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東急「多摩川線」(多摩川~蒲田)を京急「空港線」につなげる計画

将来的に東急東横線や目黒線の沿線から羽田空港が近くなるかもしれません。東京都大田区は東急・多摩川線と京急・空港線をつなぐ「蒲蒲(かまかま)線について、整備を行うための第三セクター設立を目指していることが明らかになり、実現性が少し高まってきました。近い将来は多摩川駅から羽田空港行の列車に乗り換えられる日が来るかもしれません。

日吉や綱島、菊名など東横線や目黒線の沿線から羽田空港へ行く場合、距離的にもっとも近いのが多摩川駅から「多摩川線」に乗って終点の蒲田駅まで行き、「京急蒲田」から空港線に乗り換えて羽田空港駅へ向かうというルートです。

2013年の大田区が作成した新空港線「蒲蒲線」整備促進事業のPRリーフレットより

2013年の大田区が作成した新空港線「蒲蒲線」整備促進事業のPRリーフレットより

ところが「東急の蒲田駅(JR京浜東北線・蒲田駅)」と「京急の蒲田駅」は同じ“蒲田駅”なのに800メートルほど離れており、この区間は歩くか路線バスに乗るしかありません。、

両駅の移動ルート上には商店街が広がっているため、歩いていても退屈はしないのですが、荷物が多い時や雨の日などは苦痛です。これなら横浜駅まで行って京急の空港直通列車に乗るか、菊名駅ならJR横浜線で新横浜駅まで出て空港バスに乗ったほうが快適といえる状況です。

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東急やJRの蒲田駅と京急の蒲田駅は800メートルほど離れている

この800メートルの区間、「東急蒲田」と「京急蒲田」をつなげてしまおうというのが「蒲蒲線」で、地元の大田区では1980年代後半から調査を進めたり、建設基金を積み立てたりしているほどの“悲願”となっています。

大田区は、営業主体は東急を想定しているといいます。東急と京急は線路の幅が異なりますが、どちらの幅にも対応する「フリーゲージ」を採用できれば、多摩川駅から多摩川線を通じ、東急の電車が羽田空港へ直通する可能性があります。

JR蒲田駅(東口)は東急と直結しており、羽田空港への路線バスも発着している

JR蒲田駅(東口)は東急と直結しており、羽田空港への路線バスも発着している

現時点では、多摩川線は多摩川駅で分断されているため、渋谷や横浜方向へ直通することはなさそうですが、蒲蒲線が開通すれば、日吉や綱島、菊名など港北区内の東横線沿線から羽田空港へのアクセスは、空港直通バスが比較にならないほど利便性が向上するかもしれません。

)なお、現在も蒲田駅東口(JR出入口=東急からも直結)から京急バスの「蒲31系統」や「蒲40・41系統」など羽田空港第1ターミナルまたは羽田空港国際線ターミナル行の路線バスが1時間に7本程度が運転されていますが、空港まで30~40分を要することがあります。

【関連記事】

新横浜発着の羽田空港行バス、4/1(土)から「きたせん」経由で時間短縮(2017年03月25日)

【参考リンク】

新空港線「蒲蒲線」整備促進事業について(大田区)

「蒲蒲線」事業費1260億円、矢口渡―京急蒲田間で大田区試算 (2017年3月29日、日経新聞)

蒲田駅から羽田空港方面などへの京急バス時刻表