人口が毎年増加を続ける一方で、道路や保育所などの公共インフラ整備が遅れ気味な港北区ならではの結果でしょうか。横浜市政策局が今年(2018年)3月28日に公表した「市民意識調査」では、横浜市政に対する港北区民の満足度は市内ワースト5位で、不満と答えた割合も2位となりました。満足度が低く、不満が高い区は、港北区をはじめ、瀬谷や鶴見、栄、泉など“市の端”に目立っていたのが特徴的です。
この調査は昨年5月から6月にかけて行われ、市内に住む18歳以上の男女2316人から回答が得られたもので、回答者に占める港北区在住者の割合は9.4%で市内最多でした。
注目は市政全体への満足度を尋ねた設問で、「満足しているほう」(5.1%)と「まあ満足しているほう」(34.6%)を合わせた“満足”との回答割合は39.6%にとどまりました。これはワーストの鶴見区(33.3%)や栄区(34.7%)、泉区(35.1%)、瀬谷区(37.3%)に次ぐワースト5位の数値。満足度がトップだった青葉区(51.1%)や2位の港南区(51.0%)などとは大きく離れています。

横浜市の全域図、18区のなかでは中心部から離れていても青葉区民の満足度は高く、都筑区民の不満は少なかった(市民局の区紹介ページより)
一方、港北区は「やや不満があるほう」(9.7%)と「不満があるほう」(6.5%)を合わせた“不満”の割合は16.1%となり、これはトップだった瀬谷区の19.3%に次ぐ数値でした。不満と答えた割合が高かったのは、神奈川区(14.8%)や栄区(14.7%)、泉区(14.0%)の順。不満が少なかったのは、都筑区(6.3%)や中区(6.8%)、戸塚区(7.3%)などでした。
港北区は、暮らしやすさを尋ねた設問では「暮らしやすい」と回答した割合が82%で、市平均の79.5%を上回っているだけに“住みやすいけど市政に対しては不満がある”という層が多いことが同調査から見てとれます。
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【参考リンク】
・平成29年度横浜市民意識調査(2018年3月28日公表)