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相鉄直通線は本当に完成するのか?――。昨日(2016年8月25日)付けの神奈川新聞が1面トップ記事で「相鉄・JR直通線」と「相鉄・東急直通線」が当初予定より大幅に延期され、建設費が1300億円近く高騰する可能性があるとの見通しを報じたことに対し、東急電鉄と相模鉄道が揃ってコメントを発表したほか、インターネット上ではさまざまな声が飛び交いました。

延期報道があった8月25日も炎天下のなかで建設工事はいつものように進められていた(新横浜駅前)

延期報道があった8月25日も炎天下のなかで建設工事はいつものように進められていた(新横浜駅前)

神奈川新聞の記事が発表された8月25日(木)、東急電鉄と相模鉄道、相鉄の親会社である相鉄ホールディングス(相鉄HD)がほぼ同じ文面での公式コメントを発表しました。「鉄道・運輸機構より当社及び当社のグループ会社が正式に通知を受けたものではありません。今後、当社としてお知らせすべき事実が発生した場合は、速やかに開示いたします」(相鉄HD)との文面。整備主体である独立行政法人鉄道建設・運輸機構から「正式に通知を受けたものではない」とする一方、報道に対して、否定や肯定を表す言葉は盛り込まれていませんでした。

一方、事業主である鉄道・運輸機構はコメントを発表せず、整備に税金を拠出するなどの形で関与する横浜市や神奈川県からも何も発表は行われませんでした。また、同日22時現在までに、神奈川新聞以外のメディアが報じた形跡はありません。

2014年3月25日に鉄道・運輸機構と相鉄、東急電鉄の三社で発表したニュースリリース。今回の報道が事実なら「相鉄・JR直通線」は二度目の延期となり、当初から4年半遅れとなる。「相鉄・東急直通線」は3年半ほど遅れると報じられており、2022年秋ごろの完成か

2014年3月25日に鉄道・運輸機構と相鉄、東急電鉄の三社で発表したニュースリリース(PDF)。今回の報道が事実なら「相鉄・JR直通線」は二度目の延期となり、当初から4年半遅れとなる。「相鉄・東急直通線」は3年半ほど遅れると報じられており、2022年秋ごろの完成か

株式市場では、相鉄ホールディングスの終値は前日より1円安い539円、JR東日本は同58円安の8987円でしたが、東急電鉄は逆に4円上がって800円で終わり、相鉄直通線に関係する3社の株価に大きな変化は見られませんでした

インターネット上の掲示板やSNS「ツイッター(Twitter)」ではさまざまな声が飛び交い、「五輪にさえ間に合わない」「2025年くらいになるんじゃないか」といった悲観的な内容をはじめ、相鉄・JR直通線は二度目の延期となるため「相鉄直通線はもはや都市伝説」「本当はもうできないんじゃないか」といった投稿も。一方で、日吉駅の利用者とみられるツイッターアカウントには、目黒線の始発列車が当面は存続することから「朗報」「無期延期を」とのつぶやきも見られました。

※この記事は「横浜日吉新聞」「新横浜新聞~しんよこ新聞」の共通記事です

【関連記事】

<神奈川新聞が報道>「相鉄・東急直通線」が3年半延期、用地買収や地盤の問題?(横浜日吉新聞、2016年8月25日)

<相鉄・東急直通線>地下30メートルの新横浜駅、環状2号線で掘削工事が進展中(2016年8月19日)

<相鉄直通新線の鉄道工事>日吉や綱島周辺で今、何を作っている段階なのか?(横浜日吉新聞、2016年8月20日)

【参考リンク】

相鉄の相互直通、再延期へ JRは19年秋、東急は22年ごろ(カナロコ、2016年8月25日2時公開)

東急電鉄「一部報道について」(2016年8月25日)

相鉄ホールディングス「一部報道について」PDF、2016年8月25日)

相鉄・JR直通線、相鉄・東急直通線 都市鉄道利便増進事業(神奈川東部方面線)の詳細(鉄道・運輸機構)