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グルメレポート 新横浜・菊名・大倉山【グルメレポート第8回:2017年2月6日「北新横浜編1」】新横浜駅の1つ先、市営地下鉄ブルーラインの「北新横浜駅」は新羽町の新横浜寄りに置かれた比較的新しい駅。周辺は工業地帯として知られていますが、新横浜からの近さや来月(2017年3月)18日に控えた高速道路「きたせん」の開通で今後の発展が期待される地域です。そんな注目エリアの駅前に、ラーメン好きの間で知られる有名店が新たに店を構え、話題を集めています。

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新横浜側から「新横浜大橋」を超えて右手が北新横浜の街。全国系の飲食店が3つ並ぶ

新横浜駅と新羽駅の間に「新横浜北駅」という名で1993年に開業した北新横浜駅。当時は新横浜駅と間違えて下車する人が続出したということで、6年後の1999年に現在の駅名に変わり、同時に周辺の新羽町一帯にも「北新横浜」の町名が付けられたという歴史があります。

新横浜駅前から伸びる幹線道路「宮内新横浜線」の真下に作られたこの駅。道を渡った駅前には巨大なスーパー「エスポット(ESPOT)新横浜店」が建ち、道路に沿って「すき家北新横浜店」や「かっぱ寿司北新横浜店」「サイゼリヤ北新横浜店」が連ね、車社会のロードサイド感が満載です。それだけに食事場所を探すのに苦労はありませんが、地元の店はほとんど見当たりません

大型スーパー「エスポット」の正面左手のビルにオープンした「丹行味素」

大型スーパー「エスポット」の正面左手のビルに移転オープンした「丹行味素」

そんな環境下にある北新横浜ですが、駅から10分ほど離れた街外れで、2011年4月に開店したのが「丹行味素(たんぎょうみそ)」。鶴見川に近い“何もないエリア”に突如倉庫のようなラーメン店が現われ、しかも個性的な味。辺鄙(へんぴ)な場所なのに行列ができる店としてテレビや雑誌に幾度も取り上げられています。

同店の店主が発信しているブログなどによると、人気店となったがゆえに、路上駐車が多くなったことも移転をせざるを得なかった理由としてあげています。

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店外の券売機で食券を買うシステム。基本メニューは「味噌」「醤油」「タン麺」「カレー」の4種類でいずれも790円

先月(2017年1月)11日に移転オープンした場所は、大型スーパー「エスポット」と並んで建つ「加瀬ビル」の1階で、駅から徒歩1分という近さ。徒歩や買物時に気軽に訪れることができる環境となりました。

新たな店は、テーブルを中心に30席ほどが設けられ、混雑時用の立席カウンターも完備。FM横浜が流れる明るい店内は女性でも入りづらくはないのですが、現在の客は男性が中心。平日昼間は近隣の工場などに勤める作業着姿の人が頻繁に訪れ、すでに駅前でも定着している様子です。

同店のラーメンは、岐阜県郡上(ぐじょう)産の味噌を使ったという「焦がし味噌麺」をはじめ、豚骨スープに特製醤油ダレを加えた「極濃(ごくのう)醤油麺」と、あっさり淡麗スープの「野菜タン麺」(いずれも税込790円)という“三本柱”で運営。最近は店主の大好物だという「カレー麺」や「カレーライス」(いずれも税込790円)も加わり、あらゆるラーメン好きに加え、カレー好きのニーズまで捉えているのが特徴です。サイドメニューの唐揚げ(200円、特大350円)も自慢としています。

「焦がし味噌麺」には極太の硬い麺を使用

「焦がし味噌麺」には極太の硬い麺を使用

麺は硬め以外の注文は受けられません」「味の好みや脂の量などはすべてお任せください」といった表示にも、店主のこだわりと味への自信がうかがえます。この日、極太麺を使った硬めの焦がし味噌麺を食して納得。何かを足したり引いたりすることが無意味であると感じさせられるラーメンで、この強烈な個性こそが人気を集める理由なのかと少し理解できました。

北新横浜では、来月になると近くに「きたせん」の新横浜出入口が開通し、さらに至近の新羽車両基地(ブルーラインの車庫)の空きスペースを活用し、スポーツ施設などの開発も予定されています。近い将来には、鶴見川に新たな橋を架ける計画さえ存在しています。

発展が期待される街の中心部に誕生した新たなグルメスポット。“北新横浜名物”と呼ばれるラーメン店になるのも、遠い日のことではない気がします。

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【参考記事】

ラーメン「丹行味素」公式サイト

ラーメン「丹行味素」の食べログページ