ラーメン博物館に、地元の竹を使用した新たな体験施設が新規オープンします。
1994年3月のオープン以来、今年(2019年)で25周年を迎えた新横浜ラーメン博物館(新横浜2)では、このほど新たに空きテナントおよび倉庫スペースだった隣接ビルにエリアを拡張。
麺作りの伝統的技法として受け継がれてきた「青竹打ち」による麺作り体験施設を来週10月17日(木)に正式オープンすることになりました。
本館ミュージアムショップ右手の通路を抜けた約250平方メートルの増床スペースには、全国の有名ラーメン店で収集した380点もの「丼(どんぶり)コレクション」コーナーや、ラーメンの要素について学びながらテイスティングできる無料体験コーナー「3分テイスティング」も、今月初旬から併せプレ・オープンしています。
特に大きな注目を集めそうなのが、「日本の食文化としてのラーメンを50年後、100年後の人々に言い伝えられる施設でありたいという想いから、史実に基づいた歴史調査や食育・ラーメン文化の普及に向けた体験プログラムに力を入れるべく」(同館サイト)構想を練ってきたという、明治・大正時代の製麺技法である「青竹打ち」での麺作り体験コーナー。
水回し(麺生地作成)から試食まで行うという、本格的な「ご予約コース」(要予約)と、青竹を使って麺を伸ばす体験を行う「お試しコース」の2種類のコースが設定されています。
「麺を生地から作り、また青竹を使って打つ体験施設は、おそらく世界初のチャレンジなんです」と語るのは、今回の企画段階からプロジェクトを担当してきた瀧上(たきがみ)正樹さん。
体験施設の構想は「ずっと以前から」練ってきたといい、実際に企画の実現を目指したのは1年ほど前から。現在も青竹打ちでの製法が残る栃木県佐野市の老舗ラーメン店に出向き“修業”も行ったとのこと。
麺打ちに使用する青竹は、地元・篠原町で伐採したものだといい、「地主の方の特別な許可をもらって、館長の岩岡(洋志さん)と二度も竹を切りに出掛けました」と、まさに“地元”の青竹で、地域の人々にも、体験スペースで麺を打ってもらいたいとの想いを熱く語ります。
竹の太さも、「本来は、10センチメートルの太さは必要だと認識してはいたのですが、子どもや女性にも使いやすいかなとつい細めの竹を取ってしまったところ、結果、全くダメ。元ラガーマンでパワーがある館長に引っ張られ、再び篠原町で竹を取ってきたんですよ」と、少し細いだけでも打てなくなる青竹打ちの難しさ、また竹を取る苦労についても実感したといいます。
増床エリアの半分近いスペースを割く青竹打ちコーナーには、4つの麺打ち台が設けられており、「1つの台で2人(青竹2本)、合計8人まで対応できますが、同じグループでの利用などの場合は、1本の青竹に2人、合計16人までなど、人数もアレンジして受け付けることも可能ですので、ぜひご相談ください」と、個人のみならず、グループや団体での利用も呼び掛ける瀧上さん。
小麦粉から麺ができるまでの体験と、出来立ての麺を試食する「ご予約コース」(要予約・毎週火・木曜日、11時からと13時からの約60~80分・税込3000円、ラーメン試食と持ち帰り2食分あり)と、予約なしで気軽に青竹打ちをすることが可能な「お試しコース」(毎週水・金曜日:11時~14時まで、土・日・祝日:11時~17時までの各20~30分・税込1000円、持ち帰りスープ2食付:税込1800円)の2種類のコースの参加資格はいずれも中学生以上(小学生不可)。
「予約コース」参加当日は、三角巾またはバンダナ、エプロンまたは前掛けを各自持参。希望日の3日前まで予約フォームより予約要。
なお、入場の際は、新横浜ラーメン博物館の入館料が別途必要。「青竹打ち 麺作り体験」・「3分テイスティング」は、毎週月曜(祝除く)は実施しないとのことです。
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【参考リンク】
・ラーメンの歴史を学ぼう!!2019.10 GALLERY RENEWAL(同)
・青竹打ち 麺作り体験~世界初!伝統の製麺技法「青竹打ち」体験エリアがOPEN!(同)
・「青竹打ち 麺作り体験 ご予約コース」ご予約フォーム(フォームメーラー)