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グルメレポート 新横浜・菊名・大倉山【第1回:2016年12月19日「新横浜編1」】新横浜と菊名・新羽・大倉山などの港北区内の駅周辺エリアにある「飲食店」と「持ち帰り店」をめぐる新連載。第1回は新横浜駅から始めます。神奈川県内有数のビジネス街であり、新幹線駅であるため、駅ビル内をはじめ、街にはあらゆる飲食店がひしめきます。そんななかで気づいたのが、ある外食大手の「実験店」的な店の多さです。

口コミサイト「食べログ」によると、新横浜駅から500メートルの範囲内には執筆時(2016年12月)現在で362件の飲食店(持ち帰り店含む)があるといいます。同じ条件で港北区内の各駅を調べると、慶應義塾大学を擁する日吉が204件で2位、次が綱島の169件、続いて大倉山は124件、菊名では84件、妙蓮寺で39件と東横線の駅が並びます。

口コミサイト「食べログ」によると、新横浜駅から500メートルの範囲内には2016年12月現在で362件の飲食店(持ち帰り店含む)がひしめく

口コミサイト「食べログ」によると、新横浜駅から500メートルの範囲内には2016年12月現在で362件の飲食店(持ち帰り店含む)がひしめく

ちなみに、JR横浜線の小机駅は25件、市営地下鉄ブルーライン沿線では新羽が34件、岸根公園駅は21件、北新横浜が14件という結果。グリーンラインの区内駅である高田は46件、日吉本町も43件となっていました。

区内では圧倒的な“グルメタウン”である新横浜駅。徒歩5~6分のエリアに362件もの飲食店が存在する街で、著名店から持ち帰り店、ファストフードまで何でも揃う駅ビル(「キュービックプラザ新横浜」の9~10階レストラン街と高架下の「ぐるめストリート」)の誘惑を今回は振り切り、地下鉄「8番出入口」付近で見つけたのがカレー専門店。ランチ全品800円(税込)という看板につられ、地下1階の店に入りました。

「天馬カレー」は8つのカレーメニューはすべて税込800円、店舗はビル地下にある

「天馬カレー」は7つのカレーメニューはすべて税込800円、店舗はビル地下にある

「天馬カレー」(※店名では「カレー」の表記は漢字ですが、インターネット上では文字化けするためカナ表記)という名の専門店は、わずか7つのメニューしかありませんが、「インドビーフカレー」「バターチキンカレー」「チキンカツカレー」「ベーコンエッグカレー」「欧風野菜カレー(サモサ付き)」「骨付きチキンのスープカレー」「たっぷりチーズの焼きカレー」という多彩さで、特に困ることはなさそう。

カウンター20席弱だけの店内は、地下ということもあってどこか「バー」のような雰囲気。注文から3分から5分もすれば料理が出てきます。そんな手際よさが受けているのか、平日のランチタイムは客のほとんどが近隣のビジネスマン。なかには英語や中国語で同僚と会話しながら慌ただしく食す人も。おおむね着席から15分以内で食べ終えて店を離れます。専門店独特の奥深い味わいのカレーを短時間で食せるので、多忙な人に好かれているようです。

洋麺屋五右衛門の「日レス」はカレー店が源流

さすがビジネス街の新横浜ならではのカレー専門店だ、と満足しながら後にしたのですが、実は外食大手の日本レストランシステム(日レス)が運営している店だといいます。

新横浜の街にも「星乃珈琲店」がある。隣は新横浜唯一の丼ぶりパスタ店「PASTAYA-YA(パスタヤ)」

新横浜の街にも日本レストランシステムの「星乃珈琲店」がある。隣は新横浜にしかない丼ぶりパスタ店「PASTAYA-YA(パスタヤ)」

日レスは全国チェーンの「洋麺屋五右衛門」や「星乃珈琲店」を運営する企業として知られていますが、元々は今から40年以上前に都内でオープンしたカレー専門店が源流。近年は“祖業”といえるカレー店も力を入れており、天馬カレーの姉妹店のような存在の「天馬」を全国に7店を展開しています。カレーパンと1000円超のカレーライスを提供する店として、都内の青山や自由が丘などで人気を集めている様子です。

一方、新横浜にある天馬カレーは、千葉県船橋市に1号店をオープンしましたが、いつの間にか閉店し、現在では新横浜店が全国唯一の店となってしまいました。

天馬カレーと同じ「新横浜SSビル」には、1階に食券制のそば・うどん店「矢萩」、2階も日レスの

天馬カレーと同じ「新横浜SSビル」には、1階に食券制のそば・うどん店「矢萩」、2階も日レスの焼肉店「腰塚」

新横浜には、日レスによる“全国唯一”の店舗が多く、天馬カレーと同じ「新横浜SSビル」にある廉価なそば・うどん店「矢萩」をはじめ、コートホテル新横浜の並びにある丼ぶりパスタ店「PASTAYA-YA(パスタヤ)」や、北口のペデストリアンデッキを日産スタジアム方面に降りてすぐにある肉料理専門のダイニングバー「しゃぶり庵」、天馬カレーが入るビルの並びにあるパスタとピザの「Cin Cin!Bar Italiano(チンチンバーイタリアーノ)」は現在のところ新横浜にしかありません。

横浜アリーナに近い大豆戸町にある「うなぎ大黒屋」を含め、新横浜エリアだけで10店超の和洋あらゆる飲食店を出店している日レス。同社の“牙城”ともいえる新横浜から、天馬カレーも全国のビジネス街に広げてほしい、そんなことを感じました。

(価格などのデータは2016年12月現在のものです。詳細は公式サイトなどでご確認ください)

  • 新横浜&周辺エリアのグルメレポートについて
    このコーナーは、新横浜新聞の記者が個人的に訪れているなかで、「ここは!」というお店についての情報を紹介するとともに、個人的な所感を述べていくコーナーです。新横浜と菊名、大倉山、妙蓮寺、新羽、岸根公園といった港北区内駅の周辺エリアを対象に、気力が続く限り毎週1店ずつ地道に紹介してまいります。なお、日吉・綱島・高田エリアの記事は「横浜日吉新聞」をご覧ください。

【2018年5月4日追記】

「天馬カレー」は2018年春ごろから「勝カレー」と題し、カツカレーが中心の店として衣替えしています。

カツが200グラムの「大勝カレー」は1500円、「勝カレー」は1000円としています。

【参考リンク】

天馬カレー新横浜店(食べログ)

日本レストランシステムが展開するブランド一覧