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約2年後の2019年9月から始まる「ラグビーワールドカップ2019(ラグビーW杯)」の開催に向け、新横浜や小机の街における期間中の交通対策について、本格的な検討が始まります。国際総合競技場(日産スタジアム)が決勝戦などの会場となっているためで、横浜市はスタジアムへの交通輸送計画を練るため、事業者に対し公募型指名競争入札を行うことを発表しました。

ラグビーワールドカップ2019の公式サイト

市による「ラグビーワールドカップ2019に係る交通輸送基本計画策定委託」の設計書によると、「横浜国際総合競技場での開催において、周辺の交通状況を考慮しながら、観客が円滑に来場し、帰途につけることを目的とした交通輸送基本計画の策定」するもの。

具体的には、会場の最寄となる新横浜駅や小机駅、北新横浜駅と、高速道路の新横浜出入口などからの経路や道路状況、駅のホーム数、滞留可能人数、列車の運行本数などの基本情報を整理し、終電延長や増便の検討も行われます。

また、今年11月4日(土)に横浜国際総合競技場で行われるラグビーテストマッチなど2イベントを対象に、新横浜駅と小机駅から会場までの歩行者ルートと交通量について、6カ所での歩行者交通量調査を実施。

日産スタジアム周辺の歩行者ルートと交通量の調査箇所(横浜市「ラグビーワールドカップ2019に係る交通輸送基本計画策定委託」の設計書より)

小机駅北口(日産スタジアム側)をはじめ、新横浜で対象となっているのは、鳥山川を渡った先の「浜鳥橋交差点」や、西ゲート橋へのルートとなる新横浜2丁目の「伊藤研修センター」(セブン&アイ・ホールディングスの社員研修施設)付近、マリノス通り(旧レンガ通り)にある「新横浜駅前公園入口交差点」など5カ所の歩行者量と、滞留箇所なども調べるといいます。

このほか、交通規制区域の検討と、規制区域内に住む住民などの生活動線をどう確保するかも検討内容。これらすべての調査データについては、来年(2018年)3月16日までに提出することとなっています。

新横浜や小机では、2002年6月の「サッカーW杯」を乗り切った経験はあるものの、15年前の当時と比べ、新横浜駅の乗降客数はもちろん、オフィスや居住者も増えるなど環境は変わっています。今回の国際大会では、どのような交通計画が練られるのでしょうか。

【2017年11月4日追記】

この事業はJTB系の事業者が落札したようで、11月4日当日は各所で交通調査の様子が見られました

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【参考リンク】

ラグビーワールドカップ2019に係る交通輸送基本計画策定委託について(横浜市市民局による発注情報、2017年8月4日締め切り)