港北区の都心・新横浜と篠原・大豆戸・菊名・小机・新羽などの地域情報を伝えるインターネット新聞

新羽駅と宮内新横浜線近くにある日本リネンサプライ株式会社。その名の通り「リネン」品の洗浄を行う井戸からの汲み上げ水を大規模災害時に提供することを「地域のために」と了解、消防団協力事業所に認定された

新羽駅と宮内新横浜線近くにある日本リネンサプライ株式会社。その名の通り「リネン」品の洗浄を行う井戸からの汲み上げ水を大規模災害時に提供することを「地域のために」と了解、消防団協力事業所に認定された

新羽の企業が新たに「消防団協力事業所」に認定されました。港北消防署と港北消防団は、先月(2017年)11月29日に、新羽駅や宮内新横浜線近くに事業所を構える日本リネンサプライ株式会社(新羽町)への「消防団協力事業所」表示証交付式を行いました。

消防団協力事業所表示制度とは、消防団活動に協力している事業所に対し、表示証を交付して、協力事業所が地域への社会貢献を果たしていることを社会的に評価する制度のこと。

一般的には、従業員の消防団入団促進に協力し、消防団と事業所との連携・協力体制を強化、地域防災体制の一層の充実を図るケースが多いとのことですが、今回、日本リネンサプライ株式会社が協力を行うとされているのは、大規模災害発生時に消火活動に使用するための「大量の水」

貯水槽には30トンもの水を蓄えることが可能。1時間あたり20トンの水を汲み上げることができ、1日あたり150トンもの水を使用しているという

貯水槽には30トンもの水を蓄えることが可能。1時間あたり20トンの水を汲み上げることができ、1日あたり150トンもの水を使用しているという

その名の通り、ホテルやレストランなどで使用されるシーツやタオル、テーブルクロスなどの「リネン」品を洗浄する事業を行う同社では、業務用の井戸水を一日あたり150トン使用しているとのこと。20~30トンの水も貯水槽に常備していることから、「いざ大規模災害で消火栓などが使えなくなるリスクにも対応できる」と、港北消防署側から「消防団協力」の申し入れを行い、この度の認定に至ったといいます。

港北消防団の飯田孝彦団長は、「昨年(2016年)の熊本地震や新潟県糸魚川市での大規模火災、今年(2017年)7月の九州北部豪雨など、地震や火災、台風や風水害の被害も甚大になるケースが多い中、協力事業所が新たに生まれることは消防団としても心強い災害時の“良きパートナー”として、地域防災に協力いただければ」と、同社の参画を歓迎し、良き協力関係を築きたいとの決意を語ります。

新田緑道沿い(右側)に消防車を横付けした場合の導線を確認する港北消防署の安江署長(中央)、日本リネンサプライ株式会社の宇都宮政博代表取締役社長(右)

新田緑道沿い(右側)に消防車を横付けした場合の導線を確認する港北消防署の安江署長(中央)、日本リネンサプライ株式会社の宇都宮政博代表取締役社長(右)

実際の災害発生時には、消火を行う“水”を探すことも難しいケースもあるとのことで、港北消防署の安江直人署長も「災害時には消火栓を使えないケースも多く見られることから、地下水を使えることもメリット」と、同社の“水源”が、大災害時の地域の防災水利(すいり)拠点として果たす役割の大きさについて言及します。

同社の宇都宮正博代表取締役社長は、「1962(昭和37)年から55年間、この地で事業を行ってきましたが、まさか消防の皆様に協力させていただくことになるとは夢にも思っていませんでした。毎日クリーニングで使用している水を、災害時に利用いただいて、少しでも被害が小さくできる喜びを考え、協力させていただくことにしました」と、この地新羽で創業した際には「周囲は田んぼばかりだった」という懐かしい同社や地域の歴史も振り返り、「より一層の地域貢献を果たしたい」という想いから協力に至った経緯を説明します。

港北消防団の飯田孝彦団長(最左)から、港北区内では4社目となる認定証が交付された

港北消防団の飯田孝彦団長(最左)から、港北区内では4社目となる認定証が交付された

消防団協力事業所の港北区での認定は昨年(2016年)4月から開始され、グループホームズあすなろ(有限会社ランドマーク運営、新吉田東6)、宗教法人熊野神社(師岡熊野神社、師岡町)が、“消防団員”への活動協力を行うことで昨年度中に認定されています。

今回、同社は、同じく1日あたり180トンの水を使っているという、隣接地に事業所を置く株式会社白洋舎ユニホームレンタル東部事業所(新羽町、本社:東京都大田区)とともに同時認定。「水」での協力を高く評価されることになった2社が加わり、区内の協力事業所は合計4社となりました。

隣接する株式会社白洋舎ユニホームレンタル東部事業所も同じく「消防団協力事業所」として認定された。右側が日本リネンサプライ株式会社(新羽駅・宮内新横浜線側より撮影)

隣接する株式会社白洋舎ユニホームレンタル東部事業所も同じく「消防団協力事業所」として認定された。右側が日本リネンサプライ株式会社(新羽駅・宮内新横浜線側より撮影)

日本リネンサプライ社の貯水槽は、新羽駅や宮内新横浜線とは反対側の新田緑道(新羽町から新吉田町にかかる緑道)側にあることも、大災害時に通行する車両や交通渋滞などと関係なく消防車に給水できるメリットがあることから、いざ大災害や大火が起きてしまった際にも心強い味方となりそうです。

【関連記事】

区内で急増する火災、年末に向け港北消防署が「対策と予防」を緊急呼びかけ(2017年12月1日)

<港北消防団・消防署>新横浜公園の河川敷で「大規模消火訓練」、災害時延焼に対応(2017年11月18日)

人口増えても「消防団員」は不足、“地域に力を貸してほしい”と日吉の分団長・森さん(2017年10月21日、横浜日吉新聞)

【参考リンク】

横浜市消防団・消防団員募集~消防団協力事業所表示制度(横浜市消防局)

白洋舍グループ拠点一覧・国内関連(株式会社白洋舍)※日本リネンサプライ株式会社についての記載あり

関連スポンサー広告(グーグルから配信)