【グルメレポート第10回:2017年2月20日「岸根公園編1」】新横浜駅のとなり、地下鉄「ブルーライン」で横浜・湘南台方面へ1駅の岸根公園駅は、その名の通り「岸根公園」の真下に作られているため、公園や県立武道館へ行くには便利な駅です。2番出入口の真横、横浜上麻生道路沿いにあるファミリーレストラン風の店は、飲食店の姿があまり見当たらない岸根公園駅近くでは貴重なのですが、見慣れない英語の綴りが書かれた看板に、何のレストランなのかと戸惑った人もいるかもしれません。
第二次世界大戦中には日本陸軍が使い、昭和30年代からはアメリカが占領し、在日米軍の兵舎やベトナム戦争で負傷した兵士を収容するための米軍病院となっていたという歴史を持つ岸根公園。住民らの地道な運動が実り、日本に戻されたのは1972(昭和47)年のことだったといいます。
その後、1982(昭和57)年には柔剣道場や弓道場を備えた「神奈川県立武道館」が建設され、続いて1985(昭和60)年には駅が開業。東京ドーム3つ分もの広さを持つ巨大な公園は、港北区民になくてはならないスポーツ拠点であり、憩いのスポットとなっています。
ただ、駅周辺の港北区側は公園が多くを占めているためか飲食店はあまり見当たらず、店を探すなら徒歩5分ほどの神奈川区側まで歩いていく必要があります。
そんな岸根公園駅前で唯一ともいえる飲食店が今回ご紹介するレストラン「メレンゲ岸根公園店」。ファミリーレストラン「デニーズ岸根公園店」の閉店後、2015年10月にオープンしたハワイアンレストラン・カフェです。岸根公園のほか、埼玉県川口市と千葉県柏市の3店舗しかない貴重な店となっています。
元はファミレスの建物なので、今もそう見えてしまいますが、看板には「Merengue」とだけ示され、貼り出されているメニューもパンケーキやロコモコといった料理が多く、デニーズ時代のようにハンバーグやステーキ類のメニューは見かけません。
これが同店の特徴で、ハワイをテーマとした各種料理を中心に提供するレストランである一方、カフェとしてのメニューに注力しており、メインメニューはパンケーキとなっています。
「ホイップバターパンケーキ」(税別680円)から「ハワイアンフルーツパンケーキ」(同1480円)まで、甘いパンケーキだけで10種類。食事系の「B・L・T・E」(同980円)や「ハワイアンブレックファスト」(同1180円)を合わせると13種類におよびます。
「ロコモコ」(税別1080円)や「オリエンタル フライドライス」(同880円)、「オムライス デミグラスソース」(同980円)、「オリジナル タコライス」(同880円)、「牛スジのとろとろ煮込み欧風カレー」(同980円)といった食事メニューも充実しているのですが、パンケーキ類と「コナ・ブレンド オリジナルコーヒー」(同450円)などのドリンク類を注文している女性客を多く見かけます。
「私たちのパンケーキは、たっぷりのメレンゲを使った、日本一ふわっふわなものにしよう」(メニューより)ということから店名を付けたというほど、パンケーキに力を入れている同店。焼き上がるまでの20分ほどの時間を要しますが、優しい音色のハワイアンミュージックを聴きながら、ハワイ名物の「コナ・コーヒー」を味わいながら待つのは不思議と苦にはなりません。
この日食べた「シフォンパンケーキ」(税別880円)は、やはりふわふわ。周りに散りばめられたクランブル(小麦粉と砂糖、バターを混ぜてそぼろ状にしたもの)のサクサク食感も素敵です。子ども向けには「KIDSパンケーキプレート」(同580円)も用意されており、小さな子どもを連れて訪れる女性が多いのも頷けます。
40年以上前に岸根公園を戦争のために占拠していた暗いアメリカではなく、アメリカの明るい食文化を存分に味わえるメレンゲ。ハワイアンビール(税別650円)やカクテル(同390円)、ワイン(グラス)(同250円)も用意されているので、公園で遊んだ帰りに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
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【関連記事】
・岸根公園駅横のハワイアンレストラン・カフェ「メレンゲ」が冬のシーフードフェア(2016年12月2日)
【参考リンク】
・Hawaiian Cafe Merengue 岸根公園店(食べログ)
・岸根公園について(横浜市)