一昨日(2017年3月)18日(土)に高速道路「横浜北線(通称:きたせん=K7)」が開通し、新横浜をはじめとした港北区エリアから羽田空港など都心方面へのアクセス改善が図られましたが、高速道路ネットワークという面で考えると、まだ“部分開通”といえる状態。菊名4丁目に近い「馬場出入口」(鶴見区上の宮、2019年度中に完成予定)が未設置であることに加え、きたせんと東名高速道路をつなぐ「横浜環状北西線(ほくせいせん)」の工事が行われているからです。
北西線は、第三京浜道路の「港北インターチェンジ」と東名高速道路の「横浜青葉インターチェンジ」を結ぶ7.1キロの高速道路で、きたせんとつなげることを前提に横浜市と首都高速道路が建設しています。東名高速道路からきたせんの新横浜や鶴見区を経由し、横浜中心部へのアクセスを担うものです。
きたせん同様に半分以上の約4.1キロはトンネル構造とする計画とし、港北ジャンクションと青葉ジャンクションの間には出入口を設けない“ノンストップ”道路。
完成後は、青葉区などの横浜北西部と横浜市内のアクセスが改善されるだけでなく、新横浜と東名高速道路が直結することになるため、大阪や名古屋と新横浜エリアが高速道路網でつながり、各地からの長距離バスが新横浜駅へ乗り入れることも今以上に容易となりそうです。
日産スタジアムが2020年夏に東京で開かれるオリンピックのサッカー会場の一つとなっていることもあり、政府の肝いりで五輪時までに完成させるよう急ピッチで工事が進行。昨年(2016年)秋の段階で用地取得は面積ベースで96%を終えているとされ、工事ではトンネルを掘りながら、換気や防災などの設備工事も同時に行うことで作業の短縮を図るといいます。
現在、きたせんは港北ジャンクションでは第三京浜道を通じてしか出入りすることができませんが、北西線の開通後は、きたせんと北西線側の出入口も新たに設けられることになります。
また、北西線によって「横浜上麻生線」や「新横浜元石川線」の交通量が減少すると予想されており、新横浜エリアの道路環境改善も期待されています。2020年には、新横浜の利便性がさらに高まるとともに、一般道では混雑が緩和されることは間違いなさそうです。
【関連記事】
・新横浜と東名高速結ぶ「北西線」、トンネルなどは完成し2020年春に開業へ(2019年9月6日)
・「きたせん」はきょう3/18(土)16時に開通、新横浜から空港中央まで990円(2017年3月18日)
【参考リンク】
・横浜環状北西線の公式サイト(首都高速道路)
・北西線とは(横浜市道路局)