日ごろ親しまれている「日産スタジアム」の名は使えない――。2019年9月から11月に開かれる「ラグビーワールドカップ(W杯)」の期間中は、正式名称の「横浜国際総合競技場」と呼ばなければならないことがわかりました。
横浜市の広報紙などでは横浜国際総合競技場の表記で統一されており、これに対し市民が「なぜ日産スタジアムではないのか」と質問したところ、市から商標権の関係から愛称の日産スタジアムは使用できない、との回答があったものです。
同競技場は日産自動車が2004年から市とネーミングライツ契約を結んでおり、以来「日産スタジアム」の愛称が定着しています。
しかし、ラグビーW杯の開催中は、競技場やトレーニング施設などに企業名や特定の商品のブランド名などが含まれていない呼称を用いることが求められるといいます。さらに、スタジアムの各出入口から半径500メートルの範囲では、試合開催日の2日前から試合開催翌日まで、オフィシャルパートナーのみが商業活動ができる区域として提供しなければならないとされています。
大会公式スポンサー以外の広告は、すべて排除することが必要なため、競技場内や周辺の広告についても隠されることになりことになりそうです。
なお、2020年7月から8月に開かれる「東京オリンピック」時にも、日産スタジアムはサッカー競技で使われますが、この際も同様の措置がとられる予定です。
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【参考リンク】
・ラグビーワールドカップ2019の会場を「日産スタジアム」ではなく「横浜国際総合競技場」と表記するのはなぜですか(横浜市「市民の声」、2017年2月分)
・ラグビーワールドカップ2019試合開催(希望)自治体相談窓口(総務省、「公認チームキャンプ地ガイドライン」参照)