沿いに環状2号線の新菊名橋へ通じる市道(市道大倉山185号線など)で実施しているもの。
静かな住宅街にある生活道路で、大綱小学校(大倉山4)などへ通学路となっているものの、大倉山駅付近から環状2号線へ抜け道としても使われていることから、急ブレーキや時速40キロ以上の速度で走る車が多発。
2017年10月から車の速度を落とすためのハンプを仮設したり、道路両側を50センチづつ狭める「狭(きょう)さく」を設けたりする実験を開始。一定の効果が見られたことから今年(2019年)2月からハンプと狭さくが各2カ所ずつ道路上に常設されています。
常設後、国交省が通行車の「ETC2.0」データを用いて分析したところ、対策前の2017年9月に32.6キロだった走行速度が23.8キロから25.6キロにまで減速。30キロ以上で走る車の割合が対策前は19%だったのが、3.9%から6.5%に減っていたとのことです。
住宅街の生活道路が“抜け道化”するなどして、交通安全対策に悩む地域は他の大倉山地域を含めて港北区内でも多く見られるだけに、一定の効果が得られる有効な対策として、多くの地域での展開が望まれるところです。
【関連記事】
・住宅街の生活道路を守れ、大倉山で車のスピードを落とさせる画期的な実証実験(2017年10月4日)
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【参考リンク】
・神奈川県内初!ビッグデータの分析結果に基づき生活道路の安全対策を実施し検証しました~車両の走行速度が目標の30km/hを下回りました(横浜市道路局)