新横浜・菊名・大倉山・新羽など港北区南部の地域情報サイト

ユニー・ファミリーマートホールディングス(ユニーファミマHD)とドンキホーテホールディングス(ドンキHD)の両社は昨日(2017年6月)13日(火)、業務提携の検討を始めると連名で発表しました。具体的な内容は、半年をメドに具体化させることを目指し協議していくとしています。

ドンキHDでは、小売他社の大量閉鎖時代は千載一遇のチャンス、として閉店後の居抜き出店を加速させている(「2016年6月期(第36期)アニュアルレポート」より)

提携協議にいたった背景について、ユニーファミマHDはコンビニエンスストアとアピタなどの総合スーパー業態を主力とし、ドンキHDはディスカウントストア業態を主力とすることから、「両社グループの主力業態が異なることから競合関係が少なく、グループの垣根を越えて三業態それぞれの経営資源や独自の強み・ノウハウを活かした協業や相互補完効果が期待できる」(両社発表文)と説明しています。

今後の両社による協議では、

  • 小売事業における共同での基盤整備や出店開発、店舗の実験的な共同運営や相互利用を始めとした協働
  • 商品特性や顧客層が異なる両社の商品の開発ノウハウを共有することで、魅力ある商品の開発及び仕入れ力強化によるコストダウン・効率化
  • 商品の店舗配送等を始めとする物流機能の合理化
  • 両社が展開する海外市場での協働や両社の経営資源を融合した新業態開発での協働

といった4つを目指すとしています。

ユニー・ファミリーマートHDは、伊藤忠商事が株式の34.68%を持つ筆頭株主。ドンキホーテHDの筆頭株主は11.38%を持つラマンチャ(LA MANCHA)で、資産管理事業者とみられます。なお、ラマンチャは、物語「ドン・キホーテ」の舞台となったスペインの街の名。

1999年に環状2号線沿いへ出店し、2014年9月には新横浜駅寄りの港北税務署となりへ移転オープンした「MEGAドン・キホーテ新横浜店」

港北区内でユニーファミマHDは、現時点で総合スーパーを営業していませんが、来年(2018年)春にも綱島東4丁目の「綱島サスティナブルスマートタウン(綱島SST」)内に「アピタ横浜綱島店(仮称)」を出店予定。ファミリーマートやサークルK、サンクスなどの傘下コンビニは40店弱を展開しているとみられます。

一方、ドンキHDは、1999年5月に環状2号線沿いの菊名7丁目で「ドン・キホーテ新横浜店」を出店。2014年9月には、新横浜駅に寄りの環状2号線沿いの大豆戸町に「MEGAドン・キホーテ新横浜店」として移転開業しています。

綱島街道沿いの箕輪町2丁目の家電量販店「コジマNEW日吉店」跡地で2013年10月にオープンした「ドン・キホーテ日吉店」

綱島街道沿いの日吉・綱島エリアでは、2015年11月に閉店した箕輪町2丁目の「アピタ日吉店」と近接する同町内の家電量販店「コジマNEW日吉店」跡地に、「ドン・キホーテ日吉店」を2013年10月に出店。これがアピタ日吉店の売上に影響を与えたと指摘する声もあります。また、これからオープン予定のアピタ横浜綱島店ともわずか200メートル弱の位置関係です。

生鮮食料品を除く分野では、取り扱い商品が重なることから競合関係にもなりうる総合スーパーとディスカウントストアがどのように手を組むのか。新たな試みに注目が集まりそうです。

【関連記事】

<アピタ日吉店>閉店の要因はドンキとの競争激化、流通専門誌「激流」が分析(日吉新聞、2015年12月6日、日吉のアピタとドンキの関係性を指摘)

綱島SSTの「アピタ」開店は来年春頃か、売場やテナントの全面見直しで遅れ(日吉新聞、2017年5月15日)

【参考リンク】

ユニー・ファミリーマートホールディングスとドンキホーテホールディングスの業務提携の検討開始についてPDF

ユニー・ファミリーマートホールディングスの公式サイト

ドンキホーテホールディングスの公式サイト