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2019年9月から始まる「ラグビーワールドカップ2019(ラグビーW杯)」や2020年夏の「東京オリンピック」に向けて、日産スタジアム(横浜国際総合競技場)が大きく変わりそうです。

国際基準に合わせ照明も明るくする予定の日産スタジアム

耐久性が強いためにラグビー競技に適していると言われる“ハイブリッド芝”に張り替えるほか、ピッチ(フィールド)と観客席が遠いという声に応え、陸上トラック上に観客席を設ける実証実験も行うといいます。先月(2017年9月)28日に開かれた横浜市会の「健康づくり・スポーツ推進特別委員会」で横浜市が明かしたものです。

横浜市はラグビーW杯に向け、今年度(2017年)だけで83億円強の予算をかけて日産スタジアムの改修に取り組む計画で、このうち半分は国からの補助金を活用したものだといいます。

今年度はスタジアム内のトイレをはじめ、自動火災報知器や電話交換機、諸室の照明、映像ケーブルなどさまざまな設備を取り替えるといい、今後はピッチ上の芝生もハイブリッド芝に張り替える方針です。

天然芝のため、年間使用日が制限されているが、ハイブリッド芝化により利用可能日の増加も期待されている

ハイブリッド芝は、天然芝より高い耐久性と回復力を持っており、天然芝と人工の芝生補強材を組み合わせたもので、ラグビーのような激しい動きをするスポーツに適していると言われています。そのため、国際競技団体であるワールドラグビーなどが導入を要請。W杯開催の1年前には、本大会同様の状況に仕上げる必要があることから、張り替えは来年(2018年)6月から7月にかけて行われる予定です。

このほか、ピッチ(フィールド)と観客席が遠いと言われている日産スタジアムの“弱点”を補うため、主催者は来月(11月)4日(土)に行われるラグビー日本代表とオーストラリア代表とのテストマッチ(代表戦)で、ピッチレベルにある陸上トラック部分に32席の「ピッチ体感シート」を初めて設置。W杯本番でも設けることができるか否かをW杯主催者とともに検討していく考えです。

来月2日にも試合日程が発表される予定のラグビーW杯。日産スタジアムでの“ビッグゲーム”開催に向けてスタジアムの変化は続きそうです。

【2017年11月4日追記】

ラグビー日本代表戦での「ピッチ体感シート」はマスコミや関係者と同じレベルの位置に選手用ベンチのように席が設けられていました(右側)

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来年のラグビーW杯へ向け「日産スタジアム」が着々と変化、マリノス戦でも動き(2018年4月10日)※リンク追記

【参考リンク】

平成29(2017)年9月28日の横浜市会「健康づくり・スポーツ推進特別委員会」の録画映像(日産スタジアムの改修などに関する議論)

横浜国際総合競技場 フィールド芝開発・育成業務委託(環境創造局、ハイブリッド芝への張り替えについて)